【試乗】ポルシェ911シリーズ「GT3・ターボ カブリオレ・タルガ4・カレラ7速MT」2015年モデル イッキ乗り!/金子浩久(6/6)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:小林岳夫・原田淳
ベーシックモデルだからこそ判る、911本来の実力と魅力
カレラは“素の”911だから、911に本来的に備わっている実力と魅力がダイレクトに伝わってくる。ガッシリとしたボディにパワフルでレスポンシブルなエンジン、正確なハンドリングとフラットな姿勢、強力なブレーキなどなど。第一級のスポーツカーに求められる要素がすべて備わっているのが911であり、さらにスポーツカーというカテゴリーを越え、一台のクルマとして強烈な個性を放っている。
911は、現在19ものモデルが製造されている。それらは自然吸気エンジンと過給エンジン、2輪駆動と4輪駆動、クーペボディとオープンボディとタルガトップボディなど、一見すると方向性の異なる技術が組み合わされて多様なバリエーションが展開されている。ただひとつ共通しているのは、水平対向6気筒エンジンをリアに搭載する2ドアボディということぐらいだ。そのエンジンだってかつては空冷で、PDKの前のオートマチックトランスミッションはトルクコンバーター型の5速だったのだ。
911は矛盾とも呼べる技術的差異を貪欲に咀嚼し、進化させながら血肉化してきた。初代911と最新のカレラは何から何まで違うのに、「911」であることは間違いない。これはもう一台のクルマというよりは、ポルシェの思想と言い換えてもいいのではないだろうか。
[レポート:金子浩久]
Porsche 911 Carrera(カレラ) 主要諸元
全長x全幅x全高:4500x1810x1305mm/ホイールベース:2450mm/車両重量:1410kg/乗車定員:4名/駆動方式:リアエンジン後輪駆動/エンジン種類:水平対向6気筒 24V 直噴 ガソリンエンジン/総排気量:3436cc/最高出力:350ps(257kW)/7400rpm/最大トルク:390N・m/5600rpm/トランスミッション:7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング:デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:9.4km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ(標準仕様):(前)235/40 ZR19(後)285/35 ZR19/最高速度:289km/h/0-100km/h加速:4.8秒/車両本体価格:11,780,000円[消費税込み]
※試乗・撮影車[ボディカラー:ホワイト]には「ブラックインテリア」63,000円/「電動可倒式ドアミラー」55,000円/「カラークレスト ホイールセンターキャップ」30,000円/「シートヒーター(フロント左右)」86,000円/「スポーツシート・プラス(フロント左右)」84,000円/「フロアマット」33,000円等のオプションを装着。
Porsche 911 Carrera S(カレラS) フォトギャラリー
全長x全幅x全高:4500x1810x1295mm/ホイールベース:2450mm/車両重量:1450kg/乗車定員:4名/駆動方式:リアエンジン後輪駆動/エンジン種類:水平対向6気筒 24V 直噴 ガソリンエンジン/総排気量:3799cc/最高出力:400ps(294kW)/7400rpm/最大トルク:440N・m/5600rpm/トランスミッション:7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング:デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:9.8km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ(標準仕様):(前)245/35 ZR20(後)295/30 ZR20/最高速度:302km/h/0-100km/h加速:4.3秒/車両本体価格:15,330,000円[消費税込み]
※撮影車[ボディカラー:レーシングイエロー]には「ブラック/ルクソールベージュ(2トーンレザーインテリア)」722,000円/「電動可倒式ドアミラー」55,000円/「スポーツクロノパッケージ」290,000円/「カラークレスト ホイールセンターキャップ」30,000円/「シートヒーター(フロント左右)」86,000円/「シートベンチレーション」193,000円/「フロアマット」33,000円/「マルチファンクションステアリングホイール」96,000円/「エレクトリックコントロールスポーツシート」411,000円等のオプションを装備。
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