日産 GT-R 2018年モデル 実燃費レポート|570馬力の国産スーパーカーの実燃費を徹底検証(1/6)

  • 筆者: 小鮒 康一
  • カメラマン:茂呂幸正・オートックワン編集部

日産 GT-R 2018年モデル 実燃費レポート|結果まとめ

起用グレード

今回の燃費テストに持ち出したのは、日産のアイコンでもあるGT-R。それまでのスカイラインの1グレードから、独立した車種として生まれ変わったGT-Rが登場したのは2007年。今からもう11年も前の事ではあるが、そのポテンシャルはアップデートをし続け現在でも超一級品のスーパースポーツとして君臨し続けている。

今回は2017年11月に登場した2018モデルのプレミアム エディションを借り出し、燃費テストを実施した。先日、栃木県警に市民の寄付により同型のGT-Rが納車されたとのことで、ぜひ栃木県警関係者の方々も注目していただきたいところだ。

GT-Rに搭載されるエンジンはGT-R専用に開発され、日産自動車横浜工場のクリーンルームで「匠」と呼ばれる職工が1台1台手組みで仕上げるVR38DETT型エンジン。デビュー当初は480PS/60.0kgf・mだったスペックも、今では570PS/65.0kgf・mまで引き上げられ、NISMOに至っては600PS/66.5kgf・mと国産車トップレベルのスペックを誇っている。

>>オレンジのボディが鮮やか!日産 GT-R(R35)の画像を見る

燃費テスト概要

GT-Rのミッションはトランスアクスル方式の6速DCTとなり、今となっては多段ATが主流のスーパースポーツの中ではやや物足りない印象もある。エンジンもハイブリッドシステムはおろか、アイドリングストップ機能すらないということで、燃費性能ではライバルより一歩劣っている。

GT-R プレミアム エディションのカタログ燃費は8.6km/L(プレミアム エディション以外は8.8km/L)。とはいえ、出力をアップさせながらデビュー当初の8.2km/Lよりも燃費数値を向上させていることは素晴らしいと言えるだろう。

今回の燃費測定は2018年6月21日に行い、天候は曇りと一部で雨という条件。朝10時ごろに横浜の日産グローバル本社を出発し、高速、郊外路、市街地・街乗りの順で走行し、16時ごろに青山にあるオートックワン編集部へ戻るルートを選択した。燃費の数値は総合燃費以外車両の燃費計を使用している。

エアコンは25度設定のフルオートで、VDC-R、ショックアブソーバー、トランスミッションの設定は全てノーマル、パドルシフトを使っての変速はせず、全てクルマ任せとした。

乗車人数はドライバー1名(体重80kg)で行った。

日産 GT-R 2018年モデルの実燃費は9.0km/L

日産 GT-R 2018年モデル 実燃費レポート結果まとめ
車種名GT-R プレミアム エディション

パワートレイン

3.8リッター V型 6気筒 DOHC ターボ

駆動方式

4WD

JC08モード燃費

8.6Km/L

実燃費:平均

9.0Km/L

実燃費:市街地

7.0Km/L

実燃費:郊外路

9.0Km/L

実燃費:高速道路

11.3Km/L

結論から言うと、トータルで約161kmを走行し、各セクションの燃費を合計してはじき出された数値はJC08モードの8.6km/Lを超える9.0km/Lとなった。高速道路や郊外路で燃費が稼げることは想定内だったが、市街地走行でも思った以上に燃費が悪化しなかったため、好記録がマークできたようだ。

実は今回の市街地走行では、通常15km/h~18km/hとなる平均時速が、22km/h程度とやや渋滞が穏やかだった。そのため、ただただ燃料を消費するだけのアイドリング時間が短くて済んだのだ。

3.8リッターエンジンともなればアイドリングでの燃料消費量もバカにできないハズ。アイドリングストップ機能がないGT-Rでは大きな差となったのかもしれない。

それではここからは走行シーンごとの燃費や走りっぷりなどをお伝えしていこう。

>>日産 GT-R 2018年モデル 実燃費レポート|市街地・街乗り編(次のページ)

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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