メリットばかりではない!? タテ型ナビは今後主流となり得るのか
- 筆者: 篠田 英里夏(MOTA編集部)
- カメラマン:SUBARU/ボルボ/アウディ/パナソニック/MOTA編集部
かつてはカーナビゲーションといえば7インチのヨコ画面が主流だった。徐々にサイズが大きくなっていき、国産車でも10インチ程度のものが当たり前になってきている。
そんな中で輸入車ではテスラやボルボ、国産車でもスバル レヴォーグなど徐々に採用され始めているのがタテ型のディスプレイだ。
タテ型ディスプレイを実際に使ったことがある人からは、ヨコ型に比べて表示できる機能が多いことや、さまざまな機能をディスプレイ上のタッチ操作で行えるため運転中の操作性が悪いことなどが挙げられている。メリットとデメリットについて改めて紹介したい。
タテ型ナビは複数の情報を表示できる
従来のヨコ型の場合はサイズが大きくなっていることからもわかるように、機能性が高まったことで多くの情報を表示できるよう工夫がなされている。
しかし、タテ型ディスプレイであれば上下に分割することができるため、一度に複数の情報を表示させることも可能だ。
スバル レヴォーグのアイサイトX搭載車に標準装備される「11.6インチ センターインフォメーションディスプレイ」を例に紹介していこう。
従来のスバル車ではナビとエアコンなどのインフォメーション機能が分かれていたが、センターインフォメーションディスプレイではどちらの操作もディスプレイ上のタッチで可能だ。
しかし、スイッチに慣れている人にとって、運転中に触った感触が得られないタッチ操作ではエアコンのコントロールがしづらいことが難点に挙げられる。
そのため、レヴォーグのセンターインフォメーションディスプレイには温度調整やサウンドの音量など物理ボタンが画面の左右に用意されている。いざという時には物理ボタンで安全に操作できるため、不便に感じることはないだろう。
ほかにも地図を拡大、縮小させる際に用いるピンチイン、ピンチアウトの操作がボルボのディスプレイに比べて鈍いこと、ナビ画面が運転席の位置によっては目線を下げなければならず、運転時に確認しにくいなどといった声もあがっている。
音声操作システムやナビ画面に奥行きもあり使いやすい
レヴォーグのセンターインフォメーションディスプレイには画面に触れなくても使える便利な機能を用意している。
意外と面倒なのがスマートフォンとBluetoothの接続だ。一度設定してしまえば自動でつながるものだが、レヴォーグにはアンドロイド端末に限り、スマートフォンをディスプレイ右側にあるボリューム上のNFCマークにかざすだけでBluetooth接続ができる。
また、音声操作システムが用意されており、ナビ設定や電話、オーディオ、エアコン、アプリのコマンドを選択することができるなど、慣れてしまえば使いやすいことこの上なしだ。
もちろん、ヨコ型の10インチディスプレイにナビ、オーディオ、その他の情報が凝縮されているよりはタテ型の方が見やすく、ナビ案内でもヨコ型ナビより進行方向に向かって広く表示できるため、スマートフォンのナビアプリのような感覚で先の道路状況まで確認できることなど、メリットは多数存在する。
自動運転車が登場することによってナビのあり方も変わっていくだろう
では今後、タテ型ナビが増えるのだろうか。必ずしもそうとはいえない問題もある。これから自動運転車への動きが本格化すれば、クルマは「移動する部屋」の側面が強くなるだろう。車内では動画の視聴などエンターテインメントの拡充が欠かせない。
そうなれば、テレビ画面で慣れ親しんだヨコ型ナビが選ばれる可能性も高まる。自動運転の進化スピードに合わせて、カーナビもさらに進化していくことになりそうだ。
【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部)】
記事で紹介した商品を購入した場合、売上の一部が株式会社MOTAに還元されることがあります。
商品価格に変動がある場合、または登録ミスなどの理由により情報が異なる場合があります。最新の価格や商品詳細などについては、各ECサイトや販売店、メーカーサイトなどでご確認ください。 p>
この記事にコメントする