[試乗]プレミアムブランドの新たな階段を登ったボルボ 新型XC60をテストする(1/2)

2017-2018年のプレミアムSUV人気を象徴する1台、XC60

数年続いているSUV人気と輸入車人気の流れは未だ衰えず、いまやビックサイズからコンパクトサイズまでクロスオーバー車を含めたSUVは好調な販売がセットのようになっている。その中でも、高級志向の方や人とは違う個性を付加価値のように求める方に向けて輸入車、特にプレミアムブランド系は販売台数を好調に伸ばしている。2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤーを、並み居る日本車を抑え輸入車ブランドとして見事に勝ち取ったこのボルボ 新型XC60こそ、述べた昨今の流れの象徴と言える1台だろう。

そもそも近年のボルボの高評価や人気の高さの原点には、ひと足早く登場した新型XC90を含めてプレミアム性が高まったことが挙げられる。噛み砕いて言えば”ボルボに乗らなければ得られない世界”が希少性という価値として確立されてきた。それが今回の新型XC60からも強く感じられる。

>>時代の空気を載せて・・・ボルボ 新型XC60でないと得られない世界観とは[画像ギャラリー]

XC60のデザイン性の高さはお見事!と言うしかない

新型XC60を細かく見ていくなら、まずデザイン性の高さに注目したい。

他ブランドのSUVと並べたとき、ボルボはどれとも似ていない。グリルデザインに始まり、T型“トールハンマー”のアクセントの入ったヘッドライト周りのデザインや、伸びやかさを強調するサイドのプレスライン、そしてリアからの見た目。どこから見ても奇抜さや“やんちゃ”な雰囲気は微塵も無いのに、押し出し感や存在感があるのが見事だ。

これはタキシードを着た大人のエレガントな使用シーンから、トレーナーにスニーカー姿で子供とアクティブに遊ぶようなシーンまで七変化しながら柔軟に対応し、オーナーを頼もしく、そしてお洒落に見せてくれる効果も期待できる。

XC60で最もオススメしたいポイントは“上質で暖かみ溢れる室内”にある

加えて室内のデザインも見事。個人的には新型XC60でここが最も気に入っているポイントとなっている。

感覚論になってしまうが、運転席に座るとスッキリとした清涼感と暖かみが共存した落ち着く空間に包まれる気分がして心地良いのだ。そこにはドイツ的な機械仕掛けの無機質感は影を潜めているし、温和だけれど若干細部の造りが雑に感じられるラテン系モデルのような要素もない。この清涼な暖かさを服で例えるならば、触ったら柔らかそう、暖かそう、気持ち良さそうと連想させるタオル生地や、ベルベットなどを使って動きやすくお洒落に仕立てた感じ、とでも言おうか。どこまで行っても感覚論でしかないが、この内装の仕上げは好印象なのだ。

もちろん気になる要素もないではない。例えば、初見のユーザーにはタッチパネル式センターモニター“SENSUS”(センサス)の直感的な操作が少しし辛い。特に手が揺れやすい走行中には、タッチパネルだと狙ったタッチ場所から外れやすいこともある。

ただしオーナーとなって慣れてくる段階ではもう大きな問題がないのと、そもそもステアリングに備わる操作スイッチでかなりの部分が補完可能なこと、さらにはボイスコマンド(「寒い」「暑い」でも反応する!)が操作出来るなど、使い込むほどにXC60のセンサスが非常によく考えられて設計されているとわかってくる。

なおタッチパネルの操作は幾つかの階層があるから、オーナーになったらあらかじめ自分好みのカスタマイズをしておくとさらに使い勝手は良くなる。確かにエアコン温度の調整くらいは独立させて直接操作できる機械的スイッチにし、外に出しておいても良いとも思うが、その場合にはこのすっきりしたインパネの眺めに要素が加わることになり、悩ましいところだ。

また後席のシートアレンジでは、6:4分割可倒式シートバックと長尺物を積載できるセンタートンネル(スルーローディングハッチ)はあるが、可能ならより積載力と居住性を細かく調整できる4:2:4分割の仕様も希望したい。

なぜそんな細かい指摘をするかと言えば、プレミアムブランドの天敵は、“違和感”や“ストレス”だからだ。そうした不満が出来る限り全方位で出てこないレベルへと高めて行くことで、今あるXC60の質感高く暖かみのある室内の良さが強みとして際立ち、さらにボルボの躍進は強まる。実際、デビュー早々にかなりの完成度で、先代に比べても“プレミアム”性は大幅に向上している新型XC60だが、更なる期待も込め、あえて微細な事項まで記してみた点をお許し頂きたい。

>>ベーシックなT5でも基本性能は十分に高く、ましてやT8なら”豪快”と表現できるほど[次ページ]

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五味 康隆
筆者五味 康隆

自転車のトライアル競技で世界選手権に出場し、4輪レースへ転向。全日本F3選手権に4年間参戦した後、モータージャーナリストとしての執筆活動を開始。高い運転技術に裏付けされた評論と、表現の解り易さには定評がある。「持続可能な楽しく安全な交通社会への貢献」をモットーとし、積極的に各種安全運転スクールにおける講師を務めるなど、執筆活動を超えた分野にも関わる。また、環境分野への取り組みにも力を入れており、自身でハイブリッド車も所有。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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