プジョー508 GT BlueHDi/GT Line 試乗|若者だって、憧れちゃう(2/2)

  • 筆者: 伊藤 梓
  • カメラマン:原田 淳
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フレンチらしさと新しさが同居した瑞々しいハンドリング

エンジンの心地よさに浸りながら、交差点でハンドルを切り込むと、今度はくるりと向きを変える動作に驚いた。まるでミッドシップのようにフロントがヒラヒラと動くので、どんなコーナーでもコンパクトにくるりと回ることができる。走っているうちに、どんどんクルマが小さくなっていくような気分になった。回頭性が良いうえにハンドルが小さいので、ハンドルを回しすぎないように注意しなければいけないほど。

少し速度をあげてコーナリングをすると、リアがぐっと張り出してきて、そのまま自然に曲がっていく。今度は「まるでFRみたい」と思った。走り出しはかっちりしたクルマの感覚が伝わってきて「剛性が高くてドイツ車っぽいかも」と思ったのだが、すこし走らせてみると道路にタイヤが張り付くようなしなやかなサスペンションの動きと軽やかなフットワークを感じて「やっぱりフランス車だ!」とすぐ考えを改めた。

ドイツ車は盤石で熟成されたイメージがあるが、508はしっかり感が増しつつも、フランス車として新しいステージを楽しんでいるような瑞々しさがある。

1.6リッターガソリンターボは元気で軽快!

ディーゼルモデルの後は、1.6リッターガソリンターボエンジン(180ps/250Nm)の508 GT Lineに乗り換えたのだが、やはりガソリンエンジンだと軽さが光る。

ディーゼルよりも100kg以上車重が軽いので、回頭性とフットワークにさらに磨きがかかっていると感じた。重さだけに起因するのではなく、おそらく足回りなども意識してチューニングされているような気がするが、ディーゼルの方がしっとり滑らかで、ガソリンは軽やかで元気な印象が強い。

若者だって憧れちゃう、美しいサルーンが現れた

508から降りて改めてエクステリアを見てまわると、サイドからリアにかけてのデザインが特に綺麗でついついじっくり眺めてしまう。

これまで「セダン」や「サルーン」と聞くと「おじさん」という印象が強かった。おそらく若い人たちにはいずれ受け入れられなくなって、縮小していくものなのだろう、と。ところがこの508を見て、無条件に「かっこいい!」と思った。

インテリアも革が多用されているとか、木目のパネルが貼られていたりとか、そういった「昔ながらの高級感」がまったくないところもとても好印象。そのうえ走りも軽やかで、まるで新しい乗り物に乗っているような感覚も新鮮だった。SUVはいまだに人気が高いが、こういったスリークなデザインや軽やかな乗り味はサルーンならではの魅力だと思う。

サルーンでも若者が憧れる508のようなクルマが出てきたことは、業界内では一応若者(?)の私としてもとても嬉しい。やはり最初に「ビビッ」ときた感覚は間違いない、と508を運転して改めて実感したのでした。

[Text:伊藤 梓/Photo:原田 淳]

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NEW PEUGEOT 508 - What Drives You?【公式動画】

プジョー 新型508 主要諸元(スペック)

グレード508 GT BlueHDi
(2リッターディーゼルターボ)
508 GT Line
(1.6リッターガソリンターボ)

全長

4,750mm

全幅(車幅)

1,860mm

全高(車高)

1,420mm

ホイールベース

2,800mm

車両重量(車重)

1,630kg

1,510kg

乗車定員

5人

排気量

1,997cc

1,598cc

エンジン種類

直列4気筒DOHC ターボチャージャー付
ディーゼルエンジン

直列4気筒DOHC ターボチャージャー付
ガソリンエンジン

最高出力

130kW(177PS)/3,750rpm

133kW(180PS)/5,500rpm

最大トルク

400N・m/2,000rpm

250N・m/1,650rpm

駆動方式

前輪駆動(FF)

トランスミッション

8速オートマチックトランスミッション

燃料

軽油

無鉛プレミアムガソリン

燃料タンク容量

55L

62L

JC08モード燃費

18.3km/L

14.7km/L

WLTCモード燃費

16.9km/L

14.1km/L

市街地モード燃費

12.9km/L

10.7km/L

郊外モード燃費

16.4km/L

13.9km/L

高速モード燃費

20.1km/L

16.5km/L

タイヤサイズ

235/45 ZR18

メーカー希望小売価格(消費税込)

4,920,000円

4,590,000円

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伊藤 梓
筆者伊藤 梓

グラフィックデザイナー時代にミニカーの商品を担当するようになってから、どっぷりと車に魅了されるように。「こんなに人を惹きつける車というものをもっとたくさんの方に知ってほしい」と、2014年に自動車雑誌の編集者へと転身。2018年に、活動の幅を広げるために独立した。これまでの経験を活かし、自動車関係のライターのほか、イラストレーターとしても活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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