トヨタ 新型クラウンセダンの価格は730万円! 外観や内装、エンジンなど解説|ライバル車と比較も【2023年】

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:MOTA編集部/トヨタ自動車
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トヨタ クラウンは、日本の高級車の代表として長く愛されてきたモデルです。しかし近年は販売台数が減少し、2021年には最盛期の10分の1まで落ち込みました。

そこで、トヨタは16代目クラウンを従来から大幅に刷新し、SUVやセダンなど、4つの車種を展開する新たな戦略を打ち出しました。

今回、新型クラウンセダンが発表されました。当記事ではそんな新型クラウンセダンについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが外観、内装、エンジン、グレードの解説、そしてライバル車との比較を行ってもらいました。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型クラウンセダンの評価・レビュー
  2. 新型クラウンセダンの外観(エクステリア)とボディサイズ
  3. 新型クラウンセダンの内装(インテリア)
  4. 新型クラウンセダンのパワーユニット(エンジン)
  5. 新型クラウンセダンのハイブリッドの燃費
  6. 新型クラウンセダンのプラットフォーム
  7. 新型クラウンセダンのグレード
  8. 新型クラウンセダンの価格
  9. 新型クラウンセダンのライバル車比較

新型クラウンセダンの評価・レビュー

外観

4.0

★★★★☆

内装・居住性

5.0

★★★★★

走行性能

4.0

★★★★☆

運転のしやすさ

3.0

★★★☆☆

乗り心地

5.0

★★★★★

燃費

4.0

★★★★☆

価格の割安度

3.0

★★★☆☆

トヨタ 新型クラウンセダンの良い点

・後席が広く、VIPを乗せるニーズにはピッタリ

・リフレッシュ機能など後席の装備を充実させている

・ボンネットの長い外観は後輪駆動セダンらしくスマート

× トヨタ 新型クラウンセダンの気になる点

・ボディが大柄で小回りが利かない

・ハイブリッドは燃料電池仕様やほかのクラウンよりも割高

・後席の快適装備が不要なユーザーは選びにくい

新型クラウンセダンの外観(エクステリア)とボディサイズ

新型クラウンセダンの外観(エクステリア)は以前から公表されている通りです。

ボンネットの長い後輪駆動らしいデザインで、全長は5030mm、全幅は1890mm、全高は1475mmです。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は3000mmで、国産車ではかなり大型です。

先代クラウンセダンと比べても、120mm長く、90mmワイドで、20mm高いです。

全長全幅全高定員

新型クラウンセダン

5030mm

1890mm

1470mm

5人

先代クラウン

4910mm

1800mm

1450mm

5人

新型クラウンセダンの内装(インテリア)

新型クラウンセダンはボディが大きいために居住空間も広く、特に長いホイールベースの効果により、後席の足元空間には余裕があります。

新型クラウンセダンでは、これまでのクラウンのようにオーナーが後席に座る送迎車としての需要も多く、クラウンクロスオーバーなどとはクルマづくりが異なります。

新型クラウンセダンのパワーユニット(エンジン)

新型クラウンセダンのパワーユニットは、ハイブリッドと、トヨタ MIRAIと同様の燃料電池です。

新型クラウンセダンのハイブリッド

ハイブリッドは直列4気筒2.5Lをベースにしたタイプで、マルチステージハイブリッドと呼ばれます。

マルチステージハイブリッドは有段式ギアを組み合わせて、エンジンの最高出力を使える領域を広げました。

エンジンとモーターの相乗効果によるシステム最高出力は、先代型を19馬力上まわる245馬力です。

新型クラウンセダンの燃料電池車

新型クラウンセダンの燃料電池車のメカニズムは、MIRAIと基本的に同じです。燃料電池スタックには330のセルがあり、スタックの最高出力は174馬力です。

モーターの最高出力は182馬力で、最大トルクは30.6kg-mです。高圧水素タンクは3本搭載され、タンク容量の合計は141Lです。1回の水素充填により、約820kmを走行できます。

新型クラウンセダンのハイブリッドの燃費

新型クラウンセダンのハイブリッドはWLTCモード燃費で18km/Lです。先代クラウンの2.5Lハイブリッドは20km/Lだったので、新型では数値が少し悪化しました。

新型クラウンセダンのプラットフォーム

新型クラウンセダンのプラットフォームは先代クラウンをはじめ、現行型のレクサスLSやMIRAIにも使われるGA-Lと呼ばれるタイプです。

駆動方式は前述の通り後輪駆動の2WDのみで、SUVのクラウンとは異なり4WDは用意されません。

また、新型クラウンセダンには後輪を操舵するDRS(ダイナミックリアステアリング)も採用されず、最小回転半径はハイブリッドが5.7mで燃料電池は5.9mです。後輪操舵を採用する新型クラウンクロスオーバーの5.4mに比べると、小回りの利きが悪いです。

新型クラウンセダンのグレード

新型クラウンセダンのグレードはハイブリッド、燃料電池車ともにZと呼ばれる1種類です。

安全/快適装備の内容はほぼ同じで、衝突被害軽減ブレーキ、高速道路上の渋滞時にステアリングホイールから手を離しても作動する運転支援機能、本革シート、前後席のシートベンチレーション、14個のスピーカーを備えたプレミアムサウンドシステムなどが標準装着されています。

つまり新型クラウンセダンではどちらのパワーユニットを選択してもフル装備と呼べる内容です。

メーカーオプションで検討すべきは、パノラマルーフ(11万円)、デジタルキー(3万3000円)、外装のドレスアップと20インチタイヤが備わるブラックパッケージ(19万8000円)程度です。

新型クラウンセダンの価格

新型クラウンセダンの価格はハイブリッドが730万円で、燃料電池車は830万円です。燃料電池車の場合、経済産業省などから補助金の交付を受けられますが、その金額は現時点では不明です。ただし、MIRAIでは145万3000円の補助金が交付されました。

仮にクラウンセダンの交付額もMIRAIと同程度なら、燃料電池車の価格は830万円でも、補助金額を差し引くと実質約685万円に下がります。燃料電池車がハイブリッドよりも安く手に入るのです。

今回の新型クラウンセダンの値段設定は、トヨタが新型クラウンセダンで燃料電池車を積極的に販売したいと考えている証でもあるでしょう。

ちなみに先代クラウンセダンに2.5Lエンジンを搭載したハイブリッドの価格は、最上級の2.5ハイブリッドGRアドバンスが597万9000円でした。

新型クラウンセダンのハイブリッドZは安全/快適装備を充実させましたが、730万円に達すると高額と受け取られます。

またSUVになった新型クラウンスポーツと比較してみましょう。2.5Lハイブリッドを搭載したZグレードで運転支援機能や本革シート、プレミアムサウンドシステムなどの装備が充実してます。同車の価格は590万円なので、これと比較しても、新型クラウンセダンのハイブリッドZは140万円高いです。

新型クラウンセダンは後輪駆動のプラットフォームを使って、なおかつ後席のベンチレーション/身体を押圧するリフレッシュ機能/電動調節機能といった独自の装備も採用されました。

さらにクラウンセダンの月販基準台数は600台で、クラウンクロスオーバーの3200台、クラウンスポーツの700台と比べても少ないです。そのために量産効果が乏しく、価格が割高になったとも考えられます。

新型クラウンセダンのライバル車比較

新型クラウンセダンのように全長が5030mm、全幅が1890mmに及ぶセダンタイプは日本車では少数です。

全長が5mを超える国産セダンは、レクサス LSとトヨタ センチュリー程度で、LSは最も安価なグレードでも1094万円です。LSの価格に比べると、クラウンハイブリッドZの730万円は安いです。

同じくセダンのレクサス ESは、全長が4975mmで前輪駆動ですが、2.5Lハイブリッドを搭載するES300hバージョンLが718万円です。同車と比べると、新型クラウンセダンは後席の装備が充実しています。

輸入車のセダンは価格帯が高く、例えばメルセデス・ベンツ CクラスのC200アバンギャルドは698万円です。これに安全装備などをセットにしたベーシックパッケージ(42万7000円)、本革シートが備わるレザーエクスクルーシブパッケージ(26万円)を加えると約766万円に達します。

以上のように新型クラウンセダンは、先代型やほかのクラウンシリーズに比べると価格が高いですが、レクサスやメルセデス・ベンツのようなプレミアムブランドよりは求めやすいです。

多くのユーザーが購入するクルマではありませんが、後席の快適性や装備を充実させたい法人などにとっては選ぶ価値が高いでしょう。

そして新型クラウンセダンの販売が堅調に推移すれば、後席の装備を省いたオーナードライバー向けのグレードを600万円前後で追加する可能性もあります。

今後、SUVの人気が下がった時のためにも、クラウンにセダンタイプは必要でしょう。

なお販売店では新型クラウンセダンについて「法人を含めて、クラウンセダンを待っているお客様は多いです。販売会社の割り当て台数が早々に埋まり、受注が停止する可能性もあります」と述べています。購入をする場合は早めの予約が必要でしょう。

ただしトヨタ アルファードやトヨタ ヴェルファイアと同等、定額制カーリースのKINTOでは取り扱いを続ける可能性があります。いろいろな買い方、使い方を検討してみましょう。

当記事の情報は2023年11月時点のものです。価格やスペックなどはメーカーの発表により変更される可能性があります。最新の情報はメーカーの公式発表をご確認ください。

メーカーから公式発表次第、燃費などの情報を加筆予定です。

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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:MOTA編集部/トヨタ自動車】

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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