エアコン操作がしにくい? タッチパネル化が進むクルマのインターフェイスはどうあるべきか

エアコン操作とか、運転中だとタッチパネルは使いにくい?

ここ5,6年、エアコンの操作パネルなどでは物理的なスイッチを使わずスマートフォンのようなタッチパネルを採用するクルマがジャンルを問わず増えつつある。タッチパネルに対しては「運転中のブラインド操作がやりにくい」といった意見もあるようだ。

>>タッチパネル化が進むも、各社特色のあるセンターコーンソールを画像でみる

筆者個人の結論としては「慣れの問題」と感じている。

というのも携帯電話がフューチャーフォン(ガラケー)から、タッチで操作をする静電パネルのスマートフォンに変わったときも同じような意見はあったが、今ではほとんどの人が不便なくスマートフォンを使っている。

クルマのタッチパネルも同じように適応していくものだと思うのだ。

やはりブラインドタッチは難しい・・・操作感を大事にするならハードスイッチと併用がベスト

クルマはエアコンやカーナビなどスイッチ類が多いだけに、運転中にブラインドタッチで操作したところで「目的の操作が出来ているのか?」と感じる人も少なくないのではないだろうか。

仮にエアコンの操作パネルをブラインドタッチのしやすさを最優先してつくるなら、筆者はレバーとダイヤルを使ったものにするのがベストなのではないかと思う。

タッチパネルとハードスイッチの◯と×

ここでタッチパネルとハードスイッチのメリットとデメリットを簡単にまとめてみた。

タッチパネル

<メリット>

・ハードスイッチよりも部品点数が少ないだけに、将来的にはコストダウンが見込まれる

・液晶のメーターのように比較的低コストで雰囲気に応じた見た目にできるといった発展性が期待できる

<デメリット>

・操作に若干の慣れは必要なことが多い

・静電式のタッチパネルの場合、防寒用や運転用といったグローブ(手袋)を着けている際には、(グローブと静電パネルそれぞれによる部分も大きいにせよ)操作できない可能性もある。

ハードスイッチ

<メリット>

・確実な操作感を持ち、クルマによっては高級感を覚える

(トヨタセンチュリーの現行モデルが前席のスイッチ類にハードスイッチを多用しているのは、「モニターから先に進んでいく階層式と呼ばれるスイッチだと操作のための指の動きが多くなる。センチュリーは助手席のヘッドレストを格納できるのもあり、後席に座るオーナーから煩わしく見えるのを防ぐため」と開発スタッフに聞いたことがある。)

<デメリット>

・生産台数などとの兼ね合いによっては、将来的に静電パネルよりコストの高いものになる可能性もある

タッチパネル式だけでなく、ハードスイッチ/ボイスコマンドの併用が重要

静電パネルは現在過渡期にあるが、スマートフォンを使う人がほとんどとなっていることで静電パネルに対する抵抗はなくなっていくはずだ。前述したコストや発展性も考えればいずれ静電パネルはクルマの操作系にとって主流となるのではないかと思う。

そうなってくるとコストのかかるハードスイッチを使うクルマは少数派となるだけに、フィルムのカメラやレコードのような高級品と見られるようになり、今よりもステータスのようなものを高めていくのかもしれない。

ただクルマの操作系にはハンドルやミラーといった運転中とっさに調整したいものもあるだけに、テスラ モデル3のように「目的となる操作画面に辿りつくまで、モニターから階層式のスイッチを何段階か操作する必要がある」というのも不便を感じる。

必要なところにはハードスイッチに加え、流行りのボイスコマンド(音声入力)なども併用していくというのが重要なのではないだろうか。

【筆者:永田 恵一】

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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