SUVでも走りを諦めない! スポーツカー顔負けの運転が楽しい国産スポーティSUV5選

  • 筆者: 岡本 幸一郎
  • カメラマン:佐藤 正巳/茂呂 幸正/日産自動車/MOTA編集部
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昨今のSUVブームにより、街中は多彩なモデルであふれています。

視界が広く実用性も高いSUVですが、「重心が高くて運転が退屈そう…」と敬遠しているクルマ好きの方もいるのではないでしょうか。

しかし最新のSUV市場を見渡すと、そんな先入観を見事に裏切ってくれる本格派の「スポーティSUV」がいくつも存在します。

今回は、「SUVのデザインや居住性は好きだけど、走りの楽しさも諦めたくない」という熱い思いに応えるべく、モータージャーナリストの岡本 幸一郎さんがプロの視点で厳選した国産SUV5車種を徹底解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. トヨタ クラウンスポーツ|優れた低重心パッケージと「DRS」がもたらす俊敏なハンドリング
  2. 三菱 アウトランダーPHEV|「S-AWC」が実現するスポーツカー顔負けの旋回性能
  3. 日産 エクストレイル|「e-4ORCE」が叶える意のままのコーナリング
  4. ホンダ ZR-V|シビック譲りの爽快な一体感と強力なリアルタイムAWD
  5. マツダ 新型CX-5|進化した「GVC」がもたらす洗練された人馬一体の走り
  6. まとめ

トヨタ クラウンスポーツ|優れた低重心パッケージと「DRS」がもたらす俊敏なハンドリング

トヨタ クラウンスポーツは、流麗な外観デザインを備えながら、低重心なパッケージングと高度な電子制御によって本格的なスポーツ走行を楽しめるモデルです。

低重心パッケージと「DRS」による一体感のある走り

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)とオーバーハング(タイヤの中心から前後に突き出した車体部分)が短いため、基本構造の面から回頭性(クルマの向きの変えやすさ)に優れています。

さらに、クラウンスポーツは、他のSUVと比較しても重心高が低く抑えられたパッケージングを採用しています。

ここにモーターなどの電気の力が加わることで、SUVの枠を超えた高い運動性能を発揮します。さらに、後輪の向きを車速に応じて変える「DRS」(ダイナミック・リア・ステアリング)と、左右の後輪への駆動力を個別に調整する「ベクタリング機構」を組み合わせた4WD(4輪駆動)システムを採用。

これにより、ステアリング操作に対して応答遅れのない、俊敏なハンドリングを実現しました。

モーター駆動と電子制御サスが光るPHEVモデル

定番の2.5L HEV(ハイブリッド車)でも軽快な走りを楽しめますが、PHEV(外部から充電できるプラグインハイブリッド車)は大出力モーターを駆使することで、アクセルを踏み込んだ瞬間に力強い加速を発揮します。

さらにPHEVには電子制御サスペンション「AVS」(走行状況に合わせて足まわりの硬さを自動調整する機能)が装備されており、よりしなやかで優れた乗り心地をもたらすとともに、ロールを抑えたフラットで安定した姿勢を保ちます。

三菱 アウトランダーPHEV|「S-AWC」が実現するスポーツカー顔負けの旋回性能

三菱 アウトランダーPHEVは、車高や車重を感じさせない安定感と、独自の四輪制御技術により、コーナーが連続する山道でもドライバーが思い描いたラインを正確に走れるモデルです。

「S-AWC」と「AYC」が実現する思い通りのハンドリング

アウトランダーPHEVには三菱が誇る車両運動統合制御システム「S-AWC」(4輪の駆動力とブレーキを個別に制御し、走る・曲がる・止まるを高い次元で両立するシステム)が搭載されています。

さらに、「AYC」(アクティブ・ヨー・コントロール:左右のブレーキを細かく制御してクルマの旋回をサポートする機能)には、リアの左右輪間でトルクを配分する制御も組み込まれています。これらが組み合わさることで、ドライバーの意図したラインを正確にトレースできるハンドリングを実現しています。

走りのキャラクターを激変させるドライブモード

とくにドライブモードの「TARMAC(ターマック)」を選択すると、「S-AWC」と「AYC」の恩恵をより実感できます。加速の瞬発力が増すことに加え、ステアリング操作に対するクルマの反応がより鋭くなります。

もともとロックトゥロック(ハンドルを左右いっぱいに回したときの回転数)が2.6回転とクイックな設定ですが、ターマックモードでは独自の四輪制御と相まって、さらに俊敏にクルマの向きを変えられます。

連続するカーブでも車体が外側に膨らみにくいため、ドライバーが運転を楽しめるだけでなく、同乗者の車酔いが軽減されるという家族向けのメリットもあります。

また、直進加速向けの「POWER(パワー)」モードを選択するとアクセルレスポンスがより鋭くなり、パワーメーターの針の動きが一変して、より刺激的な速さを味わえます。

日産 エクストレイル|「e-4ORCE」が叶える意のままのコーナリング

日産 エクストレイルは、本格的なSUVとしての力強いデザインと実用性を備えつつ、先進の四輪制御技術によって、安定したコーナリングや滑らかな加速を実現しているモデルです。

「e-4ORCE」による超高精度な制御でカーブも安定

エクストレイルに搭載される「e-4ORCE」(イーフォース)は、4輪の駆動力とブレーキをリアルタイムで超高精度に統合制御する4WDシステムです。

このシステムは、滑りやすい雪道や雨天時はもちろん、日常の舗装路でも効果を発揮します。カーブではドライバーのハンドル操作に応じて、前後モーターの駆動力を前輪100%から後輪100%まで瞬時に配分。

さらに、内側のタイヤにわずかにブレーキをかけることでクルマが外側に膨らむのを防ぎ、同乗者が横揺れを感じにくいスムーズなコーナリングを実現します。

SUVであることを忘れさせる「NISMO」と「AUTECH」

その高い走行安定性は標準モデルでも体感できますが、よりダイレクトな操作感を求めるなら新設定の「NISMO」(ニスモ)や「AUTECH」(オーテック)の「SPORTS SPEC」が適しています。

足まわりやエアロダイナミクスに加え、「VCM」(車両の各種システムを統合制御するコンピューター)や「e-4ORCE」の前後駆動力配分にも専用のチューニングが施されており、これにより、重心の高いSUV特有の揺れなどを抑え込んだ、軽快なハンドリングを楽しめます。

ホンダ ZR-V|シビック譲りの爽快な一体感と強力なリアルタイムAWD

ホンダ ZR-Vは、スポーティな走りに定評のあるハッチバック「シビック」のDNAを色濃く受け継ぐSUVです。

SUVならではの実用性に加え、シビック譲りの低いドライビングポジションと低重心な車体設計による高い運動性能を兼ね備えています。

ハッチバックベースならではのスポーティな走り

ZR-Vはシビックの持ち味であるスポーティなドライブフィールを、そのままSUVのボディに落とし込んでいます。

適度に引き締まった足まわりにより、カーブでのロール(車体の傾き)がしっかりと抑えられています。

そのためドライバーが意図した通りにクルマが動き、街乗りから高速道路まで、シチュエーションを問わず安定した爽快な走りを楽しめます。

その仕上がりは、スポーティな味わいを求める人の期待にこのクラスでもっとも応えているといえるでしょう。

プロペラシャフト直結式の強力なリアルタイムAWD

走りの楽しさだけでなく、4WD性能の高さも見逃せません。

他社のハイブリッド車の4WDは、後輪を独立したモーターで回す「電気式4WD」が主流です。

しかしホンダのリアルタイムAWDは、「e:HEV」(ホンダ独自のハイブリッドシステム)であっても、あえて前後の車軸をプロペラシャフトで物理的につなぐ方式を採用しています。

これにより、強力な駆動力を直接後輪へ遅れなく伝えることが可能になり、雪道などでも力強く安心感のある発進を実現しています。

マツダ 新型CX-5|進化した「GVC」がもたらす洗練された人馬一体の走り

マツダ 新型CX-5は、ドライバーの意図通りにクルマが動く「人馬一体」の走りを追求し続けるマツダの哲学が色濃く反映されたSUVです。

しなやかな足まわりが生み出す上質な乗り心地

新型CX-5は、スポーティな走りだけでなく、しなやかな乗り心地の良さも魅力です。

ダンパー減衰(サスペンションのバネの揺れを抑える力)の初期応答を高めつつ、バネレート(サスペンションのバネの硬さ)を低めに設定しています。

これにより、段差を越えた際の路面からの突き上げがマイルドに抑えられ、後部座席に乗る家族も長距離ドライブを快適に過ごせる上質な乗り心地を実現しています。

進化した「GVC」制御がもたらす洗練された「人馬一体」

その上で、パワーステアリングの進化と、さらに高度化された「GVC Plus(G-ベクタリング コントロール プラス)」が大きな役割を果たしています。「GVC Plus」は、ドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクとブレーキを制御し、タイヤの接地状態を最適化するマツダ独自の技術です。

具体的には、パワーステアリングの制御が見直されたことで路面からのフィードバックをより正確に感じ取れるようになったほか、「GVC Plus」の働きによって直進時も含めたハンドルの修正操作が減少しました。

これによりクルマとの一体感が一段と高まり、長距離運転におけるドライバーの疲労が抑えられるとともに、カーブでの同乗者の体の揺れも低減し、より滑らかな旋回を可能にしています。

ドライバーが運転の楽しさを味わえるだけでなく、同乗者の車酔いも防いでくれる、まさに洗練された「人馬一体の走り」へと進化しています。

まとめ

SUVでも運動性能の高い車種は、日本車だけでもこれほど多く存在します。

各メーカーがSUVでも運転の楽しさを追求すべく開発に力を注いでおり、さまざまなアプローチで運動性能を高めていることがご理解いただけたことでしょう。

車高が高くても、運動性能が低いとは限らないのです。「スポーティSUV」の進化は、これからもクルマ好きをワクワクさせてくれるはずです。気になる車種があれば、ぜひディーラーへ足を運び、実際に試乗してそのハンドリング性能を体感してみてください。

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【筆者:岡本 幸一郎 カメラマン:佐藤 正巳/茂呂 幸正/MOTA編集部 画像提供:日産自動車】

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筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

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