ホンダ 3代目新型フィット[2013年9月発売予定モデル] 試乗レポート/今井優杏(2/2)

ホンダ 3代目新型フィット[2013年9月発売予定モデル] 試乗レポート/今井優杏
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脱“なんちゃってハイブリッド”

ホンダ

お待ちかねの中身、つまり走りに関する部分だが、新型フィットはすべてが刷新された。

つまりエンジンも、プラットフォームも、パワートレーンも、すべてである。

用意されるラインナップは

ホンダ

・1.3リッター アトキンソンサイクルDOHC i-VTECエンジン+CVT

・1.5リッター アトキンソンサイクルDOHC i-VTECエンジン+CVT

・1.5リッター アトキンソンサイクルDOHC i-VTECエンジン+CVTまたはMT

・1モーター式7速デュアルクラッチハイブリッド

となる。

ホンダ

中でも注目のハイブリッドだが、これがかねてよりウワサされていた新開発スポーツハイブリッドi-DCD(Intelligent Dual-Clutch Drive)。

直列4気筒1.5リッターアトキンソンサイクルDOHC i-VTECエンジンに22kwの高出力薄型モーターを内蔵した7速デュアルクラッチトランスミッションに、従来型比倍の大容量で高出力のリチウムイオンバッテリー、フル電動コンプレッサー、電動サーボブレーキシステムから構成される。

クラッチにてエンジンとモーターが接続されており、それぞれの接続を切りかえることで始動時はモーター→坂道や発進・加速ではモーター+エンジンでアシスト→低速クルーズではモーター走行→高速クルーズではエンジン走行→減速時には回生(チャージ)と自然に効率のいいドライブが出来るというものだ。

そう、ポイントはモーター走行が出来てしまうこと!これは22kwの高出力モーターのおかげ。“なんちゃってハイブリッド”とも呼ばれてしまったIMAとは比にならないくらいの進化だ。

ホンダってやっぱり走れるクルマを作る会社

ホンダ

いざ試乗してもとにかく勇ましい。さすがスポーツハイブリッドと自負するだけあり、軽いボディに十分な出力は加速から高速に達するまでがとにかく早くて気持ちいい。

ステアリングは若干軽めに感じたが、世の奥様方にこれ以上の硬さは無用なのかもしれない。サーキットで殺気だって運転するから軽く感じてしまうのであって、おそらく一般道ではこれくらいが塩梅だろう。

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ハイブリッド=ドンくさいエコカー的な図式はフィットには完全に当てはまらない。

(ちなみに全ラインナップ中やはりハイブリッドがドアの開閉も剛性もしっとりと重厚なので、高級志向もさりげなくカバーしてくれるのもポイントが高い)

他のガソリンエンジン車もそれぞれに個性があって甲乙つけがたい。

1.3リッターはさすがに乗り比べればパワーに不足感はあるが、街乗りには必要にして十分だし、ことのほか楽しかったのは1.5リッターエンジン車で、これもまたハイブリッドどはちがった“踏んだだけきっちり出る”というトルクが気持ちよく、ニコニコしながら乗り回してしまった。

ホンダ

そして個人的な金メダルはフィットRSに与えられた新設計のマニュアルトランスミッションの気持ちよさだ。

先述の1.5リッターエンジンに組み合わされ、ショートストロークで入りも良く、「そうそう、ホンダってやっぱり走れるクルマを作る会社だよね!」と嬉しくなっちゃうようなフィールを備えていたので、世のマニュアル愛好家の皆さんは是非試されるといい。

すべてのモデルに共通しているのは案外しなやかな方向に作られたアシで、加えてこのセグメントにしてはストロークが深く、しなりながらも粘ってコーナリングする、という味付けがなされている。

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ホンダホンダ

リアのトーションビームは捩じり方向のモードコントロールを特に意識していて、ただ固めてツッパリ感で硬さを演出するのではなく、ロールステアまで呑みこんでリアに積極的に仕事をさせるようなセッティングにしたそうだ。

この剛性でなく弾性を重視しているあたり、欧州でもかなりウケそうだと思った。

これは売れるで~、というのが正直な感想。

一般発売を楽しみに待たれたい。

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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