伊仏ラテン系コンパクトオープン対決!「フィアット 500C」「DS3カブリオ」試乗レポート(4/6)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:和田清志
脅威の2気筒ダウンサイジングターボ、その排気量は900cc未満・・・
走りのほうはどうだろうか。
まずは500Cから行ってみよう。
現在2グレードの展開がある500Cだが、今回は「ツインエア ラウンジ」を選んだ。
そのツインエアの名の通り、直列2気筒エンジンはターボ付の875cc!すわ軽自動車にも肉迫しようかというほどの(大袈裟ですか、すみません)驚異のダウンサイジングエンジンを搭載している。
トランスミッションはデュアロジックの5AT。いわゆるセミオートマというやつで、やや扱いに慣れが必要だ。
ATにあるクリープ現象というものがほぼないため、発進しようと思ったらいきなりアクセルペダルをしっかりと踏まなければいけない。さらに、変速していくときにややタイムラグがうまれ、ギアが変わっていくたびに促進力が一瞬緩まるために変速ショックが発生する。なかなかにアナログ感を味わえるクルマなのだ。
個性的過ぎる走りがむしろキャラとの相性ピッタリだから不思議
しかし、500Cがスゴイのは、この独特なドライブフィールを含めて「キャラが立っている」という解釈に変換出来てしまうところ。確かにフィールは個性的すぎるんだけど、クラシカルな外観にナカミがピッタリマッチしているということだろう。
ツインエアエンジンは0.9Lという小ささを感じないほどに勇ましいトルクを発揮し、速度に乗れば乗るほどしっかりと回るヨーロッパらしい踏み味で、さらに言うならエンジンサウンドも勇ましい。確かに絶対的なパワーはないのだが、その分スペックいっぱいを使い切るイメージで、公道でもブンブンアクセルを煽るスポーティーなドライブを満喫できる。そんなワイルド気分の踏み味に、不思議とデュアロジックのぎっこん、ばったんなアナログ感がハマるのだ。
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