2018年夏国内導入の新型ポロGTIとUP!GTI、VWのGTIシリーズをスペインでイッキ乗り!

  • 筆者: 九島 辰也
  • カメラマン:フォルクスワーゲン

VWのハイパフォーマンスモデル GTIシリーズをいち早く試した

フォルクスワーゲンのGTIシリーズと言えば、VWにとってもそうだし、我々クルマ好きにとっても特別な存在。そんなことを改めて思わせる国際試乗会がスペインで行われた。今回はなんとGTIシリーズだけを試すテストドライブ。用意されたのはUP!GTI、新型ポロGTI、ゴルフGTIパフォーマンス。場所はスペインのマラガで行われ、1950年代に活躍したレーシングドライバー、アルベルト・アスカリ氏の名前にちなんだアスカリサーキットを含めての試乗会である。

GTIはご存知の通り、1976年のゴルフGTIをスタートとする。その後、シロッコGTIなどが追加され、2000年に入るとルポGTI、ポロGTI、ゴルフGTIが続々と顔を揃えた。そして今回のラインナップ。ゴルフGTIパフォーマンスはすでに限定車として完売しているが、UP!GTIとポロGTIは今年夏頃にも日本上陸する予定だ。

>>VW GTIシリーズだらけの国際試乗会を写真で見る!【画像なんと197枚!】

115PSのUP!GTIはまるでゴーカートのような走り

まずはアップGTIだが、注目はエンジンのパワーアップ。スタンダードモデルでは75psの1リッター3気筒ユニットだが、それをターボ化し115psまでチューンしている。車両重量1070kgを鑑みればいい感じのパワーウェイトレシオだ。

実際に走らせてもそれはすぐに感じ取れて、出だしから速さを体感できる。6速MTとの組み合わせなので、下のギアで引っ張りながら走るとゴーカートのような挙動を感じ取れ、じつに楽しい。

というのも、手を入れたのはエンジンだけでなく、ステアリングギアレシオもクイックにし、サスペンションもスポーティにチューンされている。よってそれがコーナリング中のGTIらしい走りを高めるのである。

さらにいうとサウンドアクチュエーターがエキゾーストノートを車内で響かせてくれる。これによりドライバーはよりアドレナリンを分泌するであろう。このサイズでこのサウンドはたまらない。

標準仕様から2倍以上のパワーを手に入れたポロGTI

ポロに関してはアップよりももっと違いがわかる。なぜなら日本仕様の新型ポロは1リッター直3ターボなのに対し、今回のGTIは2リッター直4ターボになっているからだ。おかげで最高出力は200ps。日本仕様の95psとは別物と言っていいだろう。トルクも175Nmから320Nmとグンと上がっている。

もちろん、足はスポーツサスペンションでデフにも手が入っている。スポーティな走りを手に入れるため入念にチューニングされているのだ。

よってこちらも走り出しから楽しさ満載。6速DSGはパドルシフトとギアシフトで思いのままのドライブフィールを手に入れられる。さらに、しっかりマネージメントされたオートマチックのシフトパターンはかなりスポーティな味付けなので、ドライブのままでもクルマ好きのハートを掴む要素はたっぷりある。この辺のマニアックさがじつはVWの真骨頂だったりもするのだ。

また、ポロの走りに関しては安定感の高さを強調したいところ。これは特にサーキット走行で感じたのだが、ステアリング操作に対するボディの一体感やロールを抑えた挙動の少なさは素晴らしい! の一言。コーナーでのふらつきは一切なく、ピタッと狙ったラインをトレースする。まさにふたクラス上のような安定感。ゴルフGTIに肉薄したスタビリティの高さといえよう。

ゴルフGTI TCRは2リッターエンジンから350PSを絞り出すモンスターマシン

こうしたGTIシリーズのクルマ作りの裏側にはレーシングカーの存在があることにも触れておきたい。それが今回サーキットにも展示されていたゴルフGTI TCR。TCRインターナショナルシリーズでタイトルを獲ったゴルフGTIのレース仕様車である。

エンジンは2リッター直4ターボで最高出力はなんと350psに到達。それをFWDで動かすというモンスターマシンだ。ブリスタされたフェンダーをはじめ、見るからに迫力の違いがよくわかる。

とはいえ、プレゼンテーションによるとボディの60%は市販車と共有し、エンジンもクーリングシステムなど以外はかなり市販GTIと共有しているという。そして今年も全9戦のWTCRを戦うと気を吐いていた。

VWに息づくマインドと、GTIシリーズの名に相応しい走りを改めて感じた!

アップGTI、ポロGTI、そして今回あらためてステアリングを握ったゴルフGTIパフォーマンスすべて“GTI”の名にふさわしい走りを見せてくれた。VWのスポーツマインドは綿々と生き続けている。

さらに嬉しいのは、グリルの赤いラインとタータンチェック柄のシートカバー。初代ゴルフGTIを知る世代にもしっかりアピールしているところもまたニクい演出である。

[Text:九島 辰也 Photo:フォルクスワーゲン]

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

九島 辰也
筆者九島 辰也

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX」副編集長、「アメリカンSUV」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON」副編集長なども経験。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

フォルクスワーゲン up!の最新自動車ニュース/記事

フォルクスワーゲンのカタログ情報 フォルクスワーゲン up!のカタログ情報 フォルクスワーゲンの中古車検索 フォルクスワーゲン up!の中古車検索 フォルクスワーゲンの記事一覧 フォルクスワーゲン up!の記事一覧 フォルクスワーゲンのニュース一覧 フォルクスワーゲン up!のニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる