【試乗】トヨタ 新型 アルファード・ヴェルファイア[2015年フルモデルチェンジ] 試乗レポート/今井優杏(3/5)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:茂呂幸正
ファミリーユースにもサプライズがたくさん
しかし「いや、フツウにファミリー使用したいんだけど」という方もおられよう。
そんな皆さんにも進化のサプライズは多い。7人乗りのリラックスキャプテンシート仕様を選べば、なんと助手席がリアシートのほうまでぐい~んとスーパースライドするのである!もうここまでスライドさせたら助手席なんだかリアシートなんだかわかりゃしない、ってレベルまで後ろに下がる。そのスライド量、世界初の1.160mm! シートレールというものはシャシー設計にも関わるところなので、開発の初期段階から導入を狙ってきたという。そのあまりのスライド量に「ホンマにそんだけのスライドは必要なのか」ということに言及する人は多いと思うが、たとえば子育て世代のママさんなんかにはかなり便利な機能なのではないだろうか。
16色から選べる「LEDルーフカラーイルミネーション」
もちろんお子様のいないひとでも、後方にスライドさせ、助手席に備えられたオットマンを最大に引き出して横になるという使用法も、足先がつっかえなくてラクラク。たしかに、すべての人が必要とする機能ではないのかもしれない。だけど、シートアレンジのひとつとしては斬新だしとてもユニークな発想だと思った。
ちなみにこの「ホンマに要るんかそれ!」(失礼!)みたいな贅沢装備は、まるで忍者屋敷がごとくあちらこちらに隠れている。
全車に標準装備された、LEDルーフカラーイルミネーションはひと目でわかる演出だけど、たとえば後席の天井に備えられた読書灯が強・中・弱と三段階に照度が変わるところなんかは、「い、いらない…でもあったらプチ嬉しいかも」な萌えポイントだと感じてしまったのだが如何だろう。だって適度な明るさって、天候やなんやかんやで条件が変わるもの。
ちなみに後席の天井を全16色から好きな色に照らすことが出来るLEDルーフカラーイルミネーション。似たような演出はメルセデス・ベンツSクラスにもあるのだが、その色と照度を変えるための操作がいかにも日本的に、かなり簡単に出来るのは良いと思った。後席天井に備えられたエアコンの操作パネルの中に、ボタンがあるのだ。
もしナビゲーション画面のなかのさらに奥深くの設定画面のなかにそれが組み込まれていたら、意外にオーナーはアンビエントライトの色を変えるのをやめるかもしれない。しかしこういう風にちょと手を伸ばせば届くところにボタンがあれば、子供だっていつでも楽しみながら使うことが出来るだろう。
[3種類のアル・ヴェルを比べてみた・・・次ページへ続く]
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