MINI それは触れるたびにワクワクさせてくれる存在(2/2)
- 筆者： 岡本 幸一郎
- カメラマン：小林 岳夫・佐藤 正勝
MINIのアイデンティティを受け継ぎつつ、オープンエアが楽しめる
一方、まったく異質の選択肢であるコンバーチブルは、MINIのアイデンティティを受け継ぎつつ、このサイズながら4人で開放感満点のオープンエアドライブを楽しむことのできるという点でも貴重なクルマである。ソフトトップを開けても閉めても絵になるキュートなルックスもコンバーチブルの美点のひとつ。この世界観に魅力を感じる人には、コンバーチブルは大いに選ぶ価値がある。
2代目となる現行型は、後部座席の居住性が初代に比べるとずいぶんと改善されており、トランクもいくぶん広くなって、より簡単に荷物を積み下ろしできる機構を備える点も。
限られたサイズの中でできる限りのことをやったという印象だ。
多くの人がディーゼルを選びたくなる気持ちがよくわかる
エンジンラインアップが豊富なのもMINIならでは。ガソリン直噴ターボは1.2リッターと1.5リッターの3気筒、性能を差別化した2種類の2.0リッターの4気筒が選べ、ディーゼルも1.5リッター3気筒と2.0リッター4気筒が用意されている。さらには3ドアハッチバックのガソリンなら、すべての組み合わせで3ペダルのMTが選べるのも特徴だ。
ガソリンの走りのよさについてはオートックワンでもたびたびお伝えしているとおりだが、最近ではMINIといえどディーゼルの販売比率が概ね半分に達していて、実際にドライブしても売れている理由がうかがい知れる。
今回拝借したハッチバックを乗り比べると、クーパーDとクーパーSDではスペックがそれなりに違うとおり、ドライブして体感する速さやサウンドは異なるものの、いずれもフィーリングは似ていて、低速域でのレスポンスもよく、力強くスムーズな吹け上がりを示す。それでいて音や振動も十分に許せる範囲に収まっている。多くの人がディーゼルを選びたくなる気持ちがよくわかる。
冒頭で述べた好調な販売も、特徴的なデザインや機敏な走りに象徴されるMINIならではの世界観に共感する人がそれだけ多いからにほからならず、MINIはいつでも触れるたびに本当にワクワクさせてくれることをあらためて実感した次第である。
[Text：岡本 幸一郎 Photo：小林 岳夫・佐藤 正勝]
【PR】MOTAおすすめコンテンツ
ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
この記事にコメントする