ポルシェの電動スポーツカー「タイカン」の後輪駆動モデルをテスト[Vol.1]/ポルシェ タイカン【PR】(1/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:小林 岳夫
スポーツカーメーカーのポルシェ初となるバッテリーEV「タイカン」。4S、GTS、ターボ、ターボSの4WDモデルに加えて、後輪駆動モデルが登場。ベーシックなRWDがもっともそのモデルを表しているとも言われるポルシェだが、果たしてタイカンの本質はどこにあるのか? モータージャーナリスト今井優杏さんの試乗第一弾をお届けする。
ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」
ポルシェに乗る。
そのとき、ただクルマに乗るというのとはちょっと違う特別な心構えが、そこに生まれる。そう、別段サーキットを走るというわけではなくとも、ポルシェに乗るときにはいつも、それに近いある独特の緊張が生まれることを私は知っている。ハンドルを握るこちら側の背筋をスッと伸ばさせるような清廉な空気感を、ポルシェは常に纏っているからだ。そしてそれは、私にとって、実に嬉しいプレゼントでもある。弛緩しがちな退屈な日常を、ポルシェはいつもたちまち過去に葬り去ってくれるからだ。
そんなポルシェに、ブランド初となるバッテリーEVが登場した。タイカンだ。今日はその注目のモデルで初めてのドライブをする日…だけどカーテンを開けると生憎の雨模様だ。ああ、なんてこと。だけどまあいい、雨だってタイカンの魅力が霞むわけじゃない。むしろハンドリングを試すには好都合かも!
2019年秋にデビューしたタイカンだが、私はその試乗のタイミングに恵まれないでいた。むろん噂は聞いていた。電気自動車でありながらきちんとポルシェ味を保っているらしい、とか、航続距離も実走行でなかなかのモノらしい、とか。おそらく読者諸兄もお聞き及びのことだと思う。たとえ聞いていなくても、“あの”ポルシェが作った電気自動車が、いったいどんなふうになっているのか。きっとアンチ電動派だって、こっそり気になっているに違いないのだ。
ポルシェの最先端を味わえる後輪駆動モデル
というわけで、今回はシリーズの中でもベースグレードである、その名も「ポルシェ タイカン」を選択した。御存知の通りタイカンには「Taycan 4S」「Taycan GTS」「Taycan Turbo」「Taycan Turbo S」という4WDモデルがすでに用意されている。けれど、このベースグレードは2021年1月に日本に導入された、シリーズの中でも唯一の後輪駆動モデルなのだ。電動でRWDのスポーツカー、しかもポルシェ…もう、乗る前から期待度マックス。
しかも最初に言ってしまうが、正直このグレードで魅力的なのは、実は価格。思わずのけぞってしまうような高額すぎるプライスタグが付くことの多い欧州プレミアムEV勢の中でも、コチラなら1203万円から。むろん相対的にお安い金額ではないが、これはポルシェなのだ。他のポルシェ・ラインナップと比較しても、驚くような数字じゃない。コレで今のポルシェの最先端を味わえるなんて、欧州他メーカーと比較しても、決して悪い選択肢じゃない。むしろかなりいい感じに思えてしまう。試乗した後ならきっと、なおのことそう思うだろう。
パナメーラより小ぶりなスポーツセダン
そんなわけで目の前にしたタイカンは、果たして思ったよりもコンパクトなサイズだった。5ドアということだから、勝手になんとなくパナメーラサイズだと思いこんでいた。そう、特徴的なライトのデザインも、このボディーサイズに存在感を与える要因になっているから、かもしれない。
タイカンは4965 × 1965 × 1395mm。対してパナメーラは5050 × 1935 × 1425mm。タイカンは全幅こそ1966mmとしっかりと取られているものの、全長はかなり短い。これなら都心部でも、意外に取り回しは良さそうだ。そう、日本の狭小な道路環境において、全長がありすぎるのはサイズを持て余す一番の懸念ポイントになる。少し安心して、重厚感を漂わせるドアを開け、スルリと運転席に滑り込んだ。
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