ノート・アクア・フィットハイブリッド 徹底比較 -エコカー減税で免税対象となるコンパクトカーに注目!-(4/4)

ノート・アクア・フィットハイブリッド 徹底比較 -エコカー減税で免税対象となるコンパクトカーに注目!-
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スーパーチャージャーの装着によって十分な動力性能を確保しながら燃費性能も良好

日産 ノート日産 ノート

ノートのエンジンは直列3気筒の1.2リッター。スーパーチャージャー装着車はミラーサイクルの直噴式を採用して、燃費性能の向上を図っている。

エンジンの力で過給器を駆動するスーパーチャージャーのメリットは、電動クラッチでオン&オフの使い分けができることだ。ノーマルモードでも基本的に1800回転以下では過給器をカットし、加速力が求められる回転域で作動させる。また「ECO」モード時には、アクセルを深く踏まないとスーパーチャージャーが働かない。ミラーサイクルによる直噴エンジンのメリットを生かし、燃費性能を向上させる。「ECO」モードを選んで2500~3500回転前後で巡航中、ノーマルモードに切り換えるとスーパーチャージャーが作動。動力性能が1.4リッタークラスに高まる。

気になるのはノイズ。3500回転付近を中心に少し耳障りだ。スーパーチャージャーの作動に加えて直噴エンジンの影響もあり、「ECO」モード時でもノイズは小さくない。このあたりが気になる場合は、ノーマルエンジンの「X」も検討したいところ。動力性能が下がり、エコカー減税も免税ではなく75%だが、ノイズを含めて運転感覚は素直だ。価格が約20万円下がることもメリットになる。

乗り心地は硬めで上下に揺すられる感覚を伴うが、この傾向は燃費性能を重視した最近のコンパクトカーに共通する特徴。長いホイールベースが奏効して、走行安定性は優れている。操舵に対する反応も自然で、運転しやすい。

エンジンが回る感覚やノイズに改善の余地があるが、走行安定性と居住性は優れている。ノーマルエンジンの「X」とスーパーチャージャーの「X・DIG-S」をよく乗り比べて選ぶと良いだろう。

燃費性能に特化したコンパクトカーだが低重心でスポーティに走れる

トヨタ アクアトヨタ アクア

アクアは燃費性能に特化したハイブリッドカーだが、動力性能も意外と高い。プリウスと同様にモーター出力に余裕を持たせ、エンジン駆動を効果的に補う。巡航中にアクセルを踏み増した時など、モーターの駆動力が即座に立ち上がって加速感は力強い。1.8リッタークラスのエンジンを積んでいるような印象だ。

また、全高を1445mmに抑えたので重心も下がって走行安定性は良好。ステアリングのギヤ比はクイックな部類に入り、機敏でスポーティな印象だ。

注意したいのはノイズ。モーター駆動のみで発進し、緩やかに加速している状態でエンジンが始動すると明確に分かる。このあたりはプリウスに見劣りするところだ。

乗り心地も路面上のデコボコが伝わりやすい。アルミホイールや専用サスペンションとセットでオプション設定される16インチタイヤを装着すると少し重厚な印象に変わるが、最小回転半径が4.8mから5.7mへと大幅に拡大してしまう。取りまわし性を考慮すると、合理的な選択ではない。このセットオプションには大型のルーフスポイラーも含まれ、オプション価格も11万250円と高めだ。となれば標準装着される15インチ仕様が買い得になる。

アクアはノートやフィットに比べてリアシートが狭めで、大人4名で乗車すると窮屈に感じる。ファミリーカー前提で使う場合は、ライバル2車から選ぶ方が良いだろう。

半面、前述のように動力性能が優れており直進安定性も高い。抜群の燃費性能と相まって、2名以内の乗車であれば長距離移動も楽にできる。環境性能の優れたパーソナルカーとして、メリットの多いクルマだ。

必要十分な室内空間と広い荷室を備え運転感覚も素直で日常的に便利に使える

ホンダ フィットハイブリッドホンダ フィットハイブリッド

フィットハイブリッドの動力性能は、ノーマルエンジン車でいえば1.5~1.6リッタークラス。アクアほどモーターの支援は強くないが、巡航中に緩やかに加速する時など、エンジンの力を相応に補っていることが分かる。アクアと違ってモーター駆動のみで走れる「EVドライブモード」もなく、ハイブリッドの有り難みが乏しいともいえるが、逆の見方をすれば運転感覚が馴染みやすい。

乗り心地はほかの2車種と同様に硬めだが、初期型に比べると足まわりが少し柔軟に動いている。

コーナリングやレーンチェンジでは、依然としてボディの重さを意識させる。1.3リッターのノーマルエンジン車に比べて、車両重量が120kgも上まわるためだ。それでも操舵に対する反応は少しマイルドになり、車両挙動のバランスは良くなった。

いずれにしても、違和感なく普通に運転できることがフィットのメリット。となればハイブリッドの選択も合理的に考えたい。装備の違いを差し引いて、1.3リッターのノーマルエンジン車に対する「ハイブリッド単価」は約20万円(エコドライブの支援機能は含む)。ノーマルエンジン仕様も燃費性能が優れているので、ハイブリッドは1年間の走行距離が1.5万kmを超えるユーザーに推奨したい。クルマの使用目的や走行距離を考えた上で、ハイブリッドか否かの判断をすると良い。

今回取り上げた3車種を整理すると、アクアは抜群の燃費性能とスポーティな運転感覚が持ち味。ノートは優れた居住性とノーマルエンジンの搭載による価格の安さが魅力だ。フィットハイブリッドはバランス型。4名乗車の可能な居住性を確保した上で、走行性能も満足できて、荷室は使いやすい。価格はハイブリッド車では安く抑えられている。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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