純正ホイールがカッコいいクルマ 5選|自動車マニアに聞いてみた

純正ホイールがカッコいいクルマとは

1970年代のクルマは、標準装着のホイールは鉄製が当たり前で、アルミホイールは多くありませんでした。1980年代に入るとアルミホイールの拡大採用が進んで大幅に一般化。ホイールキャップの素材も、鉄系からプラスチックへの転換が図られていきました。

現在では鉄ホイールむき出しのクルマは商用車の一部のみとなり、クルマのセグメントや価格帯、性格、グレードに合わせてホイールキャップかアルミホイールが選ばれています。

そこで、過去のクルマや現行車種から「純正ホイールがカッコいいクルマ」を5つ選んでみることにしました。とは言え、クルマは数え切れないほどの種類があり、足元を飾るホイールも膨大です。そのため、選ぶのは本当に大変でした。

ここに挙げたものよりも良いと思うけれど、時代的に偏りすぎるので泣く泣く落としたものもいっぱいあります。選択の基準は、純正ホイールが好きな筆者の趣味嗜好によることをご承知おきください。

>>マニアックすぎる!? アルファロメオ33 シトロエン XMなどを画像で見る

夢の16インチ+骨太なデザインにシビれた、日産 R32型スカイライン

近年では、軽自動車でも15インチ、高級車・高性能車以外の車種も16インチ、17インチホイールが当たり前のようになっていますが、例えば80年代半ばの日産で見ると、マーチは12インチ、サニーは13インチ、セドリック・グロリア、フェアレディZでさえ14インチがメインでした。そんな中、1989年に8代目スカイライン(R32型)の一部や4代目フェアレディZ(Z31型)が16インチホイールを履いて出現。15インチが大きかったあの時代には、衝撃的だったことを覚えています。スポーツモデルでも60扁平だった頃ですから、50/55扁平のタイヤにも憧れました。

特にスカイラインの骨太な5本スポークは、立体感もあって迫力満点。さらに16年ぶりに復活を遂げた「GT-R」ではアルミホイール全体がガンメタリックに塗られていたこともあって、GT-Rに凄みも与えていました。このホイール、今でもカッコいいと思います。

なお、その前年に三菱 スタリオン VSR-VRが16インチホイールをすでに装着していたことを忘れてはいけません。50/55扁平タイヤ、前後で幅が違うホイールを初採用したのもスタリオンでした。

プジョー 205GTI 1.9の、彫りが深いファット&大径ホイール

1.3~2リッタークラスのハッチバックに強力なエンジンを積んだ高性能ハッチバックの「ホットハッチ」というジャンルは、今も昔も大人気。最近の車種で代表的な例は、VW ゴルフGTI、ルノー ルーテシアRS、プジョー 208GTI、日産 マーチNISMO、スズキ スイフトスポーツなどが思い浮かびます。その始まりは1977年、初代ゴルフに追加された「GTI」でした。使い勝手が良い上にハンドリングもよく、スポーツドラインビングが楽しめるとあって、数々のフォロワーを生み出しました。

その一つがプジョーの小型ハッチバック205の高性能版「205GTI」です。登場当時は14インチホイールでしたが、デビュー3年後の1986年に排気量アップとともに15インチにサイズアップ。全長わずか3.7mの小さな車体に、185/55というファット&扁平タイヤ+彫りが深く立体的な15インチホイールが印象的でした。この踏ん張り感が、実にカッコよかったのです。

美しくて完成度高いフィンデザイン! フォルクスワーゲン アルテオン

ここで一気に時計の針を現代に巻き戻しましょう。現行車種で「これは!」と思うのが、フォルクスワーゲン アルテオンが装着するアルミホイール。流麗なルーフラインを持つスタイリッシュなサルーンです。いわゆる4ドアクーペに属するモデルでありながら、室内やトランクは広大で、かつ5ドアのため実用性が高いのも特徴です。

日本仕様ではスポーティさを押し出した「R-Line」、最新のデジタルインターフェイスを搭載した「R-Line Acvance」、ラグジュアリーな性格の「Elegance」がラインナップしており、特にR-Line AcvanceとEleganceが装着する、シャープなエクステリアデザインにマッチした、フィンタイプデザインのアルミホイールがカッコいいのです。フィンの数、ひねりの角度などが素晴らしい。

個人的に、ホイールはシンプルで、さらにフィンタイプが好みということもあるのですが…(汗)。1980年代のフレンチ・スポーツカー、アルピーヌ V6ターボのフィン+ディッシュタイプホイールなんて、好きすぎて困っちゃうほどです。

ぎらりと光るアクセント! トヨタ 新型スープラのRZ用アルミホイール

そして最新モデルで気になるのが、注目度が高い新型スープラ。BMW Z4との兄弟車で海外製、賛否あるけれど迫力あるスタイリングなど、提供される話題は事欠きません。グレードは3種あり、ベーシックな「SZ」、加給圧を上げてパワーアップした「SZ-R」、そしてフラッグシップモデルの「RZ」で、エンジンはSZとSZ-Rが2リッター 直4ターボ、RZがスープラ伝統の直6ターボです。ホイールサイズとデザインが3つとも異なるため、外観上での区別は容易です。

SZのホイールは17インチですが、シルバー塗装なのとボディのマスが大きいので、妙に小さく見えます。SZ-Rは黒いホイールの表面の一部を削った意匠の18インチで、RZは19インチを装着しています。RZでは削ってある部位がリムとスポークの一部のみ。ほぼブラックアウトの雰囲気は、スープラのマッチョなデザインをさらに引き立てます。デザインの妙で、アクセントのシルバーの見える面積が角度によって変わるのもポイント。このホイール、走行中の姿もなかなかにカッコいいのです。走っていてもスポークの細さがはっきりわかります。

番外編? カッコいいホイールキャップを履いているクルマはどれ?

「純正ホイールがカッコいいクルマ」いう記事としたからには、ホイールキャップを選ぶのも忘れてはいけません。筆者は、実はアルミホイールよりもホイールキャップが好きなのです。選択肢が多い中で決めたのは、2013年に登場した現行型ホンダ フィット ハイブリッドの専用ホイールキャップでした。

ポイントは、凝った意匠と黒いアクセント。シルバー1色になりがちなホイールキャップの中ではチャレンジングなデザインで、アニメやSFに出てくるような未来的な雰囲気も素敵です。でもマイナーチェンジでこのホイールキャップは落とされ、現在は違うタイプに…。

このホイールキャップはデザイン性の高さ、かっこよさで選びましたが、筆者が本当に好きなのは別にあります。1970年代の高級車(トヨタ クラウン、セドリック、マツダ ルーチェなど)が装着していたボディカラーに塗られた金属製のレトロなホイールキャップや、アルファロメオ 33(初期型)・シトロエン XM(こちらも初期型)が付けていた、シンプル極まりないタイプが好みだったりします。

ということで、「純正ホイールがカッコいいクルマ」を個人的な嗜好で選んでみました。ホイールはクルマの印象を決める大切なパーツです。これからも純正ホイール好きとして、ウォッチを続けていきます。

みなさんが思った「純正ホイールがカッコいいクルマ」は、どんな車種で、どんなホイールでしたか?

[筆者:遠藤 イヅル]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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