トヨタ 新型ヴィッツ 試乗レポート/今井優杏(2/3)
- 筆者: 今井 優杏
オシャレになった内装は質感も格段に向上!
まず1.3Lの「F」に乗り込む。
・・・カワイイ。思わずときめいてしまった。内装がものすごくオシャレなのである。
アイボリーとダークグレーのツートンのファブリックシートは、軽量化のために薄く造ってあるが案外座り心地に不満はない。
それよりも、このカラーリングセンスにキュンとしてしまう方が勝る。
話は前後するが、今回のモデルチェンジでは全グレードにおいて、これまでの『女性ユーザー向けコンパクトカー』というコンセプトを払拭し、もっと幅広い層にターゲットを広げようという方向転換がなされている。
これが、ラブリーなものがあまり得意でない私にはクリーンヒットした(他にもクリーンヒットする女性は必ず存在すると断言する)。
左右のドアまで配されたインパネの装飾パットの配置も含め、インテリアはシンプルながらにしっかりまとまった、従来の同社国産コンパクトカーらしからぬデザイン。
これまで女性を意識しすぎてファンシーに振っていたような要素がきっぱりと排除され、プラスティッキーだった質感も格段に向上している。
さて、肝心の走りの方だが、先代モデルに比べて格段によくなったと感じたのは、ロール剛性とサスペンションだった。スポーティグレードではないのに適度に締められ、走行ラインをジワっと舐めるような走行が楽しめる。
反してステアリングは驚くほど軽めにセッティングされているので、せっかくのスポーティさが薄められたような気がしたのが残念だ。
もう少し手応えを残してくれれば、物足りなさのないフィールになると思う。
この1.3L「F」にのみ設定されているアイドリングストップの『SMARTSTOP』だが、コアモデル・コアテクノロジーだけあって、この完成度は相当高い。特にアイドリングオフ時の振動のなさと言ったら、オーデイオを付けていなくても気づかない程だ。
再始動も至極スムーズで、振動もほとんど感じない。このクラス・この価格でこのクオリティは正直驚きだった。
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