激戦の軽自動車市場で培ったノウハウを小型車開発に反映/スズキ 新型「ソリオ」「ソリオ バンディット」ハイブリッド 試乗レポート(5/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志
クラス随一の安全性能を誇る「デュアルカメラブレーキサポート」
装備ではG以外の全車に設定された「デュアルカメラブレーキサポート」に注目したい。
「スペーシア」が採用したのと同様、2つのカメラを使った衝突回避の支援機能で、衝突不可避の時には緊急自動ブレーキも作動する。作動速度は時速5~100キロだ。歩行者の検知も可能にした。
ちなみにトヨタのカローラ系や「シエンタ」が採用する「トヨタセーフティセンスC」は、赤外線レーザーと単眼カメラを使う。警報は時速140キロまで行えるが、緊急自動ブレーキの作動は時速80キロ以下だ。歩行者は見分けられない。
装着車の価格はソリオが+5万9400円、トヨタのトヨタセーフティセンスCは+5万4000円だ。この価格差ならソリオのシステムの方が先進的かつ割安だろう。
軽のノウハウと、欧州車流の開発手法を融合
スズキは軽自動車を中心に手掛けてきたメーカーで、日本国内での販売比率は約90%に達する。小型車は10%程度だから「軽自動車のノウハウで造った安さが取り柄のクルマでしょ」と思われやすい。
しかし今は軽自動車の技術が凄い。軽量化、低燃費、空間効率、さらに安全装備まで、著しい進化を遂げて日本で新車販売されるクルマの35〜40%を占める。
スズキの場合は軽自動車のノウハウに欧州の考え方に基づいた車両開発を融合させ、近年では商品力を大幅に向上させた。
日本のメーカーが日本のユーザーのために開発したのが軽自動車。そこで育った技術が、いよいよ海外でも販売される小型車の開発を変え始めた。もはや軽自動車を除いて日本車は語れない。世界のクルマも、やがてそうなる?かも知れない。
※画像をクリックすると、より詳細な「ソリオ ハイブリッド」をチェック出来るフォトギャラリーページへジャンプします。
[レポート:渡辺陽一郎/Photo:茂呂幸正・和田清志]
スズキ 新型 ソリオ バンディット ハイブリッド MV デュアルカメラブレーキサポート装着車(FF) 主要諸元
全長x全幅x全高:3710x1625x1745mm/ホイールベース:2480mm/乗車定員:5名/駆動方式:前輪駆動(FF)/エンジン種類:直列4気筒 DOHC 16V VVT デュアルジェット ガソリンエンジン+ハイブリッドシステム/総排気量:1242cc/エンジン最高出力:91ps(67kW)/6,000rpm/エンジン最大トルク:12.0kgf-m(118N・m)/4400rpm/モーター種類:直流同期電動機/モーター最高出力:3.1ps(2.3kW)/1000rpm/モーター最大トルク:5.1kg-m(50N・m)/100rpm/動力用主電池:リチウムイオン電池/トランスミッション:副変速機構付CVT自動無段変速機/燃料消費率:27.8km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:165/65R15 81S/メーカー希望小売価格:1,884,600円[消費税込]
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