【DESIGNER’S ROOM】ダイハツ 新型「タント」デザイナーインタビュー/ダイハツ工業 デザイン部 長井浩二(1/5)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
日本を代表する総合的なデザイン推奨の仕組みであるグッドデザイン賞では、新型 タント はベスト100に選ばれただけでなく、その中でもっとも優れていると評価された「グッドデザイン金賞」も受賞している。ダイナミックやエモーショナルといった欧州車のデザイン尺度とはまったく異なる、日本の軽自動車ならではのデザインを突き詰めた点が高く評価された。
■GOOD DESIGN AWARD|グッドデザイン金賞[公益財団法人日本デザイン振興会]
だからこそ、タントのデザイナーはこのクルマのデザインに何を思い、どのような結果を出そうと考えて取り組んだのか興味があった。スーパーカーとは対極にある、軽ハイトワゴンならではの魅力や苦労を、デザインを担当したダイハツ工業 デザイン部の長井浩二さんに伺った。
3代目もコンセプトの根っこは不変
AO:変えようという意見は出なかったのでしょうか。
N:時代の変化もあり、子育てママ一辺倒でいいのかという意見はありました。ユーザー層の拡大を考えて、男性目線でスポーティで走りが良さそうなウエッジシェイプの案も出てきました。
でも結果的には、デザインを含めてコンセプトは変えるべきじゃないという意見にまとまりました。原点に戻って、子育てママが求めるものは何か?を考え、キャビンが広く、運転がしやすいことを追求していったのです。
ベルトラインが傾くと、駐車がしにくくなるし、後席に座った子供が外が見えなくなってしまうので、水平をキープしました。
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