トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイア最新情報|マイナーチェンジの変更点を徹底解説

アルファード&ヴェルファイアがマイナーチェンジ!発売日は2018年1月8日。

今は小さくて価格も求めやすいクルマが売れ筋だ。軽自動車の販売比率が35%に達して、1.3リッター前後のエンジンを搭載するコンパクトカーも20%前後を占める。クルマを趣味にするユーザーが減ったこともあり、高価格車が売れにくくなった。

その中で堅調な売り上げ台数を誇る高価格車が、トヨタ ヴェルファイア/トヨタ アルファードの兄弟車だ。両車ともに基本的には同じクルマで、ヴェルファイアはネッツトヨタ店、アルファードはトヨペット店が販売している。今の兄弟車には、ダイハツが製造してトヨタに供給するルーミー&タンクのようなメーカー間の契約に基づくOEM車が増えたが、トヨタはディーラーに販売系列を残しているからトヨタ車同士の兄弟車も存在する。

マイチェン後のアルファード&ヴェルファイアの納期は?

このアルファードとヴェルファイアが2017年12月25日にマイナーチェンジを受けた。納車を伴う発売日は2018年1月8日としている。前述のようにヴェルファイアはネッツトヨタ店、アルファードはトヨペット店が取り扱い、2017年12月中旬には、各店舗で予約受注が開始されていた。

そこで納期を販売店に尋ねると「現時点(2017年12月25日)では全グレードにわたって1か月程度だが、本格的に発売されてTVのCMなどが放映されると、2~3か月に伸びることも予想される」という。従って納期は流動的と考えて欲しい。

>>さらにデザインが豪華に!新型アルファードとヴェルファイアの画像を見る!

新型アルファード&新型ヴェルファイアの価格は335万円から。最上位モデルは750万円超!

アルファードとヴェルファイアは、3ナンバーサイズのボディを備えた、背の高いLサイズの3列シートミニバンで、広くて豪華な室内空間が特徴だ。

車内が広いために、1列目・2列目のシートだけでなく、3列目の頭上と足元にもタップリした空間が確保される。そのために多人数で乗車して、快適に移動することが可能だ。内装が豪華で乗り心地も上質だから、高級セダンのクラウンに乗っているような気分も味わえる。

その一方で天井の高いミニバンだから、3列目のシートを格納すれば自転車なども積みやすい。広くて豪華で、積載性などの実用性も高いから、売れ筋の価格帯が350~500万円の高価格車ながらも人気を高めた。ヴェルファイア、アルファードともに1か月に3500台前後を販売しており、この台数はミニバンでいえばトヨタ エスクァイアなどと同程度になる。両兄弟車を合計すればコンパクトカーのトヨタ ヴィッツと同程度だから、価格の高さを考えると売れ行きは好調だ。

アルファードとヴェルファイアが好調に売れる背景には、装備の豪華さや多機能のほかにワイドなバリエーション展開もある。ヴェルファイアは直列4気筒2.5リッターとV型6気筒3.5リッターのガソリンエンジンに加えて、2.5リッターをベースにしたヴェルファイアハイブリッドも用意した。アルファードも同様で、2.5リッターと3.5リッターのガソリン、さらにアルファードハイブリッドという構成だ。

エアロパーツ装着グレードはリセールバリューが高い

アルファードとヴェルファイアは高価格車だから、中古車の購入を希望するユーザーが多く、特にエアロパーツを装着したグレードは人気が高い。そのためにアルファードとヴェルファイアのエアロパーツ装着車は高値安定型な商品とされ、購入後数年を経て売却する時にも有利な条件が提示される。

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アルファード&ヴェルファイアはマイチェンで外観が大幅変更!

新型アルファードとヴェルファイアは、外観のデザインも進化している。

フロントマスクではヘッドランプやバンパー、リヤビューではリヤゲートに装着される装飾類、リヤコンビネーションランプ(テールランプ)の形状などが変わっている。

変化の方向性としては、当然ながら存在感をさらに強めたもの。ヴェルファイア、アルファードともに、フロントマスク下側の両サイドに装着された装飾を際立たせ、ボディの下側が外側へ張り出したように見せている。要は視覚的な安定感を強めた。

特にアルファードのエアロパーツ装着車は、フロントマスクの下側が大きく変更され、マイナーチェンジの前後で比べると変化度が際立って大きい。

こういった外観の目立ち度を強めたいのであれば、エアロパーツを装着したグレードを選ぶのが良い。ヴェルファイアではグレード名に“Z”が付くZと、エグゼクティブラウンジZ(ノーマルエンジン/ハイブリッド)、ZG(ノーマルエンジン)、ZR(ハイブリッド)になる。

アルファードではグレード名に“S”が付くSとエグゼクティブラウンジS(ノーマルエンジン/ハイブリッド)、SC(ノーマルエンジン)、SR(ハイブリッド)という具合だ。

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豪華すぎる!最上級グレード“エグゼクティブラウンジ”とは

エグゼクティブラウンジとは、アルファードとヴェルファイアの最上級に位置付けられるグレードだ。全般的に装備が充実しており、特に2列目には専用の快適装備を数多く盛り込んでいる。両側に固定式のアームレストが装着され、乗員の膝から先をサポートするオットマンは電動式だ。

専用のテーブルなども装着され、ロングスライド機能の採用で足をゆったりと伸ばして座れる。旅客機のビジネスクラスを連想させる機能を持たせた。

このエグゼクティブラウンジには、以前はエアロパーツを装着したグレードが用意されていなかったが、ユーザーからの要望が多く、前述のようにエグゼクティブラウンジZとSを新たに設定した。

ただしノーマルエンジンのタイヤサイズは異なる。ZGやSCは18インチを装着するが、エグゼクティブラウンジZとSは17インチだ。後者はグレードの性格が豪華さと快適性を重視しているため、エアロパーツを装着したものの、乗り心地が硬くなりやすい18インチタイヤは避けた。ハイブリッドには18インチ自体が用意されないから、タイヤの区分も見られない。

新たな安全装備“トヨタ セーフティセンス(第2世代版)”とは

今回のマイナーチェンジで最も注目されるのは、この数年間で関心を高めた緊急自動ブレーキを作動できる安全装備の進化だろう。マイナーチェンジ前のアルファードとヴェルファイアに搭載されていたプリクラッシュセーフティシステムは設計の古いミリ波レーダー方式で、歩行者の検知はできなかったが、新たに採用されたのは「Toyota Safety Sense/トヨタセーフティセンス(第2世代版)」としている。

このシステムはプリウスやC-HRなどに搭載される「Toyota Safety Sense P/トヨタセーフティセンスP」の進化型で、センサーとして使われるミリ波レーダーと単眼カメラ、制御機能の性能を高めた。その結果、昼間には自転車の運転者も検知され、夜間における歩行者の認識能力も向上している。

また運転支援機能も進化した。車間距離を自動制御して追従走行できる全車速追従型レーダークルーズコントロールと併せて作動する車線の維持機能は、さらに精度を高めたレーン・トレーシングアシストに発展した。車線を逸脱しそうになった時も、ステアリングの操舵制御を行うことで、車線を維持できるように支援する。

このほか駐車場から後退しながら出庫する時に、ドライバーの死角に入る左右方向から接近する車両を検知して警報するリヤクロストラフィックアラート、複数車線の道路でドライバーの死角に入る後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットモニターなども設定した。

ヘッドランプも進化しており、アダプティブハイビームシステムを設定した。これはハイビームの状態を維持しながら、先行車や対向車が眩惑しないように遮光を行う機能だ。カメラが認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示するロードサインアシストの機能も備わる。先行車が発進した時、気付かずに停車していると知らせてくれる先行車発進告知機能も加えた。

アルファードとヴェルファイアの安全装備と運転支援機能は、前述のようにほかの車種に比べて遅れていたから、Toyota Safety Sense(第2世代版)の採用で、一足飛びに進化したことになる。

トヨタ セーフティセンスPとの違い

ちなみに普及が進んでいるToyota Safety Sense Pと比べて進化した機能は、以下のとおりだ。

Toyota Safety Sense(第2世代版)がToyota Safety Sense Pよりも進化した機能

・昼間における自転車運転者の検知能力(緊急自動ブレーキを含む)

・夜間における歩行者の検知能力(緊急自動ブレーキを含む)

・緊急自動ブレーキの作動に基づく速度低減量(減速の度合い)の拡大

(車両に対しては従来の時速40kmから50km・歩行者に対しては30kmから40km)

・レーントレーシングアシスト機能の採用

・ロードサインアシスト機能の採用

・先行車発進告知機能の追加採用

【トヨタ公式サイト】トヨタ セーフティセンス(第2世代版)を詳しく知る

新型アルファード&ヴェルファイアの価格とグレード構成

新型アルファードと新型ヴェルファイアの価格は、2.5リッターのノーマルエンジンにエアロパーツを組み合わせたヴェルファイア2.5Z/アルファード2.5Sが373万5720円だ。マイナーチェンジ前の同グレードに比べると15万6993円値上げされた。

以前はプリクラッシュセーフティシステムが大半のグレードでオプション設定になり、緊急自動ブレーキは価格に反映されていなかった。従って安全装備の充実などに関する対価が約16万円となる。割安とはいえないが、納得できる範囲には収まるだろう。

ハイブリッドは全車が後輪をモーターで駆動する4WD(E-Four)となり、エアログレードのヴェルファイアZRとアルファードSRは512万280円だ。

最上級のハイブリッドエグゼクティブラウンジは750万8160円に達する。相当な高価格車ではあるが、レクサスGS450hはノーマルグレードが742万8000円で、レクサスRX450h・Fスポーツ(4WD)は743万6000円だから、レクサスと比較すれば、さほど高いわけではない。車内の広さと豪華さ、そして何よりもエグゼクティブな気分は、レクサスのGSやRXを大幅に上まわる。

大きな車は、大きな心で運転したい

それにしてもアルファードとヴェルファイアは国産ミニバンの最上級車種だから、安全装備も最先端でなければユーザーの満足度を下げてしまう。その意味で今回のマイナーチェンジによりToyota Safety Sense(第2世代版)が装着されたことは、ユーザーにとって大きなメリットだろう。

ドライバーが従来にも増して車間距離を十分に確保するなど、安全な運転を心掛ければ、アルファードとヴェルファイアは安全性の優れたミニバンとして新たな価値を身に付ける。そうなってこそ、存在感の強いフロントマスクの魅力も際立ってくると思う。

[レポート:渡辺陽一郎/Photo:トヨタ自動車]

トヨタ 新型アルファードの主要スペック

トヨタ 新型アルファードの主要スペック
車種名トヨタ アルファード

グレード

X

HYBRID Executive Lounge S

駆動方式

2WD

4WD(E-Four)

トランスミッション

自動無段変速機(CVT)

電気式無段変速機

価格(税込)

3,354,480円

7,508,160円

JC08モード燃費

11.6km/L

18.4km/L

全長

4,945mm

4,950mm

全幅(車幅)

1,850mm

1,850mm

全高(車高)

1,935mm

1,950mm

ホイールベース

3,000mm

3,000mm

乗車定員

8人

7人

車両重量(車重)

1,920kg

2,240kg

エンジン

直列4気筒

直列4気筒

排気量

2,493cc

2,493cc

エンジン最高出力

134kW(182PS)/6,000rpm

112kW(152PS)/5,700rpm

エンジン最大トルク

235N・m(24.0kgf/m)/4,100rpm

206N・m(21.0kgf/m)/4,400~4,800rpm

燃料

無鉛レギュラーガソリン

無鉛レギュラーガソリン

フロントモーター最高出力

ーー

105kW(143PS)

フロントモーター最大トルク

ーー

270N・m(27.5kgf/m)

リアモーター最高出力

ーー

50kW(68PS)

リアモーター最大トルク

ーー

139N・m(14.2kgf/m)

トヨタ 新型ヴェルファイアの主要スペック

トヨタ 新型ヴェルファイアの主要スペック
車種名トヨタ ヴェルファイア

グレード

X

HYBRID Executive Lounge Z

駆動方式

2WD

4WD

トランスミッション

CVT

CVT

価格(税込)

3,354,480円

7,508,160円

JC08モード燃費

11.6km/L

18.4km/L

全長

4,935mm

4,935mm

全幅(車幅)

1,850mm

1,850mm

全高(車高)

1,935mm

1,950mm

ホイールベース

3,000mm

3,000mm

乗車定員

8人

7人

車両重量(車重)

1,920kg

2,240kg

エンジン

直列4気筒

直列4気筒

排気量

2,493cc

2,493cc

燃料

無鉛レギュラーガソリン

無鉛レギュラーガソリン

エンジン最高出力

134kW(182PS)/6,000rpm

112kW(152PS)/5,700rpm

エンジン最大トルク

235N・m(24.0kgf/m)/4,100rpm

206N・m(21.0kgf/m)/4,400~4,800rpm

フロントモーター最高出力

ーー

105kW(143PS)

フロントモーター最大トルク

ーー

270N・m(27.5kgf/m)

リアモーター最高出力

ーー

50kW(68PS)

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ーー

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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