EVは環境にいいだけじゃない? ドライブを楽しめるEVスポーツカー3選

  • 筆者: 伊藤 梓
  • カメラマン:日産自動車、ポルシェジャパン、MOTA編集部
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最近何かと話題にのぼる、電気自動車(EV)。全世界的にガソリン車からEVへという流れが色濃くなっていますが「EVねえ……」と首をひねる方もまだ多いでしょう。今回は、そんな人でもちょっと乗ってみたくなるEVスポーツカーを、モータージャーナリストの伊藤梓さんに紹介してもらいました。

目次[開く][閉じる]
  1. いま大注目の電気自動車! ドライビングファン溢れるEVスポーツカー3選
  2. 現時点で最強のEVスポーツカー「ポルシェ タイカン」
  3. 見た目はSUV、その実態はEVスポーツカー!? 「ジャガー I-PACE」
  4. ハイブリッドからEVスポーツへの架け橋となったPHEV「BMW i8」

いま大注目の電気自動車! ドライビングファン溢れるEVスポーツカー3選

日産アリアの登場などにより、EVも身近になってきたなと感じます。しかし「EVは環境にいいクルマ」というイメージしか持っていない方も多いのではないでしょうか?

実は、EVは環境を改善する期待が持てるだけではなく、エンジンを搭載しているクルマとは全く違うドライビングファンがあるクルマなのです。

今回は、そんなEVらしい運転を目一杯に楽しむことのできるEVスポーツカー3台をチョイスしてみました!

現時点で最強のEVスポーツカー「ポルシェ タイカン」

まずは現時点で最強のEVスポーツカーをご紹介しましょう。

スポーツカーという文字を見ただけで思い出すブランドの筆頭に挙げられるのが、ポルシェ。そのポルシェから登場した初のEVモデルが、どんなスポーツモデルをも圧倒する性能を誇るタイカンです。

デザインは未来感とポルシェらしさを同時に感じさせるような、美しい造形。最初は見慣れないという人もいるかもしれませんが、一度実車を目の当たりにすれば、その有機的な流線型のデザインに「ポルシェの系譜だ」と思わされることでしょう。

モーターは前後に1基ずつ搭載されており、最もハイパフォーマンスなグレードである「ターボS」のシステム最高出力/最大トルクは、761PS/1050Nm。なんとトルクは1000Nm超え! 実際に走らせてみると、その圧倒的パフォーマンスを誰でも感じることができます。アクセルを踏み込んだ瞬間「慣性で脳が置いていかれるのでは!?」というくらい、これまでのスポーツカーでは実現できなかったようなとてつもない加速感に驚愕。

車重は2380kgと、スポーツカーとしてはかなり重いはずなのにハンドリングやクルマの挙動はシャープ。これまでのポルシェに慣れ親しんできた人でもこの走行性能には深く納得できるはず。また満充電時の航続距離も約412kmと、普段乗りでも不安なく使うことができそうです。

このタイカンからは、EVになっても「世界でもっともパフォーマンスの高いスポーツカーを作ろう」というポルシェの意志がひしひしと伝わってきます。

見た目はSUV、その実態はEVスポーツカー!? 「ジャガー I-PACE」

続いては、見た目からも意外かもしれない車種をご紹介します。

最近では、EVでも「いかにも電気自動車!」というモデルが少なくなってと感じます。中でもそれが顕著なのがジャガー「I-PACE」です。

一見すると「かっこいいSUVだな」と思う人が多いかもしれませんが、実はこのクルマ、電気自動車というだけではなく超ハイパフォーマンスなスポーツカーのスペックを持っているんです!

前後にモーターをそれぞれ1基搭載しており、その最高出力/最大トルクは、200PS/348Nm。パワフルなモーター2基を搭載した4WDモデルで、モーターらしい抜群の加速力をしっかり四輪で活かしています。

高速道路などでアクセルペダルを踏み込むと、あっという間に100km/hに到達するその加速感はEVモデルならでは。さらに「アクティブ・サウンド・デザイン(合成された車両音)」によって、まるで大排気量のエンジンが響いているようなサウンドが車内で再現されます。スポーツカー乗りの気持ちを高めてくれる演出があるところにも好感が持てますよね。

その上、SUVとしての実用性も抜群。バッテリーはフロア(床下)に搭載されているため、広々した荷室容量656リットル(後席格納時には1453リットル)を使うことができます。4WDに加えて、エアサスペンション装着モデルは地上高を調整することもできるため、オフロード走行にも役立ちます。

航続距離は満充電で約438kmと、長距離旅行でなければ普段乗りでも安心して使えるところがいいですね。

ハイブリッドからEVスポーツへの架け橋となったPHEV「BMW i8」

最後はスポーティなモデルを作る代表的なブランドのBMW。そんなBMWがいち早く手掛けた電動化スポーツカーが「i8」です。

これまでのBMWのスポーツカーからイメージを一新して、いかにも未来を想起させるような流線型なデザインが特徴的。ボディワークにカーボンが使われていたり、流れるようにつながるフロントビュー、リアビューへのボディラインであること、バタフライ・ドア(跳ね上げ式ドア)を採用していることなど「これまでのモデルとは一味違う!」ということを端々に感じられるモデルです。

ただ、正確にいうとi8はPHEV(プラグインハイブリッド車)であり、ガソリン+電気の2つが動力源。フロントにはモーターが搭載されていて前輪を駆動し、リアに搭載されたエンジンが後輪を駆動します。

「eDRIVE」ボタンをオンにすることで完全なEV走行となり、モーターの圧倒的な加速感やスムーズで静かなドライブを楽しむことができます。

満充電では約30km以上EV走行をすることが可能。それ以降は1.5Lの3気筒エンジンが始動して、モーターとともにパワフルなスポーツ走行を楽しむことができます。

i8は「充電に不安がある」という人にとってはEVらしい走りを楽しむことができる上に、航続距離にもハラハラしなくていいので、ハイブリッドからEVスポーツへと移行していきやすいモデルとも言えます。

残念ながら2020年6月に生産終了となってしまいましたが、今でも美しいデザインとそのスポーツドライビングの楽しさが輝く1台です。

今回ご紹介した3車種は「EVのスポーツカーなんて……」という人も、きっと世界観が変わるモデルだと思います。乗れる機会があれば、ぜひ体感してみてくださいね!

[筆者:伊藤 梓/撮影:日産自動車、ポルシェジャパン、MOTA編集部]

ポルシェ/タイカン
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新車価格:
1,226万円2,515万円
中古価格:
817.6万円2,710万円

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伊藤 梓
筆者伊藤 梓

グラフィックデザイナー時代にミニカーの商品を担当するようになってから、どっぷりと車に魅了されるように。「こんなに人を惹きつける車というものをもっとたくさんの方に知ってほしい」と、2014年に自動車雑誌の編集者へと転身。2018年に、活動の幅を広げるために独立した。これまでの経験を活かし、自動車関係のライターのほか、イラストレーターとしても活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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