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燃費レポート 2017/10/3 14:25

ホンダ 新型N-BOX(NBOX)燃費レポート|ノンターボ(NA)モデルの実燃費を徹底チェック!新型N-BOXの価値は燃費のみに非ず!?(1/3)

関連: ホンダ N-BOX Text: 永田 恵一 Photo: 永田 恵一/島村 栄二
N BOX大黒
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新型N-BOX実燃費レポート

起用グレード

今回の燃費テストでは、軽自動車販売においてはフルモデルチェンジ寸前の今年7月までトップをキープしながら、8月にフルモデルチェンジを受けた大人気軽スーパーハイトワゴンであるホンダ N-BOXをテスト。グレードはNAエンジンを搭載する標準モデルのG・EXホンダセンシングのFF車(車両本体価格159万6240円、JC08モード燃費27.0km/L)を起用した。

燃費テスト概要

テストは2017年9月15日(金)午前7時半頃開始し、午後3時頃帰京するというスケジュールで実施。テスト中の天候は曇りのち晴れ、最高気温28度という残暑が厳しい気候で、交通状況はかなりスムースであった。

なお筆者が行う燃費テストでは走行モードはエコモードなどを使わず、一番標準的なモードで行うのを原則としている。

しかし、新型N-BOXというかホンダの軽自動車はエンジンを始動した時のデフォルトがエコモード(ホンダの場合はECONオン)となっており、ECONをオフにしてしまうとアイドリングストップまでオフとなってしまうため、今回はECONオンで行った。

新型N-BOX(NBOX)実燃費レポート|結果まとめ

旧型N-BOXと比較すると、それほど良くなっていないというのが率直なところだ。また、スズキ スペーシアが相手になると、スペーシアが初期モデルであっても新型N-BOXの燃費は15%から20%劣勢でとても勝負にならなかった。

結論から書くが、新型N-BOXを買うなら、ライバル車との燃費の優劣は気にする必要がない。「車そのものの完成度に比べれば、燃費が多少劣るのは些細なことだ。」と敢えて書いておこう。

ここから高速道路編、市街地編、郊外路編、それぞれの章で燃費や走りの質について詳細な評価を行っているので、新型N-BOXやライバルとなる軽スーパーハイトワゴンの購入を考えている人にはぜひ参考にしてほしい。

新型N-BOXと旧型N-BOXの燃費まとめ
N-BOX 旧型N-BOX
JC08モード燃費 27.0km/L 25.6km/L
市街地・街乗り実燃費(エコモード使用) 17.0km/L 17.4km/L
郊外路実燃費 20.7km/L 21.3km/L
高速道路実燃費 22.1km/L 20.8km/L
平均実燃費(エコモード使用) 19.6km/L 20.4km/L

>>【燃費】旧型N-BOXの燃費レポートはこちら

新型N-BOX(NBOX)実燃費レポート|市街地・街乗り編

ホンダ 新型N-BOX(NAエンジン搭載車)の市街地での実燃費:17.0km/L

市街地での実燃費は17.0km/Lと下の表の通り旧型N-BOXのNAエンジン搭載車に僅かに劣る結果となったが、これはエアコンによる負担や交通状況といったコンディションによるもので、同条件であれば高速道路と同様に旧型の5%増しくらいの燃費を記録したと思われる。ただしスズキ スペーシアに対しては高速道路と同様に完敗であった。

新型N-BOX(NBOX)の市街地・街乗り実燃費
パワートレイン 高速道路実燃費 カタログ燃費
旧型N-BOX(エコモード使用) ガソリン/ノンターボ(NA) 17.4km/L 25.6km/L
スズキ スペーシア(初期型) ガソリン/ノンターボ(NA) 19.1km/L 29.0km/L(当時)
N BOX市街2

市街地は新型N-BOXの完成度の高さを最も感じられる走行シーンであった。

市街地を走り出して一番印象的だったのが「静かな車」であることで、この点はディーラーでの試乗でも最初に感じられると思う。

ドライバビリティ(運転のしやすさ)に関しては軽量化、エンジンストロークの延長による低速トルクの太さ、アクセル操作に対しリニアにレスポンスするCVTや電子スロットル(アクセル)といった各部分のマッチングやマネージメントが素晴らしく、実に運転しやすい。市街地であれば流れが速い深夜・早朝の幹線道路でも2500から3000回転のエンジン回転数で流れに乗れ、前述したようにその際の静粛性も非常に高い。

NAエンジン搭載車を搭載する旧型N-BOXは登場後年々良くなってはいたものの、車重を含め動力性能が足りず、市街地でもエンジンが唸りを挙げることがしばしばあったことを思うと、新型N-BOXのNAエンジン搭載車の進歩は大変なものである。

N BOX収納N BOX市街燃費

アイドリングストップは停止前からエンジンを止めるタイプながら、停止寸前のブレーキの踏み方の調整による不必要なエンジン再始動は比較的少なかった。またエンジン再始動は素早く、それ以上にセルモーターの音が非常に静かかつ高級感あるものだったのには驚かされた。

アイドリングストップの頻度はテスト日の気温でも「だいたい停止するたび」とそれなりに多かったが、時間に関しては室内の快適性維持のためのエアコンとの兼ね合いで再始動してしまうこともしばしばあった。この点に関してはスズキの軽自動車が積極的に採用しているエコクール(エアコンの構成部品の1つであるエバポレーターに蓄冷材を入れ、エアコンの冷気を蓄えアイドリングストップ時間延長に寄与する機構)のようなものを加えて、アイドリングストップ時間の延長を望みたいところだ。

テスト前にはECONモードオフも試してみた。ECONモードをオフにするとオンに対し、アクセル操作対するレスポンスがシャープになるなどの変化が確認できたが、オンでもパワー不足などを感じることはないので、3人以上の乗車などの事情がない限り基本的にはオンにすることを勧めたい。それにしてもECONモードをオフにすると、アイドリングストップまでオフになってしまう点はちょっと疑問が残る(コスト削減のためアイドリングストップのオフスイッチとECONモードのスイッチを兼ねたかったのだろうか?)

そのほか新型N-BOXは、写真のように財布やスマホといった普段持ち歩くものを置き切れないくらい収納が充実しているのは有難い。

新型N-BOX(NBOX)実燃費レポート|郊外路編

N BOX郊外2

ホンダ新型N-BOX(NAエンジン搭載車)の郊外路での実燃費:20.7km/L

郊外路での実燃費は20.7km/Lであった。郊外路での実燃費も市街地同様に旧型N-BOXのNAエンジン搭載車に僅かに劣る結果だったが、同条件であれば旧型N-BOXのNAエンジン搭載車に対し5%程度の向上は期待できるだろう。スズキ スペーシアに対しては郊外路が最も燃費で劣る走行パターンとなった。

新型N-BOX 郊外路の実燃費
パワートレイン高速道路実燃費カタログ燃費
N-BOXガソリン/ノンターボ(NA)22.1km/L27.0km/L
旧型N-BOXガソリン/ノンターボ(NA)20.8km/L25.6km/L
スズキ スペーシア(初期型)ガソリン/ノンターボ(NA)24.4kkm/L29.0km/L

軽自動車と思えない乗り心地

郊外路で新型N-BOXのNAエンジン搭載車に乗ると、軽自動車とは思えない乗り心地が印象的だった。

その乗り心地はまれに僅かな硬さを感じることがあるものの、硬さと言っても軽スーパーハイトワゴンというジャンルどころかすべての車を基準にしても些細なもので、路面の大きな凹凸でも「コトン、コトン」という上品な音を伴いながら通過していくという、実にしなやかで素晴らしいものであった。

この乗り心地を体験すると大げさでなく「新型N-BOXのNAエンジン搭載車より乗り心地のいいコンパクトカーがいくつあるだろうか(おそらく片手くらいだと思う)」と感じるほどだ。よく考えれば全高の高い軽スーパーハイトワゴンは、ロールを抑えるためスプリングを硬くせざるを得ない、乗り心地には非常に不利なジャンルであるが、そのことを忘れるくらいだった。

ハンドリングも全高が高いだけにロール量こそ大きいが、ロールはグラリと起きることはなくジワジワと起きるため不安感は一切なく、ワインディングロードではロールをコントロールしながら運転するのがなかなか楽しく、流れが速くコーナーが連続する深夜早朝の首都高でも不安を覚えることはまったくなかった。

さらにハンドルに伝わってくるステアリングフィールも当然ながらシャープではないものの、シットリとしたものであるのに加え、ハンドル操作に対する動きが正確で狙ったラインを通りやすい点にも好感を持った。

新型N-BOX(NBOX)実燃費レポート|高速道路編

N BOX長南インター

ホンダ新型N-BOX(NAエンジン搭載車)の高速道路での実燃費:22.1km/L

高速道路での実燃費は22.1km/Lを記録した。この数値は下の表の通り旧型N-BOXのNAエンジン搭載車に比べれば軽量化などの効果で若干向上しているものの、ライバル車の1台となるスズキス ペーシアに対してはスペーシアが初期モデルであっても完敗だった。

新型N-BOX(NBOX)の高速道路実燃費
パワートレイン 高速道路実燃費 カタログ燃費
N-BOX ガソリン/ノンターボ(NA) 22.1km/L 27.0km/L
旧型N-BOX ガソリン/ノンターボ(NA) 20.8km/L 25.6km/L
スズキ スペーシア(初期型) ガソリン/ノンターボ(NA) 24.4kkm/L 29.0km/L(当時)

ホンダが本気を出すとペンペン草も生えない・・・!?

「ホンダが本気を出すと、その後はペンペン草も生えない」というのは、第2期F1のターボ時代などホンダが圧倒的な強さを誇ったモータースポーツ活動で昔よく聞かれた言葉だが、新型N-BOXの完成度はそんな言葉を思い出すほど高かった。

高速道路編では主に動力性能とACC(アクティブクルーズコントロール)の印象についてお伝えしよう。

NAエンジンを搭載する新型N-BOXの動力性能は、他の軽スーパーハイトワゴンと比較すると平均レベルだ。しかし、旧型と比べると「2人乗りまでであれば、思ったより随分よく走る」と個人的には感じた。

高速道路などの自動車専用道路本線への合流や、追い越し加速といったアクセルを全開にした際の瞬発力も、エンジンそのものに加えCVTが素早くエンジン回転を上げるため不満はない。さらにエンジンをレッドゾーン付近の高回転まで回した際のエンジン音も、ホンダの軽自動車用エンジンは軽乗用車のエンジンとしては基本設計が新しい部類であるのも幸いしているのか、耳障りでない活発かつ力強いものであるのにも好感を持った。

なお100km/h走行時のエンジン回転数は3000回転程度と、NAエンジンを搭載する軽スーパーハイトワゴンとして平均的なところだった。

高速道路を巡航している際の騒音は風切音とロードノイズが主で、エンジン音はほぼ聞こえず、軽スーパーハイトワゴンとしては及第点であった。風切音はボディ形状、ロードノイズは室内が広いため大きくなりやすいのは軽スーパーハイトワゴンなのでやむを得ない部分もあるが、欲を言えばロードノイズが抑えられれば一層望ましい。

ホンダセンシングの機能の1つである先行車追従型のACCは、新型N-BOXのものは30km/h以上で稼働するタイプのため、主に高速道路などの自動車専用道路用となる。加減速に関しては減速が若干過敏な面はあるが、加速に関しては動力性能の余裕がないNAエンジンを搭載する軽スーパーハイトワゴンというのも幸いしているのか問題なく、前方の監視や構えをしながら運転を任せられ、まずまずの出来と言える。

動力性能に余裕がないためACCに任せていると、上り坂で設定スピードに合わせる、あるいは先行車に追従すべくエンジン回転が唸りを挙げるように高回転域まで上がるというケースも多々あるが、これはやむを得ないだろう。

しかし、そんなケースでもACCに任せていればドライバーはアクセル操作をしないため、エンジン音は高まるものの、ドライバーはさほどパワー不足を感じないという側面もあり、結果的に疲労が軽減されるというのも意外な発見だった。

ホンダセンシングに付帯するLKASは以前からそうであったように、車線の中央を走行すべく積極的にハンドル操作が入り、高く評価できる。

筆者はここ2年ほど、ホンダセンシング付きのホンダ車のACCをテストする度に「あまり出来が良くない」と書くことが多かったが、だんだんと改善され、新型N-BOXではまずまずのレベルにまで進化したのは苦言を書いていただけに嬉しく、ホンダセンシングの成長が可愛くなってしまった。

さらに、何よりもホンダセンシングの付帯機能とはいえ、ACCとLKASを軽自動車にまで標準装備したことには、特にN-BOXは生産台数が多い車だけに、量産による低価格化も期待できる点も含めて大きな拍手を送りたい。

また、新型N-BOXの標準モデルには、4スピーカーが標準装備されるが(オーディオやカーナビ自体はオプションだ)、テスト車に付いていたカーナビに含まれるオーディオの性能による部分もあるにせよ、その音質がなかなか良かったことも印象的だった。

新型N-BOX(NBOX)実燃費レポート|総合評価

新型N-BOX

ホンダ新型N-BOX(NAエンジン搭載車)の総合実燃費:19.6km/L

新型N-BOX(NBOX)の平均実燃費
パワートレイン 平均実燃費 カタログ燃費
N-BOX ガソリン/ノンターボ(NA) 19.6km/L 27.0km/L
旧型N-BOX ガソリン/ノンターボ(NA) 19.1km/L 25.6km/L
スズキ スペーシア(初期型) ガソリン/ノンターボ(NA) 22.4km/L 29.0km/L(当時)

新型N-BOXのNAエンジン搭載車は燃費に関しては、ここまで書いた通り軽スーパーハイトワゴンとして及第点ではあるものの、残念ながら特に目を引く部分がなかったのは事実である。

なお、新型N-BOXは燃料タンクがFF車で27リットル、4WDに至っては25リットルと軽自動車としても小さい感があり、筆者が受け取るまでに編集部スタッフが満タン(厳密ではないものの)から約200km走行していたため、テスト開始までに高速道路を中心に燃料残量警告灯が点くまで走ってみたところ、燃料残量警告灯が点いたのは483km走行時点で、483km走った燃費は20.0km/L、その後ガソリンを満タンした給油量は23.8リットルだった。軽自動車で多い市街地での使用で燃費をリッター15kmと仮定しても1回の給油で350km程度は走れることが確認できた。軽自動車が市街地を中心に使われ、走行距離も少ない使われ方が多い加味すれば問題ない航続距離といえるだろう。

逆に燃費以外の車の完成度、出来に関しては軽自動車としては圧倒的で、文句のつけどころがほとんどなく、新型N-BOXを見た他の軽自動車メーカーは強い危機感を覚えているのではないかと思う。また、たまたま今年軽自動車に乗る機会が多かった筆者は「軽自動車は基本的に性能が拮抗しているので、車による違いはあるけど大差はない。見た目が気に入った車や、付き合いのある面倒見のいいお店から買えば大きな失敗や間違えはない」と考えつつあったのだが、新型N-BOXに乗ってその考えは改めなければならないと深く反省した。

さらに新型N-BOXの前では「あれだけよくできた同社のフィットはどうするのだろう」と余計な心配をしてしまうほどである(もちろん新型N-BOXのNAエンジン搭載車は軽自動車の限界と言ってしまえばそれまでかもしれないが、1回走行距離が100kmを超えると疲労を覚えるのも事実である。しかし近距離の使用がほとんどであれば、維持費など新型N-BOXのNAエンジン搭載車以上の車は不要、無駄とも考えられる)。

それだけに筆者は圧倒的な広さ、ダッシュボードなど部分的にはフィット以上のクオリティを備える新型N-BOXのNAエンジン搭載車は、価格も含め「ホンダ史上最良の実用車」と評価し、途中書いた「ホンダが本気を出すと、その後はペンペン草も生えない」という言葉を思い出したのである。

ホンダ 新型N-BOX(NBOX)の主要スペック(燃費テスト用車両)

新型N-BOX/N-BOXカスタム 主要スペック
主要諸元G・EX
ホンダセンシング
新車価格1,596,240円
JC08モード燃費27.0km/L
駆動方式2WD
乗車定員4名
全長3,395mm
全幅(車幅)1,475mm
全高(車高)1,790mm
車両重量930kg
ホイールベース2,520mm
エンジン種類水冷直列3気筒横置
排気量658cc
エンジン最高出力45kW(58PS)/7,300rpm
エンジン最大トルク65N・m(6.6kgf・m)/4,800rpm
トランスミッション無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)

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