【新旧比較】「マツダ デミオ」の新型と旧型を比較してみた/渡辺陽一郎(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
グレード構成&価格設定
旧型は1.3リッターと1.5リッターのガソリンエンジンを用意したが、新型は1.3リッターのガソリン、1.5リッターのクリーンディーゼルターボという組み合わせだ。
旧型の13スカイアクティブの価格は138万8572円。これに相当する新型13Cの価格は135万円だ。旧型の13スカイアクティブは価格が少し高い代わりにエアコンのオート機能などが備わっていたから、ほぼ据え置きと考えて良い。
一方、ディーゼルの「XD」は13Sに比べて32万4000円高いが、アルミホイールなど9万円相当の装備が加わる。ディーゼルエンジンの搭載に伴う価格上昇は、実質的に23万円少々だ。アテンザやアクセラのディーゼルは、ツインターボになるといった違いがあるものの、価格上昇は装備の違いを補正して約40万円に達する。これに比べると、デミオのクリーンディーゼルターボが実質23万円少々で手に入るなら買い得だ。
なので予算が許せば、ディーゼルのXDを選びたい。しかもクリーンディーゼルターボは次世代自動車に位置付けられ、申請を行えば、グレードに応じて1〜5万円の補助金も交付される。
進化度数:
1.3リッター 2点/10点(もう少し頑張りましょう)
ディーゼル 6点/10点(順当に進化した)
旧型と比べて分かった新型の総合評価
内装のデザイン&居住性の項目でも触れたように、新型デミオは旧型に比べて全長とホイールベースを拡大させながら、後席の居住性はほとんど向上していない。車内と荷室は今日のコンパクトカーでは狭い部類に入り、ファミリーカーとしての実用性を求めれば、フィットやスズキ「ソリオ」の方が買い得だ。
しかし後席を使う機会が限られ、ドライバーの満足感を重視するユーザーには、デミオはかなり魅力的なクルマになる。1.3リッターモデルを含めて、内装の質感、前席の座り心地、走行安定性、乗り心地などが、ほかのコンパクトカーよりも優れているからだ。
特に車両価格の上限を200万円前後に設定して、運転の楽しいクルマを求めるユーザーには、クリーンディーゼルターボエンジンを搭載したXDやXDツーリングがピッタリ。今の日本車では、この価格帯は実用指向の車種が中心で、趣味性の強いクルマを見つけにくい。デミオは貴重な選択肢になっている。
デミオは車種そのものの性格も趣味性を重視しているので、推奨グレードはXDやXDツーリングになる。動力性能と燃費を考えれば価格も割安だ。
総合的な進化度数:7点/10点
マツダ デミオ進化度数早見表
※満点=10点
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ボディスタイル&サイズ | 2点 |
内装のデザイン&居住性 | 5点 |
動力性能 | 1.3リッター:3点 ディーゼル :9点 |
走行安定性 | 8点 |
乗り心地 | 7点 |
快適&安全装備 | 7点 |
燃費性能 | 1.3リッター:1点 ディーゼル:6点 |
グレード構成&価格設定 | 1.3リッター:2点 ディーゼル:6点 |
総合的な進化度数 | 7点 |
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