今、ミニバンで“最もお得”なクルマってどれ?|ミニバンのオススメベスト3を一挙紹介!【2019年版】

今、最もお得なミニバンとは

ミニバンは3列のシートを備え、多人数乗車を可能にしている。3列目を畳めば広い荷室になり、自転車などの大きな荷物を積める車種も多い。

これらの特徴によってミニバンは人気を高めたが、海外ではあまり売られない。そのために商品開発は国内向けに行われ、5ナンバーサイズに収まる車種も多い。その結果、国内の売れ行きはさらに伸びて、ファミリーユーザーを中心に、ミニバンは国内の主力カテゴリーになった。

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ミニバンは実用志向の車種で、出費の多いファミリーユーザーが中心だから、機能と価格の両面で競争が活発だ。その結果、ミニバンの中でも、厳しい生存競争が展開された。

20年ほど前は、スライドドアを装着しないワゴン風の背が低いミニバンも多かったが、今はトヨタ プリウスαとホンダ ジェイド程度だ。そのほかはすべて全高が1650mmを超えるスライドドアを備えた車種になる。天井が高いために多人数で乗車しても快適で、スライドドアにより乗降性が優れ、荷物を積みやすい車種がそろう。

ミニバンを選ぶ時は、人を大勢乗せられるのか、荷物をたくさん積めるのか、といったところを確認したい。3列目のシートを畳んだり、2列目のシートをスライドさせるシートアレンジの操作性にも注意する。

またファミリーカーは日常的な買い物などにも使われるから、視界や取りまわしの良さも大切だ。ミニバンはセダンやワゴンに比べると視線の位置が高いため、遠方が見やすい反面、ボディの左側面や真後ろの死角は大きい。今は各種モニターが装着されるが、カバーできない範囲もあるので、購入時には販売店の試乗車を使って縦列駐車や車庫入れを試しておきたい。

1位:日産 セレナ(ミドルサイズ)

おすすめグレードは、「X・VセレクションII(266万2200円)」

最も買い得なミニバンは、ミドルサイズのセレナだ。標準ボディは5ナンバー車になる。エアロパーツを備えたハイウェイスターは3ナンバー車だが、視界も良いから運転しやすい。

5ナンバーサイズを基本としたミドルサイズミニバンでは、セレナは居住性が最も快適で、特に3列目シート(スライド機能装着車)は、ライバルに比べて足元空間が広い。シートアレンジも豊富だ。安全装備では歩行者を検知できる緊急自動ブレーキが備わり、運転支援機能のプロパイロットも選べる。

お買い得グレードは、標準ボディにノーマルエンジン(スマートシンプルハイブリッド)を搭載するX・VセレクションIIだ。装備を充実させて、価格を270万円以下に抑えた。

ライバル車種のホンダ ステップワゴンは、3列目シートの座面は短いが、低床設計で走行安定性が優れている。ハイブリッドはセレナe-POWERよりも動力性能に余裕を持たせた。価格は330万円を超えるが、ステップワゴンのハイブリッドは選ぶ価値が高い。

トヨタ ヴォクシー/ノア/エスクァイアの3姉妹車は、運転支援機能を採用していないが、低床設計で安定性も優れ、3列目シートもセレナに次いで快適だ。ミドルサイズミニバンの1位はセレナだが、ステップワゴンとヴォクシー/ノア/エスクァイアも僅差だから、これらと比べて選びたい。

2位:ホンダ フリード(コンパクトサイズ)

おすすめグレードは、Gホンダセンシング(210万円)

1.5リッターエンジンを搭載するコンパクトミニバンでは、フリードに注目したい。全長は4265mmと短いが、全高は1700mmを超えるため、外観にはミニバンらしい存在感がある。3列目シートを左右に持ち上げると広い荷室になり、自転車も積みやすい。

買い得グレードのGホンダセンシングは、歩行者も検知できる緊急自動ブレーキと、車間距離を自動制御できる運転支援機能のクルーズコントロールを割安に装着した。右側スライドドアの電動機能を含めて12万円の上乗せだから、ホンダセンシングは実質6~7万円で装着される。機能を考えるとかなりの低価格だ。

ライバルのトヨタ シエンタは、運転支援の機能は用意されていないが、天井が少し低めで走行安定性が優れている。

3位:トヨタ アルファード(Lサイズ)

ベストグレード:2.5S(375万7320円/7人乗り)

多人数で長距離を頻繁に移動するなら、Lサイズミニバンを選びたい。全般的に価格が高めで人気は伸び悩むが、アルファードと姉妹車のヴェルファイアは販売も好調だ。2018年度(2018年4月から2019年3月まで)の登録台数を両車で合計すると、10万台を上まわり、セレナやプリウスと同等の数字になる。

全長が5m近いLサイズミニバンだから車内も広い。1列目から3列目まで、各シートともに頭上と足元の空間が広い。大勢で長距離を移動する時も快適だ。内装は「ミニバンのクラウン」という印象で、各部を上質に仕上げた。

エンジンは2.5リッターと3.5リッターのガソリン、2.5リッターのハイブリッドがある。2.5リッターは4気筒だが、登坂路でも騒々しい印象はない。3.5リッターはV型6気筒で、レクサスGSと同じユニットだから、回転感覚が滑らかで吹き上がりも活発だ。上質でスポーティな加速感を満喫できる。

それでもベストグレードは、アルファードでいえばノーマルエンジンの2.5Sになる。エアロパーツを装着して価格は400万円以下に収まる。ボディが大柄で視線の位置も高いため、購入時には縦列駐車などを行って取りまわし性を確認したい。

ちなみにライバルとしてホンダ オデッセイがある。内外装の豪華さはアルファード&ヴェルファイアに負けるが、3列目シートの座り心地は、柔軟性を伴うオデッセイが快適だ。オデッセイは低重心だから、走行安定性も優れている。一般的な選択肢は人気の高いアルファード&ヴェルファイアだが、シートの座り心地や走りの機能を優先するならオデッセイも検討したい。

一方、日産 エルグランドは選びにくい。Lサイズミニバンなのに、3列目に座ると床と座面の間隔が不足して、膝が持ち上がりやすい。荷室の床も高く、後席を畳んでも大きな荷物は積みにくい。1/2列目は快適だが、ミニバンで重視される3列目の居住性と、これを畳んだ時の積載性に不満が伴う。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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