人気のヤリスクロスを安く買って高く売る! 残クレとリセールを見据えた賢いグレード選びと商談方法

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:茂呂 幸正/トヨタ自動車
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扱いやすいサイズとデザインで人気を集めるコンパクトSUV、トヨタ ヤリスクロス。需要の高い人気車種だからこそ、買い方やグレード選びを工夫すると出費を大きく抑えることが可能です。

この記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、ヤリスクロスを賢く購入して有利に手放すための具体的なノウハウを解説します。

月々の負担を軽くできる残価設定ローンの仕組みから、保有期間に応じた損をしないグレード選び、さらにはライバル車を交えた商談のポイントまでをまとめました。

目次[開く][閉じる]
  1. 残価が高いヤリスクロスはヤリスより出費が安く抑えられる
  2. リセール率から見る「高く売れるグレード」の条件
  3. 「5年以上の長期保有」「価格を抑えたい」それぞれの場合のグレード選び
  4. 購入時の出費を抑える! ライバル車を交えた商談や下取りのコツ

残価が高いヤリスクロスはヤリスより出費が安く抑えられる

ヤリスクロスの市場における立ち位置と、残価設定ローンを利用した場合の支払い額について整理します。車両価格が安いコンパクトカーと比較し、月々の負担が減る仕組みをまとめました。

今はSUVの販売が好調で、新車として売られる小型/普通乗用車の30〜40%を占めます。この中でもとくに人気の高いタイプは、全長を4500mm以下に抑えたコンパクトSUVです。

コンパクトSUVの中でも、とくに人気の高い車種がトヨタ ヤリスクロスです。

2026年の国内登録台数は、1か月平均が約6800台に達して、SUVではトヨタ ライズに次ぐ2位の売れ行きです。ヤリスシリーズの中でも、60%近くをヤリスクロスが占めます。

人気車なので、ヤリスクロスは比較的手頃なコンパクトSUVでありながら、数年後に高値で売却できます。その裏付けが残価設定ローンの返済額です。

ここではヤリスシリーズのヤリスクロスとヤリスの同じグレードで比較しましょう。

ヤリスとヤリスクロスの残価設定ローン返済額を比較

車種・グレード車両本体価格3年後残価率月々の返済額
(36回払いの目安)
ヤリスクロス
「ハイブリッドZ」

299万2000円

51%

約4万700円

ヤリス
「ハイブリッドZ」

266万9700円

41%

約4万3700円

※月々の返済額目安は、(車両本体価格 − 3年後の残価)÷ 36回 で算出した単純計算の金額です。実際のローン契約時は、ここに金利や手数料などが加算されます。

ヤリスクロス「ハイブリッドZ」の価格は299万2000円で、コンパクトカーのヤリス「ハイブリッドZ」に比べて32万2300円高いですが、残価設定ローンを3年間の均等払いで契約すると、月々の返済額はヤリスよりも安くなります。

車両価格の高いヤリスクロスのほうが支払いが安くなる理由

価格の高いヤリスクロスの返済額が、安価なヤリスよりも安くなる理由は、ヤリスクロスは3年後の残価(残存価値)が高いためです。

ヤリスクロスは人気車なので、3年後の残価も、新車価格の51%に達します。ヤリスの3年後の残価は新車価格の41%なので、ヤリスクロスは10%も高いです。

そして残価設定ローンでは、残価を除いた金額をローンで分割返済するため、3年後の残価が新車価格の51%に達するヤリスクロスは、月々の返済額を減らせます。

残価設定ローンの残価は、中古車市場での価値によって決まります。残価設定ローンの返済を終えて返却された車両は、中古車として再び販売されるからです。

そうなると残価設定ローンの残価が高い車種は、中古車として高く売れるので、普通に購入したユーザーが売却する時も有利です。残価設定ローンの残価は、高く売れるか否かの指標でもあるのです。

以上のようにヤリスクロスは、残価設定ローンを使えば返済額を安く抑えられ、現金で買えば高く売却できます。どちらの買い方でも出費を安く抑えられます。

リセール率から見る「高く売れるグレード」の条件

ヤリスクロスは、選ぶグレードや特別仕様車によって売却時の条件が大きく変わります。ここでは月間申込数10万件(2026年3月実績)を誇るMOTA車買取の独自データをもとに、新車価格を上回る買取価格が期待できる条件や、短期売却におけるメリットを整理しました。

調査概要
対象車種

トヨタ ヤリスクロス

条件

2024〜2026年式・走行3万km以内・修復歴なし

集計時点

2026年5月

ソース

MOTA独自の査定実績データ

リセール率の定義

査定価格 ÷ 新車価格(税込)× 100

リセール率の算出方法

各車両の年式に対応した新車価格(車両本体価格)と実際の査定額をもとに、1台ずつ個別にリセール率を算出し、その平均値を掲載。査定額が相場から著しく外れたデータは集計から除外しています

順位グレード平均リセール率

1

ハイブリッドZ ウルバーノ

105.0%

2

Z ウルバーノ

101.2%

3

X

99.6%

4

ハイブリッドZ

94.1%

5

Z

92.0%

6

ハイブリッドGRスポーツ

91.9%

7

Z 4WD

91.7%

8

ハイブリッドZ アドベンチャー

91.2%

9

G

90.7%

10

GRスポーツ

89.6%

11

ハイブリッドG

89.0%

11

Z アドベンチャー

89.0%

13

ハイブリッド X

87.5%

14

G 4WD

86.2%

15

ハイブリッドZ E-Four 4WD

85.9%

16

ハイブリッドZ アドベンチャー E-Four 4WD

81.2%

17

ハイブリッドG E-Four 4WD

76.2%

出典:MOTA車買取 査定実績データ(対象:トヨタ ヤリスクロス・2024〜2026年式・走行3万km以内・修復歴なし・集計時点2026年5月)平均リセール率は小数点第1位まで表記しています。

特別仕様車「ウルバーノ」の買取価格が新車を上回る理由

ヤリスクロスでリセール率が最も高い仕様は、2025年2月に発売された特別仕様車の「ハイブリッドZ ウルバーノ」です。ウルバーノとは「都会的な、洗練された」という意味で、ルーフ、アウトサイドドアハンドル、リアルーフスポイラー、トヨタのエンブレムなどをブラックに塗装しています。

「ハイブリッドZ ウルバーノ」は外観がカッコ良く、しかも特別仕様車とあって販売期間は短いために希少性が生じました。その結果、「ハイブリッドZ ウルバーノ」のリセール率は105.0%で、新車価格を上回ります。

ノーマルガソリンエンジンを搭載する「Z ウルバーノ」も101.2%で、買取価格が新車価格よりも高くなっています。

ちなみにヤリスクロスのようなSUVが人気を得た理由は、同サイズのハッチバックやワゴンに比べて居住性と積載性が優れ、なおかつ外観がカッコイイからです。

SUVにカッコイイ特別仕様車が設定されて短期間だけ売られると、「ウルバーノ」のような人気車になり、高値で売却できる可能性があります。

短期間で売却するなら特別仕様車や上級グレードが査定で有利

したがってSUVを購入して3年以内(走行距離も3万km以内)に売却するなら、外観が注目される特別仕様車も狙い目です。短期間で売却すると、売却額が高いため、人気車は金額が跳ね上がります。使う期間が長くなるほど、優位性が薄れます。

また平均リセール率を見ると、「ハイブリッドZ」、ノーマルエンジンの「Z」、「ハイブリッドGRスポーツ」などの上級グレードが高い人気を得ています。

そうなると5年以内の売却を前提にした買い得グレードは、「ハイブリッドZ」(299万2000円)です。

「5年以上の長期保有」「価格を抑えたい」それぞれの場合のグレード選び

ヤリスクロスは選択肢が豊富で、どのグレードを選ぶべきか迷う方も多いはずです。長く乗ることを見据え、ハイブリッド車とガソリン車における装備の違いやオプション価格を考慮した、ニーズ別の買い得グレードを提示します。

2026年5月時点で購入できるヤリスクロスのグレードと価格を一覧でまとめました。

グレードエンジンタイプ駆動方式価格(税込)
X

ガソリン

2WD

212万6300円

ガソリン

4WD

237万3800円

ハイブリッド

2WD

251万200円

ハイブリッド

E-Four

275万7700円

G

ガソリン

2WD

234万1900円

ガソリン

4WD

258万9400円

ハイブリッド

2WD

271万2600円

ハイブリッド

E-Four

296万100円

Z

ガソリン

2WD

262万1300円

ガソリン

4WD

286万8800円

ハイブリッド

2WD

299万2000円

ハイブリッド

E-Four

323万9500円

Z "Adventure"

ガソリン

2WD

273万6800円

ガソリン

4WD

298万4300円

ハイブリッド

2WD

310万7500円

ハイブリッド

E-Four

335万5000円

5年以上の長期保有なら安全装備が充実した「ハイブリッドZ」

5年を超えて長く乗るなら、機能や装備と価格のバランスで選びます。そこで「ハイブリッドG」と「ハイブリッドZ」を比較検討します。

両グレードを比べると、「ハイブリッドG」の価格は「ハイブリッドZ」よりも27万9400円安いですが、一部の必要な装備が標準装着されずオプションになっています。

フルLEDヘッドランプ(「ハイブリッドG」のオプション価格は7万1500円)と、後方の並走車両を検知するブラインドスポットモニター(同7万8100円)は、安全性を向上させる大切な装備です。

この2つの装備をオプション装着すると、「ハイブリッドG」と「ハイブリッドZ」の価格差は12万9800円に縮まります。そこまで考えると、長く使うとしても「ハイブリッドZ」を推奨します。

グレード(いずれも2WD)車両本体価格オプション実質価格

ハイブリッド G

271万2600円

+14万9600円

286万2200円

ハイブリッド Z

299万2000円

標準装着

299万2000円

価格を抑えたいユーザーにはガソリンの「G」がおすすめ

価格を徹底的に安く抑えたいユーザーはどうすれば良いでしょうか。

装備はシンプルですが、ノーマルガソリンエンジンの「G」を検討しましょう。

最も安価な「X」に21万5600円を上乗せすると、アルミホイールや後席のアームレスト、リアゲートの電動開閉機能などが備わります。さらにディスプレイオーディオが10.5インチに大型化され、ETC車載器も2.0にグレードアップします。

グレード(いずれも2WD)価格(税込)

ガソリン X

212万6300円

ガソリン G

234万1900円

ハイブリッド G

271万2600円

しかもノーマルガソリンエンジンの「G」は、「ハイブリッドG」に比べて価格が37万700円安いです。つまりヤリスクロスで選ぶべきグレードは、装備の充実した「ハイブリッドZ」と、安さを追求したノーマルガソリンエンジンの「G」です。

購入時の出費を抑える! ライバル車を交えた商談や下取りのコツ

新車購入時の支払い方法や、有利に商談を進めるためのポイントについて説明します。競合車種との比較や下取り車の活用など、トータルでの出費を抑える工夫をまとめました。

残価設定ローン(残クレ)を利用する

ヤリスクロスを安く使う方法も考えてみましょう。

まず冒頭で触れた残価設定ローンの利用が挙げられます。3年後の残価が51%と高く、短期間の使用であれば、返済額を抑えられてオトクです。

ライバル車を利用して商談で値引きを狙う

現金で購入して長く使う時は値引きも大切です。今は以前に比べて値引き額が全般的に減り、ヤリスクロスも15万円前後に留まります。それでもライバル車のホンダ ヴェゼルやホンダ WR-Vを相手に、購入条件を比べながら商談しましょう。

買取店の査定額提示で下取り額をアップさせる

値引きだけでなく、下取り車の査定アップなども競わせます。買取店の査定額も示すと、一層有利に商談できます。

以上のようにヤリスクロスは、割安に買って、高値で売却できるオトクなクルマです。

「ヤリスクロスのハイブリッドZを狙いたいけれど、予算的に少し厳しいかも…」とお悩みではありませんか?

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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正 画像提供:トヨタ自動車】

トヨタ/ヤリスクロス
トヨタ ヤリスクロスカタログを見る
新車価格:
212.6万円335.5万円
中古価格:
154万円382.7万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

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