初のインド製SUZUKI車は甘口?それとも辛口!?/「スズキ バレーノ」速攻試乗レポート(2/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫・オートックワン編集部
新開発のプラットフォームは軽量設計が特長
新しいスズキ バレーノ、技術的には新開発されたBセグメント向けプラットフォームを採用したことも注目点だ。「スズキ ソリオ/イグニス」が使うタイプ(Aセグメント向け)よりも上級に位置しており、今後フルモデルチェンジの予定を控える「スイフト」も同じプラットフォームを使う模様だ。
新型プラットフォームの特徴は軽量化だろう。
車両重量は直列4気筒1.2リッターの自然吸気エンジンを搭載する「XG」が910kg、直列3気筒1リッターターボの「XT」が950kgと、共に1トン以下に収まる。「トヨタ オーリス」の1.2リッターターボを搭載した「120T」が1300kg、「マツダ アクセラスポーツ」の1.5リッターと「スバル インプレッサスポーツ」の1.6リッターが両方ともに1260kgだから、バレーノはボディとエンジン排気量が少し小さいとはいえ、3ナンバーサイズのライバル車に比べて300kg以上も軽い。「ホンダ フィット」などのコンパクトカーと比べても60~100kgは下まわる。
軽量設計の鍵は「チーム力」にあり!
軽量化を達成できた理由を開発者に尋ねると、軽くて強度の高い高張力鋼板などの使用もあるが、一番の決め手は「スズキ社内の協調性」だという。
従来モデルのプラットフォームは、補強を繰り返してきた経緯もあって重くなっていた。それを刷新するに当たり、さまざまなメカニズムの配置などを、従来の開発方法に縛られず実現できた効果が大きいという。
今までの開発はいわば縦割りだったが、今回は軽量化に取り組むプラットフォーム開発の都合をほかの開発部署が理解して受け入れた。互いに協調したから、思い切った軽量化を達成できたわけだ。
特にスズキ車は新興国を含めてさまざまな地域で生産され、原材料は現地調達が多い。部品などを供給するサプライヤー(下請けのメーカー)もさまざまだ。
となれば常にメーカーが希望する原材料が手に入るとは限らない。プラットフォームも材料で軽量化を図るより、構造自体を見直すことで目的通りに仕上げねばならない。そこに取り組んだ。
国産車では近年珍しい小排気量ターボエンジンを採用
直列3気筒1リッターのターボエンジンも、今の日本車では新鮮だ。1980年代から1990年代には、日産の初代「マーチ」、ダイハツの2代目「シャレード」などがスポーティグレードに1リッターのターボを搭載したが、その後に廃れている。近年の小排気量ターボは、「ストーリア」や「ブーン X4」といった例外を除くと軽自動車に限られた。
この間に欧州車はターボを環境技術として実用化して、直列3気筒の1.2リッターターボは幅広い車種が搭載する。1リッターターボも「アウディ A1」、「フォルクスワーゲン ポロ」などが採用しており、バレーノのエンジンはこれに並ぶ。小排気量ターボと6速ATの組み合わせも新しい。
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