VW 新型ゴルフ7 TSIコンフォートライン 燃費レポート(4/5)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:永田恵一/オートックワン編集部
VW 新型ゴルフ7 TSIコンフォートライン 燃費レポート【市街地編】
混雑した市街地を走行する際の安楽さだけで見たら、「日本車の方がヨーロッパ車よりいろいろな意味で楽」という認識を持っている人は多いと思う。
私個人も前回のBMW320dとクラウンハイブリッドの燃費レポートでも書いたように、そういった認識が強かった。ところが、ゴルフ7に関してはそういった認識を覆されるくらい市街地走行も安楽であった。
そう感じた理由はいくつかある。
1つ目は前述したように“ステアリングが意外と軽い”こと。2つ目はTSIエンジンが“低回転から太いトルクを発生する”のに加え、DSGが「スパッ、スパッ」と“素早くと変速する”ことも大きい。また、VWの7速DSGは動力伝達効率を向上させるため、以前から湿式クラッチではなく乾式クラッチを使っており、発進や車庫入れのような極低速時に若干のギクシャク感を覚えることがあったが、ゴルフ7はギクシャク感をほとんど“認識できないくらいのスムースさと”なっていたことが挙げられる。
なお、通常走行時の7速DSGのシフトスケジュールは、1速はメーター読みだと5km/hくらいでシフトアップしてしまうほど短時間しか使わず、その後は各ギア1,800回転あたりでシフトアップされ、クルマ任せでトップギアの7速に入るスピードはおおよそ60km/h。
マニュアルシフトだと50km/hを超えたあたりで7速に入るので、燃費を重視するならマニュアルシフトで早めに7速に入れてしまうのもいいだろう。
アイドリングストップもクルマの停止から1秒~2秒でエンジンが止まるため違和感がなく、エンジン再始動も瞬時な上にセルモーターの音も静かなので、完成度は非常に高いと評価できる。
そしてゴルフ7の市街地走行の安楽さを際立てているのが、完全停止まで対応する「アダプティブクルーズコントロール」だ。
市街地走行でも加減速は適切で、ドライバーは構えさえしていればボタン操作で安心してクルマに運転を任せられる。アダプティブクルーズコントロールの性格としてはブレーキがほんの気持ち遅めの「攻めるタイプ」と感じた。さらに信号待ちなどでのフットブレーキのホールド機能を全グレードに備えていることも大きな魅力だ。
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