マツダ CX-3 燃費レポート ~ハイブリッドカー超えの実燃費を叩き出すディーゼルターボ~(1/5)

マツダ CX-3 燃費レポート ~ハイブリッドカー超えの実燃費を叩き出すディーゼルターボ~
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マツダ CX-3

マツダ CX-3は、CX-5、アテンザ、アクセラ、デミオに続くスカイアクティブの第五弾として登場し、世界的に需要が増加している人気のコンパクトSUVである。

CX-3のライバル車として挙げられるのは、日本車では「日産 ジューク」「ホンダ ヴェゼル」「三菱 RVR」、輸入車では「プジョー 2008」や「ルノー キャプチャー」などである。

CX-3の成り立ちは、(多々異なる部分はあるものの)デミオベースのSUVであり、ヴェゼルがフィットをベースにしたSUVであるのと同じような関係と考えていいだろう。

マツダ CX-3

パワートレーンは、日本で販売される乗用車としては日本車、輸入車を含め異例とも言える1.5リッターディーゼルターボのみの設定だ。

このことは、CX-5以降のマツダ車は(アクセラを除いて)クリーンディーゼルが主力となっていることもあり、さらに長距離を走ることも多いSUVという性格もあって、CX-3が思い切った戦略を獲ったことも納得できる。

その1.5リッターディーゼルターボは基本的にはデミオと同じで105馬力という最高出力こそ変わらないものの、デミオでは「22.4kg・m(6速MT)」「25.5kg・m(6速AT)」だった最大トルクがCX-3では過給圧を高めることで「27.5kg・m(6速MT/6速AT)」へと高められている

マツダ CX-3

さらに、上級グレードのXDツーリングと最上級のXDツーリング Lパッケージの6速AT車には、減速エネルギーを電力に変換してキャパシタに貯めることで、発電の負担を減らして燃費を向上させる「i-ELOOP」と、ピストンとクランクシャフトをつなぐピンにダンパーを組み込みことでディーゼルエンジン特有の振動、騒音を抑える「ナチュラルサウンドスムーザー」が「イノベ ーションパッケージ」としてセットでオプション設定(6万4,800円)されていることも特徴だ。

結果、カタログに載るJC08モード燃費は「21.0km/L(4WDの6速AT)」~「25.0km/L」という数値を誇る

また、有望な次世代エネルギー車の1つであるクリーンディーゼルということでエコカー減税では購入時に取得税、重量税が免税となるのに加え、グレードにより13万円~16万円の購入補助金も適応となる。

今回のテストでは、最上級グレードとなるXDツーリング Lパッケージの6速AT(280万8,000円、前述したイノベーションパッケージを装着、JC08モード燃費23.2km/L)を起用。

マツダ CX-3

なお、CX-3の価格帯は237万6,000円から302万4,000円と、コンパクトSUVという車格を考えると高い印象も覚える。

しかし、細かく見ていくとクリーンディーゼル補助金に加え、カーナビもディーラーオプションで4万8,600円の地図SDカードを購入すると稼働するマツダコネクトで5万円程度は安価に計算することができるため、合計で20万円近いアドバンテージを持っている。

総合すると、実質的な価格は直接的なライバルとなるヴェゼルハイブリッド(226万円から274万6,000円)に近くなり、絶対的には安くはないものの、相対的にはそれほど高くはないという見方ができる。

今回の燃費テストは、少々旧聞となるが3月18日(水)の午前11時頃に出発し、午後6時頃に帰京するというスケジュールで行った。天候は晴れのち曇り、最高気温20度という過ごしやすいコンディションで、交通状況は年度末ということもあり市街地で激しい混雑に見舞われた。

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燃費測定の基本ルール

・燃費の測定は、車両に純正搭載されている車載燃費計を使用

・スピードは流れに乗ったごく一般的なペースで走行

・車両の状態もエアコンは快適に過ごせる温度(オートエアコンなら25度)に設定

・走行モードが選択できる場合にはノーマルモードを選んで走行

試乗ルート1「高速道路」

試乗ルート1「高速道路」

首都高速都心環状線芝公園ランプから首都高湾岸線を経由し、東京湾アクアラインから最近開通した圏央道の茂原長南インターに向かうというルート。

道路にアップダウンは少なく、流れは区間全体を通しおおよそ80km/h程度。道のりは約70km。

試乗ルート2「郊外路」

試乗ルート2「郊外路」

茂原長南インターを降り、国道409号線を西に進み、交差する国道297号線を北上し、東京湾に近い千葉県市原市内の国道16号線まで向かうルート。

道路にアップダウンは少なく信号があまりない上に走行中の流れも良く、好燃費が期待できる区間と言える。道のりは約30km。

試乗ルート3「市街地」

試乗ルート3「市街地」

千葉県市原市の国道16号線から国道357号線、途中から片側1車線になる国道14号線、都県境から蔵前橋通りを経由し、オートックワン編集部に戻るルート。スムースに流れることは少なく、渋滞路が多くを占める区間だ。

平均時速は15~18km/h程度で、イメージとしては混んだ東京都内の道に近い。道のりは約55km。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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