日産 リーフ e+(イープラス) 試乗|航続可能距離570kmをマーク! ハイパワー版リーフの実力を徹底評価(1/4)

ゴーンショックを吹き消せるか! 渦中の日産から高性能版リーフがデビュー

昨今の日産といえば、カルロス・ゴーン元会長の逮捕問題で騒がれているが、商品に関しては、以前から話題性が乏しかった。国内で売られる日産車を見ると、発売から長い期間を経過した車種が目立つ。例えばキューブの発売は2008年、フーガは2009年、エルグランドとジュークは2010年という具合になる。2011年以降は、新型車の発売が1~2年に1車種まで減った。

その結果、日産の国内販売は、ノート、セレナ、軽のデイズ&同ルークスなど、一部の車種に支えられている。新型車が少ないため、既存の車種のグレード追加も重要になった。

そこで注目したいのが、2019年1月9日に発表された電気自動車の「リーフe+」(イープラス)だ。

e+はリーフのパワーアップ版に位置付けられる。本来は2018年11月下旬に発表する予定だったが、カルロス・ゴーン元会長の不正問題が生じて先送りになっていた。

>>ゴーンショックを吹き飛ばせ! 高性能版リーフ “e+”を画像で見る[フォトギャラリー]

リーフ e+に搭載される大容量62kWhのバッテリーでどこが進化した!?

JC08モード570km/WLTCモード458kmの航続可能距離を達成!

日産 リーフ e+の変更点は多岐に渡る。まず駆動用リチウムイオン電池の容量を、ノーマルグレードの40kWhから62kWhに引き上げた。これによって1回の充電で走れる最大距離(航続可能距離)は、JC08モード走行で570kmになった。WLTCモード走行では458kmだ。リーフ(ノーマルモデル・40kWh)の航続可能距離がJC08モード400km/WLTCモード322kmだから、リーフ e+であれば1回の充電で走れる距離が1.4倍になる。

WLTCモードは実走行に近いとされ、この計測方法で458kmを走行できれば、実用的には十分という見方も成り立つ。

動力性能の大幅向上や充電時間の短縮など利点は多い

駆動用電池の容量が62kWhになると、急速充電に要する1kWh当たりの時間を短縮できることもメリットだ。電池残量が50%の状態から30分間充電した時の充電量は、40kWhの1.4倍になる。

さらに同じモーターを使いながら、リーフe+は動力性能を向上させた。ノーマルグレードの最高出力は110kW(150馬力)だが、リーフ e+は160kW(218馬力)に強化されている。比率に換算すると1.5倍だ。最大トルクも320Nm(32.6kg-m)から340Nm(34.7kg-m)に増えた。

性能向上に伴い剛性を向上させサスペンションも改良

このように駆動用電池を高性能化しながら、電池自体のサイズはあまり大型化されていない。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を15mm下げて135mmに抑えるなどの変更は生じたが、居住空間の広さはノーマルグレードと同じだ。

リーフe+は動力性能の向上に応じて、ボディ剛性も高めた。大容量の電池を搭載するためにボディの下側が変更され、特にサイドシル(乗降時に跨ぐ敷居の部分)など、両端を強化した。

サスペンションも改良され、ノーマルグレードの40kWh仕様も含めて、ショックアブソーバーのバルブなどを変えている。

62kWhの駆動用電池を搭載する高性能版、日産 新型リーフe+の気になる運転感覚の違いについて、デビュー早々に確かめる機会を得た。さっそくテストコースで試乗してみよう。

日産/リーフ
日産 リーフカタログを見る
新車価格:
408.1万円583.4万円
中古価格:
15万円505万円
1 2 3 4 次へ

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

日産 リーフの最新自動車ニュース/記事

日産のカタログ情報 日産 リーフのカタログ情報 日産の中古車検索 日産 リーフの中古車検索 日産の記事一覧 日産 リーフの記事一覧 日産のニュース一覧 日産 リーフのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる