スバル 新型フォレスターを発表 MTとターボを廃止しハイブリッドを新設定した意図は?|発表会レポート

  • 筆者: 松田 タクヤ
  • カメラマン:松田 タクヤ

新型フォレスターは「安全」と「冒険」がコンセプト

2018年6月20日、スバルはニューヨークモーターショーで既に発表した新型フォレスターを日本でも発表した。スバルと言えばボクサーエンジン、なおかつターボと連想するユーザーも多いだろう。

しかし今回発表した新型フォレスターでは、前モデルで設定されていたターボエンジンとMT(マニュアル・トランスミッション)が廃止され、2.5リッター水平対向直噴ガソリンエンジンと、2リッター水平対向直噴ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドエンジン、e-BOXERの2つのパワートレーンが設定された。

東京都内で行われた発表会には、専務執行役員の中村 和美氏とプロダクト ゼネラル マネージャーの布目 智之氏が登壇した。

クラストップレベルの衝突安全性能はもちろん、快適な乗り心地と意のままに操れるハンドリングを実現した新型フォレスターは、新プラットフォームであるスバル グローバル プラットフォーム(SGP)を新たに採用し、「大人の冒険心」を駆り立てるクルマになっているという。

果たして、フルモデルチェンジをした新型フォレスターは、前モデルの楽しさを凌ぐクルマになったのだろうか…。

>>似ているようでかなり違う! 新型フォレスターを写真で詳しく見る

全く異なるパワートレーンを設定し、カタチの違う2つの”楽しさ”を提案

今回発表された新型フォレスターのパワーユニットには、最高出力184ps、最大トルク239Nmを発生する2.5リッター水平対向4気筒エンジンと、145ps、188Nmを発生する2リッター水平対向4気筒ハイブリッドエンジン、e-BOXERが設定された。(モーターの出力は13.6ps、65N.m)

プロダクト ゼネラル マネージャーの布目智之氏は「2.5リッター直噴エンジンは低速トルクが豊かで、悪路でも扱いやすい特性に仕上げています。

さらに冷却水を止めるシステムや排気ガスの循環経路を変えるシステムを取り入れることで、2リッター並みの低燃費を実現しました。

一方のe-BOXERハイブリッドエンジンについては、ここで加速をしたいと思う時にしっかりと加速が立ち上がる、モーターならではのレスポンスの良さが特徴のエンジンです。

市場のニーズに合わせ2リッターエンジンを搭載したSUVを作ろうとした時、自然吸気の2リッターではどうしてもパワーが足りない。そこでモーターによるアシストを加えることで、満足のいく走りができるようになっています。」とコメントしてくれた。

2.5リッター直噴エンジンは豊かなトルクが特徴のSUVらしいエンジン、e-BOXERハイブリッドエンジンは鋭いピックアップが特徴の軽快な味付けで、2つのパワートレーンは見事にキャラクターが違っているようだ。

新型フォレスターは好みに合わせて選べる2つのパワートレーンを搭載することにより、MTやターボが無くとも前モデルを超える楽しいクルマになっているとスバルでは主張する。乗り比べが今から楽しみである。

電動化や電脳化、クルマの未来を先ゆくフォレスターに期待が高まる

新型フォレスターは、初代から数えて5代目となるスバルで最も売れているグローバル戦略モデルだ。正式発表より前の2018年5月より先行受注も開始されており、既に4119台の受注が確認されているという。

グレード展開は3種類となっており、2.5リッターガソリンモデルにはベーシックな「ツーリング」、オレンジを各部にアクセントとしてあしらったアクティブな印象の「X-BREAK」、LEDフォグランプや18インチアルミホイールなどを装備した上級グレード「プレミアム」を設定。

ハイブリッドエンジン、e-BOXERを搭載したモデルは「アドバンス」の1グレードのみとなる。先行受注では全体の4割を「アドバンス」が占めており、ハイブリッドエンジン搭載グレードに最も注目が集まっていることが分かる。

SUVブーム全盛期と言える今の時代に、スバル フォレスターのような”元祖”SUVがどこまで食い込んでこれるか。約21年にも渡り熟成を重ねたメイド・イン・ジャパンSUVが世界のSUV市場にどのような影響を与えるのか。電動化や電脳化を先駆ける、スバル フォレスターの躍進に期待したい。

[Text/Photo:松田 タクヤ(オートックワン編集部)]

スバル 新型フォレスターの主要スペック

スバル 新型フォレスターの主要スペック
パワートレーン2.5リッターガソリンモデル2リッターハイブリッドモデル

グレード

ツーリング

アドバンス

駆動方式

AWD

AWD

トランスミッション

リニアトロニックCVT

リニアトロニックCVT

価格(消費税込)

2,808,000円

3,099,600円

カタログ燃費(JC08モード)

14.6km/L

18.6km/L

全長

4,625mm

4,625mm

全幅(車幅)

1,815mm

1,815mm

全高(車高)

1,715mm

1,715mm

ホイールベース

2,670mm

2,670mm

乗車定員

5人

5人

車両重量(車重)

1520kg

1,640kg

エンジン

FB25型

2.5L水平対向4気筒DOHC直噴

FB20型

2.0L水平対向4気筒DOHC+モーター

排気量

2,498cc

1,995cc

エンジン最高出力

184ps/5800rpm

145ps/6000rpm

エンジン最大トルク

239N.m/4400rpm

188N.m)/4000rpm

モーター最高出力

--

13.6ps

モーター最大トルク

--

65N.m

燃料

無鉛レギュラーガソリン

無鉛レギュラーガソリン

タイヤサイズ

225/60R17

225/55R18

新型フォレスター アンベール動画

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筆者松田 タクヤ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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