国産車をパワーウェイトレシオでランキング! 加速が速いクルマ10台をピックアップ!(3/3)
- 筆者: 松田 タクヤ
8位|ホンダが誇るスポーツホットハッチ シビック タイプR
【パワーウェイトレシオ:4.34】
2017年9月に発売されたシビック タイプRは、輸出仕様も含めると5代目となるモデルだ。これまで発売されてきたシビック タイプRはあくまでもベースとなるシビックに改良を加えて販売されてきたが、今回のシビック タイプRでは開発段階からタイプRだけの開発シナリオがあったことも特徴。
エンジンは先代から引き継いだ2リッターVTECターボのK20Cをベースにしながらも、チューニングと改良が加えられ、最高出力は10psアップの320psとなる。
自動車評論家の国沢光宏氏が「ホンダ史上最高のハンドリング」と絶賛したサスペンションはフロントにデュアルアクシス・ストラット、リアはマルチリンクに進化し、ダンパーはザックス製が奢られる。「アジャイルハンドリング」という横滑り防止装置を搭載し、非常に滑らかかつキレの良いハンドリング特性となっている。
発売前から話題沸騰していたモデルだけあって、既に予約数だけで国内販売予定枠は埋まっているそう。とはいえ、今回のシビック タイプRは限定生産のモデルではないので、根気よく待てば誰でも手にする事が可能だ。
ホンダ シビック タイプR | |
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エンジン型式 | K20C |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボ |
総排気量 | 1,995cc |
最高出力 | 320PS / 6,500rpm |
最大トルク | 400N.m / 2,500-4,500rpm |
車両重量(乾燥) | 1,390kg |
トランスミッション | 6速マニュアルトランスミッション |
駆動方式 | 前輪駆動 |
燃料消費効率(JC08) | 12.8km/L |
新車価格(消費税込) | 4,500,360円 |
販売期間 | 2017年9月~ |
9位|国産FRスポーツの代表格 日産 フェアレディZ
【パワーウェイトレシオ:4.46】
フェアレディZといえば、クルマ好きでなくとも一度は聞いたことがあるという人が多いだろう。フェアレディZの歴史は古く、初代が発売されたのは1969年のこと。
現行のZ34型は初代から数えると6代目となるモデルで、2008年にフルモデルチェンジが行われたモデルだ。エンジンはスカイラインやフーガにも搭載されている、336PSを発生させるV型6気筒自然吸気のVQ37VHR型エンジンを搭載。
1500キロという比較的軽量な車体と伸びやかに回るエンジンフィールのおかげで、スポーツカーを意のままに操っている感覚が体感できる。
今では圧倒的に少なくなった、マニュアルトランスミッションが選択できるのも見逃せないポイントだが、もし次期モデルが発表されることがあるとすれば、全車AT化も十分に考えられるだろう。
マニュアルでFRのスポーツクーペが新車で買えるのは、いまのうちだけかもしれない。
日産 フェアレディZ | |
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エンジン型式 | VQ37VHR |
エンジン種類 | V型6気筒DOHC |
総排気量 | 3,696cc |
最高出力 | 336PS / 7,000rpm |
最大トルク | 365N.m / 5,200rpm |
車両重量(乾燥) | 1,500kg |
トランスミッション | 6速マニュアル/7速オートマチックトランスミッション |
駆動方式 | 後輪駆動 |
燃料消費効率(JC08) | 9.1km/L |
新車価格(消費税込) | 3,907,440円~ |
販売期間 | 2008年12月~ |
10位|WRC育ちのAWDスポーツセダン スバル WRX STI
【パワーウェイトレシオ:4.83】
WRX STIは、レヴォーグやWRX S4とシャシーを共通とするスポーツセダンである。
WRX STIには、スバル伝統の2リッター水平対向エンジンの「EJ20型」4気筒ターボが搭載される。最高出力308PS、最大トルクは自然吸気エンジンでは4リッター相当となる422N.mを発生する。
駆動方式はAWDのみ、トランスミッションも6MTのみという硬派な設定となる。(WRX S4のトランスミッションはCVT)フロントにヘリカルLSD、リアにはトルセンLSDを搭載し、VTD-AWDと呼ばれる電子制御装置で前後の駆動配分を可変させる。どのような路面でも強力なトラクションを発生し、力強い走りが可能だ。
パワーステアリングがWRX S4と違い油圧式であること、全車マニュアルということもあり、スバルの運転支援システム「アイサイト 」の設定はないが、WRX S4に比べて刺激的な走りが楽しめるモデルとなっている。
スバル WRX STI | |
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エンジン型式 | EJ20 |
エンジン種類 | 水平対向4気筒ツインターボ |
総排気量 | 1,994cc |
最高出力 | 308PS / 6,400rpm |
最大トルク | 422N.m / 4,400rpm |
車両重量(乾燥) | 1,490kg |
トランスミッション | 6速マニュアル |
駆動方式 | 全輪駆動 |
燃料消費効率(JC08) | 9.4km/L |
新車価格(消費税込) | 3,866,400円~ |
販売期間 | 2014年8月~ |
ハイパワーな内燃機関を搭載したクルマを買えるのはあと少し?
世界的なエンジンのダウンサイジング化、EV化へのシフトの影響で従来のような多気筒エンジンを搭載した車は減少傾向にある。
しかし、大排気量のエンジンだけが持つ溢れるようなトルクフィールや、多気筒エンジンが高回転で奏でるサウンドはダウンサイジングエンジンやEVでは感じることができないものである。
イギリスやフランスでは、2040年までに内燃機関を搭載した自動車の販売を禁止する方針が発表されて話題を呼んだ。日本も諸外国と同じような流れになるとは限らないが、少なからず影響は受けていくだろう。
大量の空気とガソリンをシリンダーにばら撒き、一気に爆発させるハイパワーエンジン。このような車が当たり前のように乗れるのは、あと数十年だけになってしまうのかもしれない。
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