BMW 新型8シリーズクーペ 公道試乗|最上級スポーツクーペの魅力に迫る(2/2)
- 筆者: 島下 泰久
- カメラマン:佐藤 正巳
さすがBMW! “病みつき”にさせてくれる走りとは
走りへの力の入れようは、さすがBMWだ。エンジンはV型8気筒4.4L ガソリンツインターボで、最高出力530ps、最大トルク750Nmを発生する。従来型ユニットに対して68ps、100Nmもの出力アップを実現しているのは、実はブロックから新設計されているから。これに組み合わされるのは8速AT、そしてxDriveと呼ばれる電子制御式4WDだ。
これを積むボディはキャビン前後の支持構造、フロントバルクヘッド、そしてボンネット、ルーフ、ドアなどの外板バネルがアルミ製とされている。しかも、インストゥルメントパネル内側を通るリーンフォースはマグネシウム製、センタートンネルはCFRP製とされて、軽量化、高剛性化が推し進められている。
しかも、この車両にはオプションのCFRP製ルーフも追加されていた。ノーマルのアルミ製との重量差はたったの1kg。それで価格は約40万円にもなるが、高い位置にあるパーツだけに重心高の低下、ハンドリング性能向上への貢献は小さくないはずである。
シャシーはBMW M社謹製。アダプティブMサスペンション・プロフェッショナルは、後輪操舵を含むインテグラル・アクティブステアリング、電子制御式ダンパー、電子制御式ディファレンシャルに、アクティブロールスタビリゼーションと呼ばれる可変アンチロールバーなどをセットする。
上質な走りと高い運転支援装備を兼ね備えた“グランツーリスモ”
このクルマ、まずは何より一級のグランツーリスモである。エンジンは低回転域からトルキーで非常にゆとりがあるし、サスペンションも決してソフトなわけではないが路面によく追従する。路面が悪いところではランフラットタイヤ特有のカドのある突き上げを意識することもあったが、普段はそんなことも忘れていられる。直進性も上々で、リラックスしてクルージングできる。
運転支援装備も充実している。特に、完全停止・再発進機能まで備えたACCとステアリング&レーンコントロールアシストは、3眼カメラの採用による車両周辺情報の高い検知能力のおかげで、とても信頼感ある働きをしてくれ、高速道路での移動の際に大いに重宝した。
一瞬で“乗る価値”を感じさせてくれる、そんなモデル
けれど、それだけではこのクルマの実力を堪能したことにはならない。やはりアクセルペダルを深く踏み込んでみなければ。そうすればエンジンは、まるで待ってましたとばかりに弾けるようにレスポンスして即座に速度を上乗せしはじめる。そして6500rpmのレヴリミットまで、豪快かつ爽快なサウンドを奏でながら一気に吹け上がるのだ。
普段はなかなかアクセルを全開にできる機会など無いにしても、この瞬間のためだけでも乗る価値があると思わせるだけの快感がそこにはある。特にSPORTモードでのサウンドは、病みつきにさせるには十分だ。
コーナリングも一般道を軽く飛ばす程度では、中高速コーナーでは非常に安定感高く、それでいてタイトな切り返しでは意外なほど軽快でと、車体の大きさ、2トンに迫る車重を意識させない。実はサーキットに持ち込むと、意外なくらい安定志向の強いところを見せるのは確認済みだが、普段使いでは意のままになる感覚が強い。これ以上の走りを求めるなら、それこそM8を待つべきだろう。
新型8シリーズが伝統を継承した、特別な1台に仕上がったのかどうかは、先達と同様、最終的には歴史が決めることに違いない。しかし少なくとも今言えるのは、見た目にしても走りにしても、確かにそれだけの意思を持って作られたことが、色濃く伝わってくるクルマだったということである。
[筆者:島下 泰久/撮影:佐藤 正巳]
BMW 新型8シリーズクーペ M850i xDrive スペックと価格
| BMW 新型8シリーズクーペ M850i xDrive 主要スペック | ||
|---|---|---|
全長 | 4855mm | |
全幅 | 1900mm | |
全高 | 1345mm | |
ホイールベース | 2820mm | |
乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1990kg | |
エンジン種類 | V型8気筒DOHCガソリン | |
駆動方式 | 4WD | |
排気量 | 4394cc | |
エンジン最高出力 | 390kW(530PS)/5500rpm | |
エンジン最大トルク | 750N・m(76.5kg・m)/1800~4600rpm | |
トランスミッション | 電子油圧制御式8速AT | |
メーカー希望小売価格(消費税込) | 17,140,000円 | |
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