最新パワートレインに生まれ変わった新型「ボルボ S60 ポールスター」[「Drive-E」2.0ターボ・367ps] 試乗レポート(4/5)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:茂呂幸正/ボルボ・カー・ジャパン
フットワークは従来モデルと基本的には変わらないというが・・・
フットワーク系は開発陣は「従来モデルから最適化を行なったのみ」と言うが、乗った印象はかなり違う。
アンダーステアは最小限で、タイヤは路面から離れる気配がしないくらいビターっと安定した走りはそのままに、従来モデルよりもフロントアクスルを中心に軽量化(-24kg)されたことで、操舵に対するクルマの動きが機敏になっている。車両重量はS60が1730kg、V60は1790kgと重量級だが、まるで1クラス下の「V40」に乗っているかのようにクルマが小さく感じた。
ただ、誤解してほしくないのは、軽快感が高まったのではなく、従来の重厚感あるシットリした感覚はそのままで・・・と何とも不思議なフィーリングである。
20インチの大径・偏平タイヤを履くが、驚くほどしなやかで快適
スプリングレートはノーマル比80%アップで、タイヤは大径20インチを履くことから、大きめの段差ではドーンと来るものの、速度を上げるにつれてしなやかさが増す特性は従来モデルと変わらないが、エンジン変更に合わせてバネレートを若干落とした効果も相まって、フラット感が増す速度域が従来モデルよりも低くなっており、結果的に実用域の快適性は高められている。
今回はワインディングのみの試乗だったが、恐らく一般道や高速では「GT」としての魅力もアップしているだろう。
ブレーキは絶対的な制動力や耐フェード性は言う事なし。コントロール性に関してはブレーキタッチが従来よりも柔らかな印象で、より細かなコントロールが可能だった。
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