今、軽自動車で“最もお得”なクルマってどれ?|オススメベスト3を一挙紹介!【2019年版】

今、最もお得な軽自動車とは

“軽自動車”はクルマのカテゴリーのひとつだが、ユーザーのニーズ、機能、価格に基づいて、かなり細分化されている。例えば軽自動車の全長と全幅は全車共通だが、全高は車種によって異なる。そして1600mm以下(ダイハツ ミライースやスズキ アルトなど)、1600~1700mm(スズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴなど)、1700mm以上(ホンダ N-BOXやスズキ スペーシアなど)に分けられ、それぞれの高さに応じて独特の機能が備わっており、価格も違う。

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そしてスズキ ジムニー、ハスラーのようなSUV、ホンダ S660やダイハツ コペンのような2人乗りのスポーツクーペ、スズキ アルトラパンやダイハツ ミラトコットなど若い女性向けのスペシャルティカーもある。またスズキ エブリイワゴンやダイハツ アトレーワゴンのように、エンジンを前席の下に搭載して荷室長を拡大した軽商用車ベースのワゴンも選べる。このように見ていくと、軽自動車は7種類くらいに分類できるのだ。そうなると買い得車も7車種存在するが、ここでは代表的なモデルをランキング形式で紹介したい。

買い得車の条件は、機能や装備に対して価格が割安なことだが、設計が新しいことも大切だ。走行安定性と乗り心地が優れ、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も先進的で、燃料消費量を抑えられることも大切になる。

なお大半の国産車が、ひとつの車種に複数のグレードを設定しており、そこにも買い得と割高なタイプが併存する。従って最も買い得なグレードも併記して、ベスト3車種を紹介したい。

1位:日産 デイズ

おすすめグレードは「ハイウェイスターX プロパイロットエディション(156万7080円)」

デイズは2019年3月28日に発売された設計の新しい軽自動車だ。日産と三菱が共同開発しており、三菱 eKワゴン&eKクロスは基本部分を共通化した姉妹車になる。

全高は1640mmだから、先に述べた区分では1600~1700mmに入り、同じカテゴリーのライバルにはスズキ ワゴンR、ダイハツ ムーヴ、ホンダ N-WGNなどがある。

設計の新しい軽自動車とあって、デイズは機能が幅広く充実している。先代型は三菱が主に開発を担当したが、新型は日産だから、エンジンとプラットフォームが刷新された。ターボを装着しないノーマルエンジンでも実用回転域の駆動力に余裕があり、走行安定性や乗り心地も満足できる。

全高が1600mmを超えるので、居住空間が広く、内装は上質だ。前席は体の支え方も優れ、座り心地を快適に仕上げた。後席は座面の柔軟性が乏しく、足を前方に投げ出す座り方で改善を要するが、頭上と足元の空間には余裕がある。

安全装備には軽自動車“初”となるプロパイロットを搭載

安全装備では、歩行者を検知できる緊急自動ブレーキを備え、ペダルの踏み間違いによって低速時に急発進しようとした時も、前進/後退ともにブレーキまで制御して事故を防ぐ。サイド&カーテンエアバッグも標準装着した(軽自動車にはこの機能を装着できない車種もある)。さらに緊急時にオペレーターの呼び出しや、事故時に意識がない時など、消防や救急に出動を要請できるSOSコールもオプション設定されている。

運転支援のプロパイロットも用意され、車間距離を自動調節しながら先行車に追従走行できるクルーズコントロール、車線の中央を走れるように操舵制御する機能がセットされる。クルーズコントロールはN-BOXも採用するが、デイズは全車速追従型だから、停車状態までカバーできる。

今、軽自動車を買うなら日産 デイズ一択?

このようにデイズは走りのメカニズムを刷新させ、安全装備と運転支援機能も充実させた。ライバル車に比べると新鮮味もあり、選ぶ価値が高い。なお三菱ブランドのeKクロスも、フロントマスクは大幅に異なるが、機能は基本的にデイズと同じだ。eKクロスではG(155万5200円)を推奨したい。

2位:ホンダ N-BOX

おすすめグレードは「G・L ホンダセンシング(149万9040円)」

N-BOXは日本で今、最も多く売れているクルマだ。全高は1790mmだから、スズキ スペーシア、ダイハツ タント、日産 デイズルークスなどがライバルになる。後席側のドアをスライド式にしたことも、ライバルと共通の特徴だ。

N-BOXの背の高い水平基調のボディは、視覚的なバランスが良く、運転席に座った時の視界も優れている。ボンネットも少し見えるから、車幅やボディの先端位置を把握しやすい。

内装の質は高く、前席と後席の背もたれと座面には、十分なボリュームを持たせた。前後席の居住性は、頭上と足元の広さを含めて、軽自動車の中で最も優れている。

プラットフォームとサスペンションは、2代目の現行型で刷新され、走行安定性、乗り心地、操舵感も向上した。

軽自動車の中では最も快適な“乗り心地”を誇っている

特に乗り心地は、十分な厚みを持たせたシートと相まって、軽自動車の中では最も快適だ。コンパクトカーを上まわり、ミドルサイズミニバンに匹敵する。

そして後席を畳めば、軽乗用車としてはナンバーワンの広い荷室に変更できる。路面から荷室床面までの高さは470mmだから、軽自動車の中で特に低く、自転車を積む時も前輪を大きく持ち上げる必要はない。

このようにN-BOXの「4名で乗車して荷物をたくさん積む」機能は、軽自動車の中で最も優れている。さらに安全装備はホンダセンシングが採用され、歩行者を積極的に避ける時には、緊急自動ブレーキに加えてパワーステアリングの制御も行う。

また車間距離を自動制御できるクルーズコントロールなど、運転支援機能も充実させた。これらの相乗効果により、日本で最も多く売れるクルマとなった。

ダイハツ ミライース

おすすめグレードは「X・SAIII(108万円)」

ミライースは「低燃費と低価格」を重視して開発され、軽自動車の本質を突いた商品といえるだろう。デイズやN-BOXに比べると、40~50万円も安い。

全高は1500mm(2WD)だから、ライバル車はスズキ アルトなど全高が1600mm以下のベーシックな軽自動車だ。

車両重量は、実用装備を充実させたグレード「X・SAIII」でも670kgと軽く、運転感覚も軽快に仕上げた。ノーマルエンジンながら、登坂路でもパワー不足を感じにくい。ボディが軽く、空気抵抗も少ないから、X・SAIIIのWLTCモード燃費は25km/Lだ。JC08モード燃費は34.2km/Lとされ、燃料消費量も少ない。

背の低い軽自動車だから車内は狭そうに思えるが、セダンの多くは全高が1500mm以下だ。乗用車全体で見れば、ミライースの天井は低くない。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ分、頭上には1つ分の余裕があり、後席も窮屈ではない。座面が硬めで短いから、快適とはいえないが、片道30分程度であれば大人4名の乗車も可能だ。ミライースも空間効率が優れている。

また安全装備のスマートアシストIIIは、2個のカメラをセンサーに使い、歩行者も検知して緊急自動ブレーキを作動させる。低価格でありながら、安全装備を充実させた。

X・SAIIIは、スマートアシストIII、電動格納式ドアミラーなどを標準装着して108万円だから、低価格の軽自動車を求めるユーザーには最良の選択といえるだろう。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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