マツダ CX-5でゆく尾道・しまなみ海道オトナ旅 ~”自由”がもたらしてくれた奇跡の時間~(3/5)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:小林岳夫
SKYACTIV-G2.5ガソリンモデルの軽快なハンドリングを愉しむうちに・・・
2.5リッタースカイアクティブGとAWDの恩恵はまさにここに現れる。巨体の編集部員と機材満載のCX-5を、中速域でもなめらかに駆け上がらせる。マツダのクルマはもともとハンドリングが鋭くて舵角に無駄がないのだけど、AWDは特によく知らないコースを走るとき、上手にコーナリング後半をアシストしてくれる。うわ、思ってたよりもコーナーが長かった!なんてときにも、踏み足せばぐるん!と鼻先を出口に向けてくれるんだから。
”自由”な旅がもたらしてくれた奇跡の時間
そうして坂道を上っていくと、突如わっ!と瀬戸内海が目前に迫った。ほの霞む視界の先には今治、その途中に点在する島々のほんわかした佇まい。
思わず展望台でジェラートを食べてしまうではないか。「玉藻塩アイス」と銘打たれたこれ、本当に何の気なしに特に期待もせずに食べたのだけど、超絶に美味しかったことを握りこぶしで訴えておきたい。なんか、この玉藻塩がキャラメルのような苦味と甘味を併せ持っていて、えもいわれぬ旨さなのだ。思わず塩も買ってしまった。時間をかけて少量生産される、貴重なものだという。
ここですでにこの、島と海が織りなす優しくもまったりとした時間に魅了されてしまった私たちは、大島のその辺をぶらっとドライブすることに。撮影のために立ち寄った漁村の堤防でしばし、橋と海を眺めつつぼんやりしてみたりした。
なんと贅沢な時間なんだろう。私たちのほかに通るのは地元の軽自動車だけ、時間にも時代にも置き去りにされたかのような、人生の隙間時間がぽっかりとそこに浮かんでいたのだった。
「いいよねこういうの」
「なんかいいよね」
私たちは言葉少なに海を、そして橋を見ていた。クルマの旅って、こういう時間を自由に持てる。何度もいうけど、パーソナルモビリティってときたまこういう奇跡の時間を連れてきてくれる。
◎亀老山展望公園/駐車場に隣接する売店で売られる亀老山オリジナル、手作りの藻塩ジェラート(300円)は絶品! 瀬戸内海・来島海峡大橋を見下ろす雄大な景色と共にじっくりと味わいたい逸品だ。/住所:愛媛県今治市吉海町南浦487-4
五感全てを刺激され、心はすっかり瀬戸内色に
と、あまりにぼんやりしすぎていて、気づけば相当な時間が経過していた。イカンイカン!とダッシュで生口島まで戻る。
瀬戸田町 しおまち商店街。ここには売り切れ必至のローストチキン「玉木商店」がある。午後四時には完売することもある、ということでたどり着いてみれば、なんと残り3本! ギリギリセーフのミラクル発生!
撮影するのももどかしく、店先でかぶりついたそれは、じっくりしょうゆ味がホネまで染みたジューシー極まりない美味しさ! どこか和風を感じさせる味付けで、ビールにもゴハンにも合いそうな一品だ。
ちなみにここ生口島、地元の名士が亡き母のために建立したという豪華絢爛なお寺があったり、ものすご~っく美味しそうなタコ料理のお店があったりと、観光基礎体力の高そうな雰囲気がプンプンしていて、T編集部員は「家族でもっかい来る!ゼッタイ!」と高らかに宣言していた。
さて、程よく夕暮れとなり、今宵のお宿となる尾道へルートを取る。
折しも空がピンクに染まる頃、港に寄せたCX-5と漁船を並べて見る充実感。もうすっかり心が瀬戸内に染まってしまった。
◎玉木商店/創業55年を迎えたローストチキンの専門店。この日辛うじて3本だけ残っていたのは定番の”足”(1本390円・税込/鶏もも肉)で、他に手羽(L390円/M380円)や丸焼(1800円/要予約)がある。写真でちらっと写っている残りのローストチキンも、撮影直後に予約したお客さんの手へ渡りお店も閉店。どうしても食べたいなら、あらかじめお店へ電話予約しておくのがベターだ。/住所:広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田511/電話:0845-27-0239/営業時間:9:00~(売り切れ次第終了)/定休日:不定休
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