クルマでしか味わえない!辺境グルメ旅Vol.7「八ヶ岳高原で採れたて新鮮卵の親子丼を頂く贅沢!」(2/2)
- 筆者: 武田 松姫
- カメラマン:武田松姫
料理によって鶏の種類まで変えるこだわりぶり
また、料理によって合う鶏の種類も違うのだそうです。
例えばコーチン系の「八ヶ岳ワイン地鶏」はメスのみを飼育しており、エサは贅沢にもワインと葡萄(ぶどう)。平均1.6kgまで成長します。
対してシャモ系の「甲州地どり」はウコンなどの天然ハーブをエサとして与えていますが、普通のブロイラー の約3倍、2.3~3kgほどまで大きくなります。3kgというとだいたい鷹と同じくらいの大きさでしょうか? 大きいものだと大人の腰くらいまで成長するんだそうです。
人気メニューの「親子丼」に使われているのは「甲州地どり」。これまではメスの肉を使っていましたが、オスの方が体が大きく繊維も大きいため、歯ごたえが出て美味しいことに最近気が付き、変えたということです!メスは逆に脂がのっているので、焼き鳥など焼いて食べる方が美味しいとのこと。うーん迷っちゃう!
なので・・・両方頼んでみました~(*^。^*)♪
今まで味わったことのない「ジューシーな焼き鳥」とは
■土日限定おすすめやきとりランチ 1,000円
やきとり6本(左から:背肝・レバー・ぼんぼり・ソリレス・腰肉・小肉) ご飯+地鶏スープ+手羽先(小)+漬物
やきとりは全て塩で味付けがされていて、食べたことのないジューシーさ。手書きで書かれた、部位ごとの解説表があるので、ぜひこれを読みながら1本1本の違いを感じてみてください。
オスは弾力があり脂が控えめ、メスは脂がのりジューシー。「背肝」や「レバー」など足が早く市場に出回りにくい部位があるのも、養鶏場に併設された食堂ならでは醍醐味です!
トレーサビリティなんて言葉が叫ばれるようになった昨今ですが、生産者が自らの手で潰して提供している肉なら、難なくトレースすることができます。こんなに安心して食べられ、その新鮮さとやさしい味わいゆえ、一度食べたら他の鶏肉が食べられなくなるかもしれない…ってほどに美味しいので、これはハマってしまいます。
素材(だけ)で勝負するド直球な親子丼
■甲州地どりの親子丼御前 1,365円
親子丼+ご飯+地鶏スープ+季節の小鉢2品+漬物
親子丼は味に自信があるからこそ、鶏肉と卵の持つ本来の旨みを損なうことなく出すため、野菜など他の具は一切入れません!
親子丼のタレには、モモの骨からとったスープと丸鳥からとったスープの二種類が使われています。中村さんのお好みで「つゆだく」になっているんだそうです。これは人気メニューのようで、店内の至る所から親子丼を頼んではかきこみ、「おいしい!」「うま~い!」といった声が聞こえてきます。
そして到着した「親子丼」!!!黄色を通り越してオレンジ色!!!
それもそのはず、この日の「親子丼」には1個126円もする「甲州地どり卵」が贅沢にも2個使われていました。「甲州地どり」は卵を産む頻度が少なく非常に希少なので、「親子丼」や「卵かけごはん」など限られたメニューにのみ使用していますが、ない時は「八ヶ岳卵」になるようです。なので「甲州地どり卵」に当たるのは運次第。
まず、ひと口食べただけで卵の味をグッと感じることが出来ます。卵ってこんなにやさしく、太陽の味がするものなんですね~!
考えてみれば卵は生命の素なわけで、ビタミン・ミネラルを豊富に湛えたエナジー食材。そしてその後、ジュワ~っとお肉の力強い旨みが溢れ出してきて、なんとも言えない至福♪今まで食べたことがないほどの濃厚な味♪
半熟でトロッとした卵の触感と、噛めば噛むほどに旨味が出る鶏肉の触感に驚き!私も思わず…「おいし~い♪」と叫んじゃいました ヽ(^▽^)丿
卵の味や風味は、鶏が食べたエサによって変わると教えていただいたのですが、こんなにも如実に味に反映されると実体験し、目からウロコでした。「甲州地どり」の特に親鳥のエサは、先ほどの天然ハーブに加え赤パプリカや辛くない唐辛子などを混ぜ、卵の色や味が濃く出るようにしているそうです。
食後だって、卵の味に酔いしれたい
食後のデザートには・・・
■八ヶ岳卵のプリン 350円
■八ヶ岳高原のアイス 350円
・・・を頼みました。プリンはやっぱり綺麗なオレンジ色!
食べてみるとまったりとしていて、卵の黄身の味が濃い! 口の中いっぱいに濃厚な味が広がりました。八ヶ岳高原の牛乳を使用したアイスは薄味で、ジェラートのように程よくあっさりと食べられました。
夜は要予約の限定メニューもあり、「地鶏雑炊」「地鶏白湯ラーメン」「地鶏皮ポン酢」など、こちらもソソられるものばかり。ぜひ次回来店時には、夜のメニューも味わってみたいものです。
帰りには同じ敷地内の直売所でお土産を買うことも出来ます。先ほどの「甲州地どり卵」、「八ヶ岳卵」などから、青い殻がびっくりな「アローカナ卵」など、変わり種の卵まで揃っています。
感動の味を生むのはたっぷりな愛情のチカラから
笑顔が素敵な中村農場の奥様いわく「鶏は生きているので日々の体調管理によって味が変化してしまいます。四季を通して美味しさを届けられるよう、毎日頑張っています。」
中村さんと奥様の毎日の努力が、この感動の味を生み出しているのですね♪
住所:山梨県北杜市高根町東井出4986-524/TEL:0551-47-5030/FAX:0551-46-2875/食堂営業時間:11:30~20:00(ラストオーダー19:00)/直売所営業時間:10:00~17:30/定休日:火・水曜日(発送も定休日はお休み)
※予約は夜17:30~のみ(ランチは不可:店頭で直接か、電話予約にて受付[鍋料理注文のみ席予約可/1ヶ月前より前日まで受付/当日予約、メール予約は不可/予約の際は時間厳守])/安全のためベビーカーの入店は不可/衛生上の理由からペットの入店も不可
ホームページ:http://www.nakamuranojo.com/
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