ポルシェ 富士6時間耐久レースで勝利 リードを拡大

ポルシェが富士で勝利しチャンピオンシップのリードを拡大

富士スピードウェイで10月14日(日)に開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)の第4戦、富士6時間耐久レース決勝において、ポルシェGTワークスチームのケヴィン・エストル、ミカエル・クリステンセン組が駆る、510psを誇った911 RSR(#92)がGTE Proクラスで勝利を飾った。

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チームメイトの911 RSR(#91)をドライブしたリヒャルト・リーツ、ジャンマリア・ブルーニ組は5位でチェッカーを受け、この結果により、ポルシェはマニュファクチュアラーおよびドライバータイトル争いでリードを広げ、GTE Amクラスでは今年からWECに参戦するチームプロジェクト1がポルシェ ワークスドライバーのイェルク・ベルグマイスター、パトリック・リンジー、エギディオ・ペルフェッティにより初優勝を飾った。

5つのマニュファクチュアラーの10台によって争われるGTE Proクラスは天候の変化に翻弄され、霧雨が降り続く中で迎えた決勝レースはスタートから、まもなく30分間に渡ってセーフティーカーがコースに留まり、その間に路面が乾き始めたため、エストレとクリステンセンの92号車は他に先駆けてスリックタイヤを装着。

コンディションにマッチしたセットアップと見事なピット戦略によって、フランス人とデンマーク人のコンビは徐々に上位陣とのリードを狭め、レースが残り90分になった頃、クリステンセンはトップに躍り出た。

最後のピットストップでステアリングを託されたエストレはトップのままコースに復帰し、リードを保ったままチェッカーフラッグを受け、ブルーニとリーツの91号車はタイヤのトラブルとピットのミスにより5位でレースを終えたが、貴重なポイントを持ち帰った。

プロジェクト1が優勝したGTE Amクラスでは、ポルシェヤングプロフェッショナルのマッテオ・カイローリと星野敏、ジョルジオ・ローダのデンプシープロトンレーシングは2位を獲得し、今シーズン初めてポディウムに上がった。

ポルシェジュニアのトーマス・プレーニングはガルフレーシングのマイケル・ウェインライト、ベン・ベイカーと組んで素晴らしいWECデビューを飾った。

ポルシェヤングプロフェッショナルのマット・キャンベルが、クリスチャン・リード、ポルシェジュニアのジュリアン・アンドリューとドライブし、GTE AMクラスのタイトル争いをリードするもう1台のデンプシープロトンレーシングの911 RSRはピットでの修理に時間を費やして8位に終わったが、手堅くポイントを獲得して首位の座を保持している。

2018年のWEC第5戦は、10月16日に上海で開催される予定である。

レース後の各コメント

アレキサンダー・ステーリッヒ氏(GTモータースポーツ プログラムマネージャー)

予選には失望したが、決勝で素晴らしい結果に恵まれ良い一日となり、ポルシェはアメリカで行われたIMSAのプチルマンで優勝し、ここ富士でもGTE-ProおよびGTE AMクラスで勝利を収めた。

レース中に下したほぼ全ての判断は的中し、車も速く素晴らしい仕上がりだった。

92号車はミスなくレースを戦い、91号車はピットストップでトラブルに見舞われてしまい、最終スティントにおける車のバランスは良いとは言えないが、満足いく結果を得られた。

ミカエル・クリステンセン氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン92)

天候と路面の変化で難しいレースになったが、私達はそういった要因を乗り越えた。ライバルより早いタイミングでスリックタイヤに履き替えたことが勝利のカギだったのかも知れない。

天気予報が変化していく中、リスクを犯してスリックを選択し、最終的に、この作戦が功を奏した。

ケヴィン・エストル氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン92)

信じられない勝利だ。

セットアップは素晴らしく、優れたブレーキにも助けられた。この2点は富士のレースにおいて重要な要素だ。

レース序盤のセーフティーカーの最中にスリックを履きかえたことで、ライバルよりも遅いタイミングでのブレーキングを可能にしたセッティングが有利に働き、ピット戦略も完璧だった。

リヒャルト・リーツ氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン91)

まずはここ富士のGTE-ProとAMの勝者、そしてIMSAのプティルマンウィナーを祝福したい。

ポルシェにとっては素晴らしい週末になったが、我々は残念な結果に終わった。レース中に発生した問題の原因を解析する必要がある。

ドライバーと911 RSRのパフォーマンスに問題がなかったのは明らかであり、上海には強くなって戻りたいと思う。

ジャンマリア・ブルーニ氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン91)

難しいレースだった。

ピットストップで貴重な時間をロスし、順位を落とした。次戦ではもう少し運に恵まれる事を望む。

変わりやすい天候には苦労したが、チームは良い仕事をしてくれた。

イェルク・ベルグマイスター氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン56)

昨日までのセッションと同様、レース序盤は満足できるものではなかった。

接触やスピンが起きて作戦を変更したせいか、中盤にチャンスが訪れた。

プロジェクト1にとって初めての優勝。

多くのポイントを獲得し、大きなステップとなったし、この勝利には満足しているので、チームは正しい方向に進んでいくだろう。

マッテオ・カイローリ氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン88)

良い結果だったと言えるだろう。

911 RSRのドライブを楽しめたし、コース上でのバトル、特にオーバーテイクをする際の動きは素晴らしかった。クラスでは最速だったので、勝てたレースだった。

今回初めてチームを組んだ星野さんには感銘を受け、テストを含めてRSRに乗ったのが2度目とは信じられなかった。

トーマス・プレーニング氏(911 RSR ゼッケン86)

WEC初戦で良い経験が出来た。レースをリードしたタイミングもあって、チームは良い仕事をしてくれた。

最後にはダブルスティントを担当し、5位入賞を果たしたので、上海に向けて幾つかの点を最適化していくつもりだ。

マット・キャンベル氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン77)

レース中盤には良い兆しも見えていたので、不満が残る。

我々には速さがありトップも射程圏内に捉えていた。

しかし電気系統のトラブルで約25周を失ったが、それでもタイトル争いに有利となるポイントを獲得したので、納得したいと思う。

911 RSRには速さがあるので、上海戦には楽観的だ。

ジュリアン・アンドリュー氏(ポルシェ911 RSR ゼッケン77)

スタートも決まって速さもあった。

技術的なトラブルによりピットに留まり、レースに復帰したのは25周を失った後で、その後は車もバランスも良く素晴らしい速さを発揮した。

全員がミスなく仕事をこなしたが、トラブルに邪魔された。優勝するチャンスはあったが、これもレースだ。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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