【スーパーGT】日産陣営、チャンピオンに向け重要となる鈴鹿1000kmレースに挑む
2014 SUPER GT 第6戦 - プレビュー
スーパーGT第6戦「インターナショナル鈴鹿1000km」が、8月30日・31日の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。
1966年に第1回大会が開催された鈴鹿1000kmは、途中中断があったものの、2014年で43回を迎えるクラシックイベントで、ゴール後に打ち上げられる花火とともに、この時期の風物詩となっている。今年は、富士ラウンドが9月上旬から8月上旬に移動したことで“真夏の3連戦”の最終ラウンドとなる。
ハイダウンフォース仕様で戦われる注目の一戦
鈴鹿サーキットは1962年にオープン。翌年には第1回日本グランプリの舞台となった、国内で最も歴史の長いサーキットだ。低速コーナーから連続する中速コーナー、そして6速フルスロットルで駆け抜ける高速コーナーの130Rまで、様々なコーナーが盛り込まれ、世界的にも珍しい立体交差を持った8の字型のレイアウトで知られている。今シーズンのスーパーGTでは2種類のエアロパーツが用意されているが、今回は開幕戦以来となるハイダウンフォース仕様で戦われる。
日産勢は第3戦のオートポリスで優勝、前回の富士で2位に入ってランキング3位に進出したNISMOの23号車「MOTUL AUTECH GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ)を筆頭に、第2戦の富士で勝ってランキング2位をキープしているIMPULの12号車「カルソニックIMPUL GT-R」(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、そしてKONDO RACINGの24号車「D'station ADVAN GT-R」(ミハエル・クルム/佐々木大樹)、MOLAの46号車「S Road MOLA GT-R」(本山哲/柳田真孝)の4チーム/4台が参戦。タイヤは23号車と46号車がミシュランを使用、12号車はブリヂストン、24号車はヨコハマを装着している。
2014年はウェイトハンディシステムに変更が
今シーズンのスーパーGTは、ウェイトハンディシステムが少し変更されている。獲得ポイント数×2kgを搭載するのは昨年と同様だが、合計ハンディが50kgを超えた場合、50kg分は燃料リストリクター(燃料の流量を規制する装置)によってパワーを制限するようになっている。具体的には、ランキング3位の23号車と、同2位の12号車は、それぞれ34kg、44kgのハンディウェイトに加えて燃料リストリクターが規制されることになる。ランキング7位の46号車は燃料リストリクターの規制のみで、24号車は18kgのハンディウェイトを搭載してレースに臨む。
6月下旬には同所で公式テストが行われているが、この時にNISSAN GT-R NISMO GT500は新しいエアロパーツをトライした。これはワイルドカードと呼ばれ、今シーズン1度だけ許されているエアロの改良版。実際、鈴鹿のテストでは効果を確認。ロードラッグ仕様で一部パーツのみを組み込んで臨んだ前回の富士でも、#23号車が重いウェイトハンディを跳ね返して2位入賞を果たしている。ノーズのサイド部分も含めて完全な新仕様となる今回、そのパフォーマンスには期待が高まっている。
長距離レースの為ボーナスポイント有り!優勝で25ポイント!
ボーナスポイントが与えられることも鈴鹿1000kmの大きな特徴となっている。これによって優勝すると25ポイントが与えられることになるために、タイトル争いの面で重要な1戦となることは間違いない。ライバルの攻勢も見過ごすことはできないが、先ずは自らのベストを尽くすことが大事である。そうすれば自ずと好結果が出てくるだろう。
GT300クラスで最大多数派となっている NISSAN GT-R NISMO GT3だが、ここまで星野一樹とルーカス・オルドネスのコンビで戦ってきた#3「B-MAX NDDP GT-R」には今回、3人目のドライバーとしてウォルフガング・ライプが加わる。2012年GTアカデミーのヨーロッパ・チャンピオンであるライプのパフォーマンスにも注目したい。
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