レクサスUX VS トヨタC-HR どっちが買い!? 徹底比較

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:和田 清志・茂呂 幸正・小林 岳夫

2台の人気コンパクトSUVを徹底比較

実用性とカッコ良さを兼ね備えたカテゴリーとして、今はSUVの人気が世界的に高い。

トヨタは2016年12月にC-HRを発売して人気車になり、2018年11月には、トヨタの上級ブランドとなるレクサスにUXも加えた。

両車はSUVの中ではボディが比較的コンパクトで、プラットフォームやサスペンションの基本部分を共通化している。

その半面、エンジンは異なり、UXは直列4気筒2リッターのノーマルエンジンと、同じく2リッターのハイブリッドを搭載する。一方のC-HRは1.2リッターターボと1.8リッターハイブリッドだ。エンジンの排気量と動力性能は、UXがひとまわりパワフルになる。

>>2台の内外装はどう違う!? 画像で見比べる

ボディスタイル/サイズ/視界/取りまわし性比較

UXのボディサイズは、全長が4495mm、全幅は1840mm、全高は1540mmだ。一方のC-HRはそれぞれ4360mm・1795mm・1550mm(4WDは1565mm)になる。UXはC-HRに比べて135mm長く、45mm広く、10〜25mm低い。

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は両車ともに2640mmで共通だから、UXはオーバーハング(ボディがホイールよりも前後に張り出した部分)が長い。

対するC-HRではホイールがボディの四隅に配置され、塊感を演出した。今のカーデザインは、空間効率の向上も含めてホイールベースを長くする傾向にあるから、C-HRが流れに沿っている。UXは外観の新鮮味に欠ける。

ただしC-HRは、リア側のウインドーが極端に小さいから、後方視界がとても悪い

後ろを振り向いてもほとんど見えず、バックモニターに頼る。しかしモニターは左右の視野が狭く、側方から近づく自転車などを見落としやすい。UXの後方視界も良くないが、C-HRは劣悪だから、後退時の危険を誘発している。

最小回転半径は、両車ともに5.2mで小回りの利きは良い。

■勝者:UX

内装のデザイン/質感/操作性/視認性比較

インパネの基本形状は両車とも似ている。エアコンスイッチなどが収まる中央部分をドライバー側に傾けており、左端のスイッチにも手が届きやすい。

UXは価格の高いレクサス車だから上質で、Fスポーツを除くと、インパネの上面を「和」を連想させる素材で仕上げた。

ただしUXは、ドライブモードと横滑り防止装置のスイッチをメーターパネルの最上部に設置したから、上端が高まって圧迫感が生じている。小柄なドライバーが座ると、前方も少し見にくくなる。

■勝者:C-HR

前後席の居住性比較

前席はベーシックなC-HRでも快適だ。サイズに余裕を持たせて肩のサポート性も良く、体が座面に適度に沈んだところでしっかり支える。UXは腰まわりのサイドサポート性は少し勝るが、座り心地に大差はない。

後席は足元空間が異なる。UXは身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ分だ。後席に座る乗員の足が前席の下側に収まるから、4名乗車は可能だが、SUVの後席としてはかなり狭い。着座姿勢も膝が大きめに持ち上がる。

C-HRは同じ測り方で、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半だ。快適とはいえないが、UXよりは余裕がある。UXの実用性はクーペに近い。

■勝者:C-HR

荷室比較

UXはC-HRと比べると、ボディ後部のオーバーハングが少し長い。全幅もワイドだから、荷室面積にも若干の余裕がある。

ただしボディサイズの違いほど、荷室の広さに差は付かない。優劣を競えばUXが若干広いが、空間効率はC-HRが勝る。

■勝者:C-HR

動力性能&エンジンフィーリング比較

ノーマルエンジンは、UXの2リッターが力強い。

排気量の割に低回転域の粘りがあり、4000回転を超えた領域では吹き上がりも活発だ。プレミアムブランドのレクサスとしては、高回転域のノイズを抑えたいが、動力性能には2.2リッター並みの余裕を感じる。

これに比べてC-HRの1.2リッターターボは加速力が足りない。1.8リッター並みの性能で、ターボのクセを感じさせず運転しやすいが、C-HRは走行安定性が優れているからもう少しパワーが欲しい。

ハイブリッドも同様だ。C-HRが搭載するのはプリウスと同じ1.8リッターエンジンをベースにしたハイブリッドで、動力性能をノーマルエンジンに当てはめると2リッターを若干超える程度だ。モーターの駆動力が比較的高く加速は滑らかだが、スポーティではない。

その点でUXのハイブリッドは、先に述べた2リッターエンジンをベースにした。エンジン本体に加えてモーターの性能も高いから力強い

ノイズは2リッターのノーマルエンジンよりも小さい。巡航中にアクセルペダルを踏み増ましてエンジンが始動、緩めると停止という操作を繰り返しても、煩わしく感じない。

2リッターハイブリッドの動力性能は、ノーマルエンジンならば2.5リッターに相当する。アクセル操作とエンジン回転の上下動も自然な印象だ。アクセルペダルを踏み込んだ時、エンジン回転が先に上昇して、速度が追いかけるように高まる違和感を抑えた。2リッターのノーマルエンジンを含めて、動力性能は総じてUXが優れている。

■勝者:UX

走行安定性比較

走行安定性は両車とも似ている。

全高が立体駐車場を使いやすい1550mm以下とあって、運転感覚もSUVというより5ドアハッチバックに近い。機敏に曲がる印象はないが、動きの鈍さを感じさせず、SUVにありがちな腰高感も抑えた。

後輪の接地性が高く、直進時、カーブを曲がる時の両方で安心できる。

車両重量はUXの2リッターエンジンを搭載した2WDが約1500kg、C-HRの1.2リッターターボを搭載した2WDは約1400kgだ。そのためにC-HRは走りが軽快で、UXには重厚感が伴う。走行安定性は軽快なC-HRが勝る。

■勝者:C-HR

乗り心地比較

UXは上級ブランドのレクサスとあって、どっしりした印象だが、街中では意外に細かな振動を感じる。ハンドルにも振動が伝わりやすい。ショックアブソーバーの減衰力を変化させる機能をオプション装着した場合、ノーマルやエコモードを選ぶと柔らかい設定になるが、それでも快適とはいい難い。

乗り心地の優劣を競えばレクサスUXが少し勝るが、改善の余地を残している。

■勝者:UX

安全&快適装備比較

安全装備は、両車ともに前方の緊急自動ブレーキと、後方の並走車両などを検知して知らせる機能が用意される。緊急自動ブレーキでは、C-HRの歩行者検知は昼間だけだが、UXは夜間にも対応した。また昼間については自転車も検知する。

■勝者:UX

燃費性能比較

C-HRがWLTCモード燃費に対応していないので、JC08モード燃費で比べる。

UXの2リッター&2WDは17.2km/L、C-HRの1.2リッターターボ&2WDは16.4km/Lだ。UXの2リッターは前述のように動力性能が高く、なおかつ燃費数値も優れている。C-HRの1.2リッターターボよりも総合的に効率が高い。

ハイブリッドはUXの2リッター&2WDが27km/L、C-HRの1.8リッター&2WDは30.2km/Lになる。C-HRのハイブリッドは効率が高いが、UXも排気量と動力性能に余裕を持たせながら、燃費数値が優れている。UXでは特にノーマルエンジンの燃費に注目したい。

■勝者:UX

グレード構成と価格の割安感

ハイブリッドを搭載したUX250h・2WDの価格は425万円だ。

C-HRハイブリッドG・2WDは292万9200円だが、カーナビなどのオプションを加えると、330万円前後になる。それでもUXの価格は約100万円高い

そうなるとハイブリッドシステムの価格に20万円の差があったとしても、80万円の差額が残ってしまう。UXは各部の質感を高めたものの、割高で、C-HRが買い得だ。

■勝者:C-HR

総合評価/どっちが買い?

UXは乗り心地で改善の余地を残す。ハンドルに細かな振動が伝わるなど、プレミアムブランドとしては不満な部分が散見される。さらにUXは、ボディが長くてワイドな割に後席が狭い。しかも価格に割高感が伴う。

従って機能の割に価格を安く抑えたのはC-HRだが、後方視界が劣悪だから注意したい。後席もUXよりは広いが、ゆったりと快適に座れるわけではない。C-HRはデザインが個性的なために、実用性を下げてしまった。それでもUXに比べれば推奨度が高い

両モデルの推奨グレードは!?

C-HRの推奨グレードは、ハイブリッドのS・LEDパッケージ(267万円)だ。駆動方式は2WDだけだが、燃費数値は1.2リッターターボの2倍になり、価格も納得できる。

UXは実用回転域の駆動力が高い2リッターのノーマルエンジンが魅力的で、推奨グレードはオプションパーツを多彩に選べるUX200バージョンC(414万円/2WD)になる。ハイブリッドもバージョンC(449万円/2WD)を推奨する。

■勝者:C-HR

[筆者:渡辺 陽一郎 / 撮影:和田 清志・茂呂 幸正・小林 岳夫]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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