【2023年最新】トヨタ クラウンスポーツの価格は590万円! サイズや納期、内装、燃費などをクラウンクロスオーバーやハリアーと比較

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:トヨタ自動車/堤 晋一/島村 栄二/MOTA編集部
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2021年のトヨタ クラウンの販売台数は、最盛期だった1990年の10分の1まで落ち込みました。そこで16代目クラウンでは海外の販売も視野に入れて、3車種のSUVと、セダン1車種が設定されました。

2022年にその第1弾として、新型クラウンクロスオーバーが発売。SUVでありながら、独立したトランクスペースを備えるセダンボディが特徴です。

そして2023年10月6日には、クラウンシリーズの第2弾になる新型クラウンスポーツが発表されました。

今回は新型クラウンスポーツについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんがライバル車となる新型クラウンクロスオーバー、新型ハリアーと比較しながら解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型クラウンスポーツの評価・レビュー
  2. 新型クラウンスポーツの外観(エクステリア)|混雑した街中や駐車場では大きすぎるサイズ感
  3. 新型クラウンスポーツのグレード|現時点では1グレードだが、PHEVも追加予定
  4. 新型クラウンスポーツの燃費|同じエンジンでも新型クラウンクロスオーバーの方が燃費は上
  5. 新型クラウンスポーツの内装|新型クラウンクロスオーバーより質感が高い
  6. 新型クラウンスポーツのシート
  7. 新型クラウンスポーツの走行性能
  8. 新型クラウンスポーツの価格|装備は充実しているが590万円の1グレードのみ
  9. 新型クラウンスポーツの今後のグレード構成予想|PHEVや2.4Lターボハイブリッドエンジンの追加に期待
  10. 新型クラウンスポーツの納期|納期は未定だがKINTOなら2〜4か月で納車可能
  11. クラウンを専門に扱う販売店「THE CROWN」もオープン

新型クラウンスポーツの評価・レビュー

外観

4.0

★★★★☆

内装・居住性

4.0

★★★★☆

走行性能

5.0

★★★★★

運転のしやすさ

2.0

★★☆☆☆

乗り心地

3.0

★★★☆☆

燃費

4.0

★★★★☆

価格の割安度

2.0

★★☆☆☆

良い点

・少し短いホイールベースや高剛性ボディ等により走行性能が優れている

・内装の仕上げは新型クラウンクロスオーバーよりも上質

・後席や荷室にも相応の余裕がありファミリーでも使える

悪い点

・全幅は1880mmとワイドなので車両感覚に注意が必要

・最上級グレードのみの設定で価格が約600万円に達する

・スポーツ性を追求するなら2.4Lターボハイブリッドも欲しい

新型クラウンスポーツの外観(エクステリア)|混雑した街中や駐車場では大きすぎるサイズ感

新型クラウンスポーツの外観は、リヤゲートを備えた一般的なSUVです。ボディサイズは、全長が4720mm、全幅は1880mm、全高は1565mmです。

比較対象となる新型クラウンクロスオーバーの全長4930mm、全幅1840mm、全高1540mmに比べると、全長が210mm短く、全幅が40mmワイドで、全高が25mm高いです。

都内では立体駐車場の高さが1550mm制限のところも少なくありません。そんな都内での利便性を考えると、新型クラウンスポーツの全高が1550mmを超えたことは残念です。

全幅も1880mmに達すると、トヨタ 新型ハリアーなどを上まわってマツダ CX-60と同程度です。混雑した街中や駐車場では、大きすぎると感じるでしょう。

新型クラウンスポーツのホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2770mmなので、新型クラウンクロスオーバーの2850mmに比べて80mm短いですが、ワインディングや街中などでも軽快に走らせることができます。

新型クラウンスポーツの最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は160mmで、新型クラウンクロスオーバーの145mmに比べると、若干の余裕があります。

車両諸元

車両諸元クラウンスポーツクラウンクロスオーバー

全長

4,720mm

4,930mm

全幅

1,880mm

1,840mm

全高

1,565mm

1,540mm

ホイールベース

2,770mm

2,850mm

最低地上高

160mm

145mm

新型クラウンスポーツのグレード|現時点では1グレードだが、PHEVも追加予定

新型クラウンスポーツのパワーユニットやプラットフォームは、基本的に新型クラウンクロスオーバーがベースです。

2023年10月6日に発表された新型クラウンスポーツのグレードは、直列4気筒2.5Lハイブリッドを搭載するZのみですが、2023年12月ごろにはプラグインハイブリッド(PHEV)も加えられる予定です。

新型クラウンスポーツの駆動方式は新型クラウンクロスオーバーと同じく4輪駆動のみで、走行安定性と小回り性能を向上させる後輪操舵システムも採用されています。

新型クラウンスポーツの燃費|同じエンジンでも新型クラウンクロスオーバーの方が燃費は上

新型クラウンスポーツは2.5Lハイブリッドエンジンで、エンジンとモーター駆動を組み合わせたシステム最高出力は234馬力です。

この234馬力は新型クラウンクロスオーバーと同じ数値ですが、WLTCモード燃費は新型クラウンスポーツが21.3km/Lで、新型クラウンクロスオーバーの22.4km/Lを少し下まわります。

新型クラウンスポーツの車両重量は1810kgで、リアゲート付近の補強などを伴うため、2.5Lハイブリッドを搭載する新型クラウンクロスオーバーの最上級グレードよりも約30kg重いです。

新型クラウンスポーツと新型クラウンクロスオーバー空力特性の違いなどもあり、新型クラウンスポーツの方が燃費が悪く、燃料消費量が少し増えました。

新型クラウンスポーツの内装|新型クラウンクロスオーバーより質感が高い

新型クラウンスポーツの内装の造りは、基本的に新型クラウンクロスオーバーに準じたデザインですが、ATレバー付近には光沢のあるパネルが使われています。

新型クラウンクロスオーバーに比べ、新型クラウンスポーツは少し上質です。

新型クラウンスポーツのシート

新型クラウンスポーツと新型クラウンクロスオーバーの居住性で異なるのは後席。新型クラウンスポーツのほうが少しだけ狭いです。

身長170cmの大人4名が乗車した際を例にすると、後席に座る乗員の膝先空間は、新型クラウンクロスオーバーが握りコブシ3つ弱ですが、新型クラウンスポーツは2つ分です。

このように、新型クラウンスポーツは狭いですが、窮屈には感じません。床と座面の間隔が十分に確保され、後席に座る乗員の足が前席の下に収まりやすく、リラックスして座れます。シートの造りも良好です。

新型クラウンスポーツで注意したいのは乗降性でしょう。フロントピラー(柱)は寝かされ、ルーフも後ろに向けて下降しているため、乗降時には頭を下げる必要が生じます。それでも4名乗車の実用性を妨げることはありません。

セダンタイプの新型クラウンクロスオーバーと違って、荷室の後端にリヤゲートを備えるため、荷物の出し入れもしやすいです。

新型クラウンスポーツの走行性能

新型クラウンスポーツの一番の特徴は、少し短いホイールベース、剛性の高いボディ、専用にセッティングされたサスペンションと後輪操舵の組み合わせにより、走行性能が優れていることです。

新型クラウンクロスオーバーも操舵に対する車両の反応が正確で、上質な運転感覚と優れた走行安定性を兼ね備えていますが、新型クラウンスポーツはこの特徴をさらに進化させました。

新型クラウンスポーツの価格|装備は充実しているが590万円の1グレードのみ

価格も気になるでしょう。新型クラウンスポーツは、今のところZの1グレードのみで、2.5Lハイブリッドを搭載しながら590万円に達します。

新型クラウンクロスオーバーは、2.5Lハイブリッドを搭載した最上級のGアドバンストレザーパッケージが570万円です。新型クラウンスポーツは新型クラウンクロスオーバーの最上級モデルよりさらに20万円上まわります。

価格が高い代わりに、新型クラウンスポーツは装備が充実しています。

渋滞時支援機能を備えたアドバンストドライブなどは、新型クラウンクロスオーバーでは2.4Lターボハイブリッドだけにオプション設定されますが、新型クラウンスポーツZは2.5Lハイブリッドでも標準装着されました。

新型クラウンクロスオーバーではオプション設定になるデジタルインナーミラーなども、新型クラウンスポーツには標準装着されます。

スマートフォンを車両の電子キーの代わりとして利用できる便利なデジタルキーも仕様が異なります。新型クラウンクロスオーバーの上級グレードには標準装着されながら、新型クラウンスポーツではオプション装着です。

つまり装備によって標準装着/オプション設定/非設定が分かれますが、装備と価格のバランスは両車ともに同程度です。

新型クラウンスポーツで悩ましいのは、装備が充実するものの、先ほど触れたように価格も600万円近くに達することでしょう。

同じトヨタのSUVであれば、新型ハリアーハイブリッドもライバルとなるでしょう。同車は2WDもあり、主力グレードのGの価格は433万9000円。新型クラウンスポーツに比べて150万円以上も安いです。

新型ハリアーハイブリッドで最上級になるZレザーパッケージ4WDでも、514万8000円なので、新型クラウンスポーツに比べて約75万円安いです。

新型クラウンスポーツは後輪操舵も採用され、走行安定性や乗り心地が優れていますが、システム最高馬力は234馬力。一方で新型ハリアーハイブリッドの4WDもシステム最高出力は222馬力と12馬力の差です。一般ユーザーの感覚では、新型クラウンスポーツよりも新型ハリアーが買い得と受け取るでしょう。

ライバルとなり得る新型クラウンクロスオーバーと新型ハリアーの2車種と比較しました。新型クラウンスポーツは、走行性能を突き詰めて、なおかつ内外装の質感や快適装備を最高水準まで充実させたいユーザーに適していると言えるでしょう。

新型クラウンスポーツの今後のグレード構成予想|PHEVや2.4Lターボハイブリッドエンジンの追加に期待

気になる部分は、2023年10月6日の時点で、新型クラウンスポーツにプラグインハイブリッド(PHEV)が登場していないことです。

新型ハリアーなどにも搭載されている2.5LエンジンをベースにしたPHEVは、さらにハイパワーです。PHEVとはハイブリッドに充電機能を加えたものですが、動力性能も高く、新型ハリアーではシステム最高出力が306馬力に達します。

新型クラウンスポーツに文字通りスポーティな走りを求めるなら、12月ごろに追加されるPHEVを見てからグレードを決めた方が良いでしょう。

また新型クラウンスポーツを名乗りながら、新型クラウンクロスオーバーに用意される2.4Lターボハイブリッドが設定されないのも物足りないです。

2.4Lターボハイブリッドエンジンは、システム最高出力が349馬力に達するスポーツ指向のハイブリッドなので、新型クラウンスポーツに最適なパワーユニットでしょう。これも今後追加される可能性があります。

新型クラウンスポーツの納期|納期は未定だがKINTOなら2〜4か月で納車可能

気になる納期についてですが、2023年10月上旬時点の納期を販売店に尋ねると「新型クラウンスポーツは発売直後なので納期は分かりません。試乗車の導入時期も未定です」と返答されました。

定額制カーリースのKINTOなら、新型クラウンスポーツは2〜4か月で納車されますが、リースなので自分で所有することはできません。契約期間を終えたら必ず返却する必要があります。

このような求めやすさでも、新型クラウンスポーツより新型ハリアーの方がメリットがあります。販売店によると「新型ハリアーの納期は6か月から9か月」なので、比較的短い期間で納車されます。

新型クラウンスポーツと新型ハリアーで、いろいろな条件を比べて購入するのが良いでしょう。

クラウンを専門に扱う販売店「THE CROWN」もオープン

なおクラウンを専門に扱う販売店の「THE CROWN」もオープンしました。落ち着いた店内で、リラックスしてクラウンを眺めたり商談したりできます。

クラウンから新しい価値、体験が生まれることを期待して、独自性を持つ店舗が必要だと考え、「THE CROWN」はオープンしました。

現在は「THE CROWN 横浜都筑(ウエインズトヨタ神奈川)」と「THE CROWN 福岡天神(福岡トヨタ自動車)」の2店舗のみですが、23年度中には「THE CROWN 愛知(愛知トヨタ)」、24年度には「THE CROWN 千葉(千葉トヨタ)」、「THE CROWN 東京(トヨタモビリティ東京)」の全5店舗がオープン予定です。

「THE CROWN」ではクラウンブランドの全モデルの展示や試乗、専用ラウンジやオーナー同士の交流イベント、さらには「THE CROWN」店舗のみで購入可能な特別仕様車などが用意されます。

クラウンが気になっている方はぜひ店舗に足を運んでみてください。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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