ジープ 新型ラングラー最上位モデルの実力を雪上で試す!(1/4)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:FCAジャパン
ラングラー アンリミテッド ルビコンで雪上試乗! 日常では不要なスペックだからこそ“憧れる”
今どきはたくましそうな姿をしていて実は前輪駆動なんていうのもちっとも珍しくないし、駆動系に電子制御のマジックが降りかけられるのも当たり前の時代だから、スタッドレスタイヤさえ履いていれば前輪駆動で雪道に突入してもそこそこ大丈夫なことは百も承知。
それでも、できればたくましい姿をしたクルマにはたくましい4WD機構を持っていて欲しい、と考えるクルマ好きも決して少なくはない。古いタイプかも知れないけど、僕もそのひとりだ。
500psだ600psだ700psだなんていうのが日常的に必要になることなんて絶対ないけどそうした途方もないパワーに憧れを抱いちゃうのと同じで、普段は並外れた悪路走破性や雪道でのハイパフォーマンスが必要になることなどありもしないのに、そうしたシーンに直面してもサラリとこなせる底力というヤツに惹かれてしまうところがある。
そんなところからもお分かりだろうけど、僕は滅多に雪の降らないところで育ち、降雪一発で大混乱の東京在住。雪道に慣れてるとはいえないドライバーである。それなのに……いや、それだから、か?
あらためて“4WDすげー!”と思い知らされて、思わずニンマリした。FCAジャパンの御厚意で、新型ジープ・ラングラーでたっぷりと雪道を走らせていただくことができたのだ。そしてそれは、ちょっとばかりビックリ、といえる体験だった。
ぱっと見では分からない無数の改良が加えられた新型ラングラー
フルモデルチェンジが加えられた新型ラングラーの素晴らしいところは、ジープというブランドを愛する人達の想いを裏切ることなく、きっちりと発展を遂げていることだと思う。ラングラーは誰もがどこにでも行きたい場所へと辿り着くことのできるクルマの最高峰。そうであり続けるためには何を守り、何を変化させる必要があるのか、あらためてそこをしっかりと見つめ直した、という感がある。
それそのものがアイコンであるともいえる内外装にはファン達が望まないような疑問の残る変化はなく、知らない人には旧型との区別がつかなかったりするほどだから、そういう意味では分かりにくいのだけど、開発陣はラングラーがさらに素晴らしい次世代のラングラーへと進むために、実際には手抜かりのない改良を無数に加えているのだ。
>>“フルタイム4WD”の出来映えを北海道の特設コースで試す[次ページへ続く]
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