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自動車評論家コラム 2019/8/8 09:00

ホンダ “軽以外は不調” 打開策はあるのか!? 自動車評論家に聞いてみた

N-BOX
ホンダ 新型アコード(2020年初頭日本発売予定)[画像は海外仕様車]ホンダ 新型アコード(2020年初頭日本発売予定)[画像は海外仕様車/ガソリン直噴ターボエンジン]ホンダ 新型アコード(2020年初頭日本発売予定)[画像は海外仕様車/ガソリン直噴ターボエンジン]ホンダ 新型アコード(2020年初頭日本発売予定)[画像は海外仕様車]画像ギャラリーはこちら

ホンダN-BOX絶好調! 一方、スター選手不在でトヨタ・日産に後れを取る普通車

相変わらずN-BOXの快進撃は止まらず、直近では軽自動車の二枚岩とするべく新型N-WGNが発表されたばかりで、元気なホンダは健在のように見える。ただ、7月に自販連より発表された、2019年上期の車名別新車販売台数ランキングを見て愕然とした。

>>期待大! カッコよくなって戻ってくる新型アコードの写真をチェック

トップは日産ノートから首位奪還を果たしたトヨタ プリウス。2位日産 ノート、3位トヨタ アクアと続くが、なかなかホンダの車名は出てこない。ようやく8位にフリードがランクインしているが、トップ10圏内にたったの1台とは、いったいどうしたことだろう。

というのも、10年前の2009年のランキングを見てみると、トップはプリウスが独走していたものの、ホンダ勢は3位にフィット、3位にインサイト、5位フリード、7位ステップワゴンと、堂々の4台がランクイン。販売台数でも上期合計でフィットが15万台を超えており、ライバルのトヨタ ヴィッツにも勝っていた。

ところが2019年上期の販売台数では、ホンダ勢トップのフリードでもわずか4万5000台にとどまっている。フィットは11位に沈み、ステップワゴンは16位。インサイトに至っては48位と、販売台数も10年前の約7万台から約6000台にまで落ち込んでしまった。

販売台数に関しては、国内市場そのものが縮小していることもあり、プリウスでさえ2009年に20万台超えだったものが、2019年には7万台に減少しているから妥当なところかもしれない。それにしても、ホンダは今、N-BOX以外の“スター選手”が明らかに不足している状況だと言わざるを得ない。

1.魅力的なクルマはあるが、価格がネックに

それは私の個人的な実感としても、ここ数年続いていた。2010年に世界初の量産ハイブリッドスポーツカーとしてデビューした、ホンダ CR-Zを購入して今でも愛車として乗っているが、気に入ってないとは言わないまでも、半分は「次に買い換えたいホンダ車」がなかなか出てこないから、惰性で乗り続けているようなもの。

次に乗り換えるのは、CR-Zを初めて見た時のように、一瞬で「これに乗りたい!」と心を掴まれるような新型車が出てくるまではと、「トキメキ待ち」をずっと続けているのが本音なのだ。

もちろん、今のホンダに「魅力的なクルマ」はたくさんある。あるけれども・・・心を掴まれるようなクルマはない。その理由は大きく3つ挙げられるが、まずは価格の問題だ。

2010年にはCR-Zが上級グレードでも約250万円で買えたのだが、現在は同価格帯からそれ以下で買えるスポーツ系モデルは、S660しかなくなってしまった。2370万円のNSXにはとても手が出ないし、シビックタイプRもほとんど1.5倍の450万円だ。250万円で買えるモデルはというと、軽自動車を除けばヴェゼル(196.5万円~)、グレイス(176.9万円~)、シャトル(177.6万円~)、ジェイド(239.9万円~)、フィット(142.9万円~)、フリード/フリード+(188万円~)、ステップワゴン(228.9万円~)。

どれも実用性が高くいいクルマだが、CR-Zの代替えとしてはもうひと声、デザインや走りや先進性といった部分でのホンダらしさを求めたくなってしまう。

2.ドル箱モデルのSUV、せめてもう1台

そしてこれは3つ目の理由にもつながるが、世界的なトレンドが続きドル箱モデルになりやすいSUVに、爆発的な販売台数が見込める価格帯のモデルがヴェゼルしかない。自動車メーカーとしては、SUVをバンバン売ってガッポリ儲けて、あまり利益は見込めないがメーカーの広告塔・客よせパンダになってくれるスポーツカーを作る資金を調達する形が理想的。例えばBMWは日本市場だけでも7モデルのSUVを投入しているほどだが、ホンダはヴェゼルとCR-Vのみだ。CR-Vが323万円~とやや高価になってしまったので、せめてもう1台、その間を埋める価格帯のSUVがあってもいいのではないかと思う。

3.ステップアップしていくリレー体系が崩れている

さらに3つ目の理由は、ユーザーがステップアップしていくためのモデルラインアップ構成、リレー体系がやや崩れかかっていることだ。従来は、ライフやフィットで初めてホンダ車に乗るユーザーを掴み、ホンダのファンになってもらって、シビックやインサイトに行くなり、フリードやステップワゴンなどミニバン系や、インテグラ、S2000、CR-Zといったスポーツ系にステップアップしていく道筋がわかりやすかった。

ところが現在は、入り口がN-BOXにすり替わったため、広大な室内空間と両側スライドドアの利便性に慣れたユーザーは、いくら格上のフィットといえども乗り換えようとはしない。フリードやステップワゴンはN-BOXより維持費がかさんでしまうと敬遠され、インサイトやシビックセダンやクラリティと、先進的で優美で走りも素晴らしいセダンはたくさんあるが、そこにもなかなかいかない。

となると、せっかくN-BOXで掴んだ膨大なユーザーがそこに留まってしまい、各モデルが個別にファンを捕まえなくてはならない状況になってしまう。そんな今となっては、発売当時は不人気と言われて消えてしまったが、エディックスやクロスロード、エレメントやS-MXが今あったなら、N-BOXからのステップアップにぴったりだったのではないかと妄想してしまうのだった。

ただし、こんな心配が出てくるのもこの夏限りかもしれない。

今後のホンダに注目!2019秋 新型フィット/2020年 ホンダeや新型アコードも

期待のN-WGNはもちろんだが、秋にはいよいよ、6年ぶりフルモデルチェンジで4代目となる真打の新型フィットが登場する。いくらSUVの販売が好調とはいっても、日本市場で軽自動車の次に売れているボリュームゾーンはやっぱりコンパクトカー。

新型フィットが大ホームランを打つことによって、ホンダ全体が活気を取り戻す可能性は十分にある。4代目フィットがどんな進化を遂げてくるのか、現時点では有力な情報はほとんどないのだが、全車速追従機能付きACCなどホンダ センシングをフルにつけて登場した新型N-WGNから想像すれば、決してそれ以下にはならないはずの新型フィットの姿も見えてくるというもの。これはかなり楽しみだ。

ホンダが元気になるには ホンダブランドの向上と“ホンダファン”の増加に期待

そして2020年にはついに、ピュアEVとなるホンダeも登場予定。愛くるしいデザインといい、ユーザーベネフィットを考え尽くした機能といい、これも「待ってました」と飛びつく人は多そうだ。

価格だけは私たちの期待には応えられそうもない、とは関係者談だが、EVはまだ少々高価でも許されるところがあるし、この価格問題解消の糸口にもなってくれそうなのが、今シーズンのF1グランプリですでに2勝を挙げてファンを盛り上げてくれている「レッドブル・ホンダ」の活躍ではないかと私は睨んでいる。

F1のファンや関係者には富裕層が多く、ホンダがその中で強さと存在感を見せつければ見せつけるほど、ホンダというブランド価値は上がっていく。そうすれば、価格の見え方も変わってきて、魅力的なモデルであれば少しくらい高価だろうが関係なく買う、というホンダファンがどんどん増えるはずだ。

さらに先日は、2020年初めにフルモデルチェンジする新型アコードの先行情報もリリースされ、その情報だけでも最高の技術を結集した上級セダンとなっていることが窺い知れる。フィットやホンダeも含め、これからまた“スター選手”がどんどん充実してきそうなホンダに注目だ。

【筆者:まるも 亜希子】

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