スバル 新型フォレスターの価格は404万8000円〜! フルモデルチェンジで何が変わった?
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:SUBARU
スバルの人気SUV、フォレスターが待望のフルモデルチェンジを迎え、いよいよ予約受注が開始されました。
当記事では、販売店での取材やプロトタイプの試乗をもとに、日本で2025年4月中旬に正式発表される新型フォレスターの価格やボディサイズ、装備などフルモデルチェンジでの変更点をカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。
スバル フォレスターとは?
スバル フォレスターは、スバルのミドルサイズSUVです。
1997年に初代モデルが登場以来、5世代にわたり進化を続けており、今回のフルモデルチェンジで6代目となります。
フォレスターの主な特徴は、シンメトリカルAWD(四輪駆動)による高い走行安定性と悪路走破性、低重心の水平対向エンジンによる安定したハンドリングです。
また、先進運転支援システムの「アイサイト」を搭載し安全性能も高く、広い室内空間と使いやすい荷室を備えています。
アウトドアレジャーにも適しており、優れた視界と取り回しの良さも魅力です。
新型フォレスターの価格
新型フォレスターの価格は404万8000円〜459万8000円です。こちらはスバルの販売店に独自調査を行ったものです。
グレード別の価格は以下の通りです。
水平対向4気筒1.8Lターボエンジン搭載車
グレード(いずれも4WD) | 価格(税込) |
---|---|
スポーツ | 404万8000円 |
スポーツEX | 419万1000円 |
水平対向4気筒2.5Lストロングハイブリッド(S:HEV)搭載車
グレード(いずれも4WD) | 価格(税込) |
---|---|
Xブレイク S:HEV | 420万2000円 |
Xブレイク S:HEV EX | 447万7000円 |
プレミアム S:HEV | 448万8000円 |
プレミアム S:HEV EX | 459万8000円 |
新型フォレスターの主要装備
新型フォレスターの主要装備は以下の通りです。
・アイサイトセイフティプラス
・ステアリングヒーター&シートヒーター
・11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテイメントシステム
・ルーフレールなど
スポーツの装備
グレード | 主要装備 |
---|---|
スポーツ | ウルトラスエード&合成皮革シート生地 |
スポーツEX | (スポーツの装備に加えて/価格アップは14万3000円) |
Xブレイク S:HEVの装備
グレード | 主要装備 |
---|---|
Xブレイク S:HEV | 撥水ポリウレタン&合成皮革のシート生地 |
Xブレイク S:HEV EX | (Xブレイク S:HEVの装備に加えて/価格アップは27万5000円) |
プレミアム S:HEVの装備
グレード | 主要装備 |
---|---|
プレミアム S:HEV | 撥水ファブリック&撥水トリコットのシート生地 |
プレミアム S:HEV EX | (プレミアム S:HEVの装備に加えて/価格アップは11万円) |
詳細については、記事中段「新型フォレスターのパワーユニットとグレード構成」にて解説します。
新型フォレスターのボディサイズ
新型フォレスターのボディサイズは、全長4655mm、全幅1830mm、全高1730mmと、先代モデルとほぼ同じです。
以下の表は、新型フォレスターと先代フォレスターのボディサイズを比較したものです。
全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース | |
---|---|---|---|---|
新型 | 4655mm | 1830mm | 1730mm | 2670mm |
先代 | 4640mm | 1815mm | 1715〜1730mm | 2670mm |
先代と比べてボディサイズの大きな変化はありませんが、全長と全幅がそれぞれ15mmサイズアップしました。
新型フォレスターの外観(エクステリア)
新型フォレスターの外観(エクステリア)は、デザインが一新されました。
現行モデルのフロントマスクは、グリルとヘッドランプが離れていますが、新型ではほぼ繋がり、厚みを増して存在感を強めています。
グリルはワイド化され、横一文字の長い装飾もフロントマスクの右端から左端まで装着されます。
これはレヴォーグレイバックやクロストレックにも使われるスバルのデザイン手法ですが、トヨタ ランドクルーザーのような悪路向けSUVを意識した、昨今のトレンドに沿ったボディ形状です。
また、ボディの側面も先代フォレスターはサイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げて躍動感が表現されていますが、新型は水平基調です。
これもランドクルーザーのような悪路向けのSUVによく使われる手法です。
もともとフォレスターは、悪路向けSUVに近い雰囲気が表現されていました。新型ではその傾向が一層強まります。
新型フォレスターの内装(インテリア)
新型フォレスターの運転席に座ると、ボンネットの位置がやや高いものの、インパネ上面が平らなため、前方視界が優れていることがわかります。
ボディ側面が水平基調であるため、斜め後方の視界も良好で、運転しやすいボディスタイルです。
また、全車に標準装備される11.6インチセンターインフォメーションディスプレイが目を引きます。大画面により、多彩な情報を表示することが可能です。インパネのデザインはオーソドックスで、上質な仕上がりです。
運転席には、大半のグレードで腰の張り出しを調節できるランバーサポートが備わり、骨盤をしっかりと支えることで長距離移動時の快適性が向上します。
後席の広さは先代型と同等で、頭上と足元に十分な余裕があります。
身長170cmの大人4名乗車時でも、後席の膝先空間は約2つ半、頭上空間は約1つ半の握りコブシ分が確保されています。
床と座面の距離も適切で、快適な座り心地を提供します。ただし、後席の骨盤のサポートには改善の余地があり、前席のようにしっかりと体を支えることで、更なる快適性の向上が期待されます。
乗降性も良好です。最低地上高は220mmを確保し悪路での走破性を高めつつ、フロアを低めに抑え、ドア開口部も広く設計されているため、スムーズな乗り降りが可能です。
新型フォレスターのパワーユニットとグレード構成
新型フォレスターのパワーユニットは、水平対向4気筒の1.8Lターボと2.5LをベースにしたストロングハイブリッドのS:HEVの2種類が用意されます。
水平対向4気筒1.8Lターボエンジン搭載車
グレード(いずれも4WD) | 価格(税込) |
---|---|
スポーツ | 404万8000円 |
スポーツEX | 419万1000円 |
水平対向4気筒2.5Lストロングハイブリッド(S:HEV)搭載車
グレード(いずれも4WD) | 価格(税込) |
---|---|
Xブレイク S:HEV | 420万2000円 |
Xブレイク S:HEV EX | 447万7000円 |
プレミアム S:HEV | 448万8000円 |
プレミアム S:HEV EX | 459万8000円 |
駆動方式は全車4WD、トランスミッションはCVT(無段変速AT)が採用されています。
グレード別の特徴
それぞれのグレード別の特徴を下記にまとめました。
・スポーツ
ターボエンジンを搭載したスタンダードなグレード
・Xブレイク S:HEV
ストロングハイブリッドを搭載し、シートや荷室に撥水処理を施すなどアウトドアでの使い勝手が向上したグレード
・プレミアム S:HEV
上質なシート生地を採用し、19インチタイヤを装着したプレミアムな上級グレード
「EX」グレードの特徴
新型フォレスターでは、グレード名の末尾に「EX」の付くグレードには、高度運転支援システムの「アイサイトX」が標準装着されます。
アイサイトXは、スバル独自の先進運転支援システムである「アイサイト」に、さらに高度な運転支援機能を追加したものです。
高精度なGPSや3D高精度地図データなどを活用することで、従来のアイサイトでは対応できなかったドライバー異常時対応システムをはじめ、高速道路上の渋滞時での発進アシストやステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く「ハンズオフアシスト」機能なども備わります。
新型フォレスターの走行性能
新型フォレスターの1.8Lターボエンジンついては、力強いものの、アクセル操作に対する反応に若干の時間差を感じることがあります。
一方、ストロングハイブリッドのS:HEVはターボではありませんが、2.5Lへの排気量拡大により、より自然な加速感を味わえます。フル加速時には1.8Lターボエンジンのほうがパワフルですが、通常の走行ではS:HEVにも十分な余裕があります。
走行安定性は、ターボエンジンを搭載したグレードの「スポーツ」が優れています。4輪の接地性が高く、安定したコーナリング性能を発揮し、緊急回避時などでも後輪の安定性が高いのが特徴です。
ストロングハイブリッド仕様は、約100kgの車重増により、走行性能に影響が見られます。コーナリング性能に大きな問題はありませんが、下り坂のカーブなどでは後輪の接地感がやや不足する場面もあります。
しかし、コントロール性は優れており、挙動変化が穏やかなため、運転を楽しむことができるでしょう。SUVの高重心を操る楽しさを追求した設計とも言えます。
新型フォレスターの乗り心地
新型フォレスターの乗り心地は、ターボエンジンの「スポーツEX」の場合、前輪側のショックアブソーバーがやや硬めに設定されており、低速域では若干硬さを感じますが、速度が上がるにつれて快適になります。
ストロングハイブリッド仕様の「プレミアム S:HEV EX」は、足回りはスポーツよりも柔軟ですが、19インチタイヤを装着しているため、路面の凹凸を拾いやすい傾向があります。
ただし、車重による重厚感があり、速度域が上がると快適性が増します。
最も快適な乗り心地を実現しているのは、柔軟なストロングハイブリッド仕様の足回りに18インチタイヤを組み合わせた「Xブレイク S:HEV EX」と言えるでしょう。
新型フォレスターの燃費
新型フォレスターの燃費(WLTCモード)は、13.6km/L〜18.8km/Lです。
グレード | 燃費 |
---|---|
スポーツ | 13.6km/L |
Xブレイク S:HEV | 18.8km/L |
プレミアム S:HEV | 18.4km/L |
レギュラーガソリン価格を1L当たり170円と仮定すると、ターボエンジンとストロングハイブリッドの29万円の実質価格差を取り戻せるのは、約8〜9万km走行後となります。
年間走行距離が1万km程度の場合、ストロングハイブリッドの経済的なメリットは小さいですが、1万5000km以上走行するユーザーであれば、6年以内に価格差を取り戻せる可能性があります。
走行距離が多いユーザーで、実用回転域の駆動力と燃費性能を重視するなら、「Xブレイク S:HEV EX」や「プレミアム S:HEV EX」がおすすめです。
「プレミアム S:HEV EX」は「Xブレイク S:HEV EX」よりも12万1000円高いですが、ワイヤレス充電器や19インチのアルミホイールとタイヤが追加され、両グレードともにアイサイトXなどが標準装備されます。
新型フォレスターの最も買い得なグレードは?
新型フォレスターのグレード別の機能と価格のバランスを考えると、最も買い得なグレードはターボエンジンの「スポーツEX」です。
排気量は1.8Lながら、ターボの搭載により、動力性能はノーマルガソリンエンジンの3Lに相当します。
装備の違いを考慮し、ターボエンジンとストロングハイブリッドの正味価格差を算出すると、ターボエンジン仕様が約29万円割安になります。
ストロングハイブリッドも排気量を2.5Lに拡大して実用回転域の駆動力を高めていますが、ターボエンジン仕様との実質価格差を考えると割高に感じられるかもしれません。
ターボエンジン仕様の「スポーツEX」は、「スポーツ」よりも14万3000円高いものの、アイサイトXや12.3インチフル液晶メーターを標準装備しており、安全性の向上と長距離移動時の疲労軽減に貢献するため、納得できる価格設定と言えます。
新型フォレスターの予約受注が開始! 納期はどのくらい? 先代モデルも購入できる?
新型フォレスターの予約受注について、販売店は「新型フォレスターは2025年4月3日(木)から、予約受注を行っています。価格も明らかにして、見積書もお渡しできます。当店には展示車も用意され、実車を見ることもできます」とのことです。
新型フォレスターの納期
新型フォレスターの気になる納期について、販売店は次のように説明しています。
「予約受注を行っている現時点では約3か月です。ただし4月中旬に正式発表されると、宣伝も開始され、受注台数が増えます。特にストロングハイブリッド「S:HEV」を搭載した仕様は、最初の受注台数が全国で1000台なので、人気が高まると購入しにくくなります。ターボエンジン仕様には余裕があります」。
S:HEVモデルを検討している方は、早めの予約がおすすめです。
先代モデルも検討の余地あり
販売店によると、2025年4月上旬時点では先代モデルの在庫車があり、「値引きなども有利な条件で販売できます」とのことです。
先代フォレスターの「スポーツ」を例に挙げると、新型の同グレードに比べて装備はシンプルながら、価格は約58万円安い346万5000円となっています。
新型をチェックした上で、先代モデルを好条件で購入するという選択肢も考慮に入れると良いでしょう。
新型フォレスターのレビュー・評価
外観 | 4.0 | ★★★★☆ |
内装・居住性 | 4.0 | ★★★★☆ |
走行性能 | 4.0 | ★★★★☆ |
運転のしやすさ | 3.0 | ★★★☆☆ |
乗り心地 | 3.0 | ★★★☆☆ |
燃費 | 3.0 | ★★★☆☆ |
価格の割安度 | 4.0 | ★★★★☆ |
〇新型フォレスターの良い点
・2.5Lのハイブリッドは実用回転域の駆動力が高い
・グレードを問わず走行安定性が優れ、運転も楽しい
・視界の優れたボディは後席も広く、ファミリーカーに適している
×新型フォレスターの気になる点
・先代に比べて装備が充実する代わりに価格も高い
・ストロングハイブリッドのターボエンジンに対する燃費向上率は38%に留まる
・時速40km以下では乗り心地が全般的に硬く、ターボのクセも感じられる
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