マツダ 新型 デミオ 試乗レポート/まるも亜希子(2/3)
- 筆者: まるも 亜希子
- カメラマン:茂呂幸正・阿部昌也
座った瞬間感じられる、新型デミオの自然な運転ポジション
新型デミオに乗り込んでまず最初に感じたのは、運転ポジションがとても身体に優しいということ。これまで、コンパクトカーの運転ポジションはどうしても、ペダル配置が窮屈だったり、身体の中心に対してどちらかの足が変則的な位置になってしまったりしたものだったが、デミオはそれがなくてスンナリと自然に足が置ける。
少し前から、マツダの技術者と話をすると、「この人は整骨院の先生もできるのでは?」と思うほど人間の身体や骨格に関して詳しい人が多く、ちょっと不思議だったのだが、なるほどこういうところに生きているというわけだ。足首が曲がる角度や、その時に動く筋がどう疲労に関係するかなど、いろんなことを考えて設計されたデミオの運転席は、確かにコンパクトの既成概念を打ち破っている。
安全を重視しながらデザイン性や上質さも追求
そしてもうひとつデミオで注力されたのは、安全優先のインターフェース、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)。たくさんの情報を処理しながらも、正しい運転姿勢で安全に運転に集中できる「Heads-Up Cockpit(ヘッズアップコクピット)」が取り入れられている。
これまでは、コンパクトカーは低コストで作れることが優先されて、視線移動の多いセンターメーターが採用されたり、女性向けと謳って見た目のかわいさが優先されたり、そうしたクルマが多かった。でもデミオははっきりと、「安全優先」と言い切る。その上で、ちゃんとデザインコンシャスで上質なインテリアに仕上げているのだから、とても素敵なことだ。マツダコネクトの操作感はもう少し熟成が必要だが、今後に期待したい。
[全身に満ちた充足感・・・新型デミオの試乗インプレッションは次ページへ]
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