新型クラウンエステートのサイズ徹底比較! ハリアーや他のクラウンSUVとの違いは?

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:堤 晋一/茂呂 幸正/トヨタ自動車
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トヨタ 新型クラウンエステートのサイズが気になる方に向け、全長・全幅・全高から室内・荷室容量まで詳しく解説します。

また、ライバルのトヨタ ハリアーをはじめクラウンスポーツ、クラウンクロスオーバーとボディサイズ、室内空間、荷室を徹底比較。

それぞれの特徴を踏まえ、どんな方にどの車種がおすすめなのかを紹介します。

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  1. トヨタ 新型クラウンエステートとは
  2. 新型クラウンエステートのボディサイズ
  3. ライバル車とのボディサイズ比較
  4. 新型クラウンエステートの室内サイズ
  5. 新型クラウンエステートの荷室サイズ
  6. まとめ:あなたにおすすめのトヨタSUVは? タイプ別選び方ガイド

トヨタ 新型クラウンエステートとは

現在のトヨタ クラウンは、顧客の幅広いニーズに応えるため、SUVを中心にシリーズ展開されています。

4番目に登場した新型クラウンエステートは、ワゴンのような広い室内空間と流麗なデザイン、そしてSUVの実用性や力強さを融合させた、クラウンシリーズの大型SUVです。

パワートレインはハイブリッド(HEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)が設定され、全車E-Four(電気式の4輪駆動システム)が採用されています。

新型クラウンエステートのボディサイズ

新型クラウンエステートのボディサイズは、全長4930mm、全幅1880mm、全高1625mm、ホイールベース2850mmです。

全長はLサイズSUVのトヨタ ランドクルーザー300(全長4950mm~4985mm)に近く、国産車の中では長い部類です。全幅もLサイズSUVのマツダ CX-80(全幅1890mm)に匹敵し、かなりワイドと言えます。

一方、全高はMサイズSUVのホンダ ZR-V(全高1620mm)と同程度で、都市部でも扱いやすいSUVのプロポーションを目指していることがうかがえます。

機械式立体駐車場の高さ制限に注意

新型クラウンエステートの全高は1600mmを超えています。都心部では機械式立体駐車場の高さ制限が1550mm以下に設定されていることが多く、その制限を超える可能性が高いため注意が必要です。

最小回転半径比較

新型クラウンエステートは大柄なボディですが、取り回しやすさの指標となる最小回転半径はどうでしょうか。最小回転半径が小さいほど、狭い道でのUターンや駐車がしやすくなります。

全長や全幅が近いCX-80やランドクルーザー300と比較してみましょう。

車種最小回転半径

新型クラウンエステート

5.5m

CX-80

5.8m

ランドクルーザー300

5.9m

3台の中では新型クラウンエステートが最も小さく、大柄なボディの割に取り回しやすいことがわかります。

これは、新型クラウンエステートに後輪操舵システム(DRS)※が採用されており、低速域での小回り性能を高めているためです。

※DRS(Dynamic Rear Steering):車速に応じて後輪の向きを制御するシステム。低速では前輪と逆向きに切れて小回り性を、中高速では前輪と同じ向きに切れて安定性を向上させます。

ライバル車とのボディサイズ比較

ここでは、新型クラウンエステートと、MサイズSUVで人気のハリアー、そして同じクラウンシリーズのクロスオーバー、スポーツのボディサイズを比較します。

車種全長全幅全高ホイールベース

エステート

4930

1880

1625

2850

クロスオーバー

4930

1840

1540

2850

スポーツ

4720

1880

1565〜1570

2770

ハリアー

4740

1855

1660

2690

(単位:mm)

最もボディサイズが大きいのは新型クラウンエステート

4モデルの中で最も大きいのは新型クラウンエステートです。特に全長とホイールベースが長く、堂々としたサイズ感です。全幅もクラウンスポーツと並んで最も広くなっています。

クラウンクロスオーバーは全長とホイールベースこそ新型クラウンエステートと同じですが、全幅と全高は抑えられています。そのため、高さ制限のある立体駐車場を利用する機会が多い方は、クラウンクロスオーバー(全高1540mm)を検討すると良いでしょう。

クラウンスポーツとハリアーは全長やホイールベースの値が近く、どちらも比較的コンパクトなサイズと言えます。

取り回しやすさ(最小回転半径)

次に取り回しやすさ(最小回転半径)を比較します。

車種最小回転半径

新型クラウンエステート

5.5m

クラウンクロスオーバー

5.4m

クラウンスポーツ

5.4m

ハリアー

5.5〜5.7m

前述の後輪操舵システム(DRS)はクラウンシリーズ3車種(エステート、クロスオーバー、スポーツ)に搭載されています。ハリアーはDRS非搭載のため、グレードによってはクラウンシリーズより小回りが利きにくい場合があります。

そのため、ボディサイズが大きいにも関わらず、クラウンシリーズの最小回転半径はハリアーと同等か、むしろ小さい結果となっています。

ただし、絶対的なボディサイズが大きい新型クラウンエステートは、最小回転半径が小さくても、狭い道でのすれ違いや駐車場での乗り降りなど、物理的なスペースへの配慮が必要です。

新型クラウンエステートの車両感覚に慣れるまでは、特に街中での運転において他の3車種より気を使う場面が多いでしょう。

新型クラウンエステートの室内サイズ

新型クラウンエステートの室内サイズは室内長1930mm、室内幅1540mm、室内高1200mm(パノラマルーフ装着車は1150mm)です。

特に後席の広さが特徴で、身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席乗員の膝先には握りこぶし2つ半、頭上にも握りこぶし1つ程度の余裕があり、非常に快適です。

内装も本革シート(グレードによる選択色あり)が採用されるなど、上質な空間となっています。

ライバル車との後席居住性比較

続いて、後席の居住性を比較します。新型クラウンエステート、ハリアー、クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツの違いが分かりやすい部分です。

1位:新型クラウンエステート

頭上、膝先ともに最も広く、圧倒的な快適性を実現しています。

2位:ハリアー

ボディサイズは他に比べてコンパクトながら、後席の膝先空間は握りこぶし2つ分、頭上も1つ分と十分なスペースが確保されています。

3位:クラウンクロスオーバー

膝先空間はエステートと同等の広さ(握りこぶし2つ半)ですが、ルーフラインの関係で頭上空間はやや狭めです。

4位:クラウンスポーツ

頭上空間が最も狭く、サイドウィンドウとの距離も近いため、窮屈感があります。乗り降りの際にも頭をかがめる必要がある場合も。膝先空間はハリアーと同等です。

結論:後席の快適性を最優先するなら新型クラウンエステート

結論として、後席の快適性を最優先するなら新型クラウンエステートがベストです。ハリアーも実用上十分な広さを持っています。

クラウンクロスオーバーは足元は広いですが頭上が少し気になり、クラウンスポーツはデザインが優先されているため、後席の居住性は割り切りが必要です。

新型クラウンエステートの荷室サイズ

後席使用時の荷室サイズ

新型クラウンエステートの荷室サイズは、後席使用時でも荷室長1040〜1070mm、荷室幅1420〜1430mm、荷室高720〜780mmと広大です。

荷室長荷室幅荷室高

スペアタイヤ装着車

1040mm

1420mm

720mm

スペアタイヤ非装着車

1070mm

1430mm

780mm

後席全倒時の荷室長

後席を倒すと最大で荷室長1975mm(スペアタイヤ非装着車)の広大なスペースが出現します。

さらにPHEVに設定される「ラゲージルーム拡張ボード」を使えば荷室長は2000mmに達し、ほぼフラットな空間となるため、車中泊にも十分対応可能です。ディーラーオプションで専用のフルフラットラゲージマットも用意されています。

荷室長

スペアタイヤ装着車

1940mm

スペアタイヤ非装着車

1975mm

ラゲッジルーム拡張ボード使用時

2000mm

荷室容量

荷室容量(VDA法※)は後席使用時で最大570Lを誇ります。

※VDA法:容量1リットルの箱(縦20cm×横10cm×高さ5cm)を、荷室内に実際にいくつ積み重ねられるかで容量をリットル単位で表す方法。

種類スペアタイヤ容量

HEV

後席使用時

装着車

506L

非装着車

570L

後席格納時(PR装着車)

装着車

1367L

非装着車

1432L

後席格納時(PR非装着車)

装着車

1405L

非装着車

1470L

PHEV

後席使用時

570L

後席格納時(PR装着車)

1432L

後席格納時(PR非装着車)

1470L

※表内のPRはパノラマルーフの略。

ライバル車との荷室使い勝手比較

新型クラウンエステートと、ハリアー、クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツで、荷室の使い勝手を比較しましょう。

車種荷室長(後席使用時)最大荷室容量

新型クラウンエステート

1040〜1070mm

570L

ハリアー

985mm

409L

クラウンクロスオーバー

1120mm

450L

クラウンスポーツ

959mm

397L

1位:新型クラウンエステート

後席使用時・格納時ともに圧倒的な広さを誇ります。フラット化できる工夫もあり、使い勝手は抜群です。車中泊にも対応できます。

2位:ハリアー

後席使用時の荷室長は985mm、容量は409L。新型クラウンエステートには及びませんが、ボディサイズの割に広く実用的です。

3位:クラウンクロスオーバー

容量は450Lとハリアーより大きいですが、セダンスタイルのためトランク開口部が狭く、高さのある荷物や大きな荷物を出し入れしにくいのが弱点です。

4位:クラウンスポーツ

後席使用時の容量は397L。デザイン重視でリアゲートが寝ているため、背の高い荷物は苦手としています。ゴルフバッグの積載にも工夫が必要な場合があります。

結論:一番積めるのはエステート! 車中泊も可能

荷物の積載性や使い勝手を重視するなら、新型クラウンエステートが最も優れています。

ハリアーもバランスが良いですが、クラウンクロスオーバーとクラウンスポーツはボディ形状による制約があります。

まとめ:あなたにおすすめのトヨタSUVは? タイプ別選び方ガイド

ここまで新型クラウンエステート、ハリアー、クラウンスポーツ、クラウンクロスオーバーのサイズを比較してきました。その結果を踏まえ、あなたに合った一台を選ぶためのガイドをご紹介します。

後席の快適性や荷室の広さを最優先、車中泊も視野に入れる:新型クラウンエステート

新型クラウンエステートは後席の快適性や荷室の広さを最優先し、時には車中泊も視野に入れたいというニーズに最も適しています。

4車種の中で後席・荷室ともに最も広く、「圧倒的な快適性」と「抜群の使い勝手」を誇ります。後席を格納すれば最大で2m近い荷室長を持つフラットな空間も作れるため、大きな荷物の積載、あるいは車中泊といった、スペースを最大限に活用したい用途に最適です。

ただし、ボディサイズが最も大きいため、狭い道での運転には注意が必要です。また、全高も1600mmを超えているため、都心部で機械式立体駐車場を利用する際にも注意が必要です。

ボディサイズを抑えつつ、実用的な後席と荷室の広さが欲しい:ハリアー

ハリアーはボディサイズはある程度抑えつつも、実用的な後席と荷室の広さを確保したいという人におすすめです。

新型クラウンエステートより一回りコンパクトでありながら、後席も荷室も広く実用的です。後席の快適性も新型クラウンエステートに次いで高く、日常的な使い勝手のバランスに優れたモデルと言えます。

ただし、後輪操舵システム(DRS)が搭載されていないため、最小回転半径はグレードによってクラウンシリーズより大きくなる可能性がある点には留意が必要です。

機械式立体駐車場の利用が多く、後席の足元スペースも重視したい:クラウンクロスオーバー

クラウンクロスオーバーは高さ制限のある機械式立体駐車場を頻繁に利用する環境にあり、かつ後席の足元スペースも重視したいという人におすすめです。

全高が1540mmに抑えられているため駐車場の選択肢が広く、後席の膝先空間は新型クラウンエステートと同等の広さが確保されています。後輪操舵システム(DRS)により最小回転半径も小さく抑えられています。

しかし、ルーフラインの関係で後席の頭上空間はやや狭めであること、そしてセダンスタイルのため荷室の開口部が狭く、大きな荷物の出し入れには不向きである点には注意が必要です。

後席や荷室の広さよりも、比較的コンパクトなサイズ感を優先:クラウンスポーツ

クラウンスポーツは後席や荷室の広さよりも、比較的コンパクトなサイズ感を優先する場合には候補に挙がります。

全長が4モデルの中で最も短くコンパクトで、DRSも搭載するため最小回転半径も小さく、機敏な動きが期待できます。ただし、全幅はクラウンエステートと同じワイドな設計です。

その反面、後席の居住性(特に頭上)や荷室容量は4モデルの中で最も劣るため、割り切りが必要となります。使い勝手よりもデザインを優先した方に適したモデルと言えるでしょう。

それぞれの車の持つ明確な特徴や用途を考えて検討することが重要です。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:堤 晋一/茂呂 幸正 画像提供:トヨタ自動車】

トヨタ/クラウンエステート
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新車価格:
635万円810万円
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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

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