スズキ スイフト スポーツ 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)

スズキ スイフト スポーツ 試乗レポート/渡辺陽一郎
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もはや貴重な存在となった5ナンバースポーツカー、新型スイフトスポーツに試乗!

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やはり日本の峠道には、5ナンバーサイズのスポーティカーがピッタリだ。

2011年11月28日に発売された3代目となるスズキ新型スイフトスポーツの報道試乗会。曲がりくねった道幅の少し狭い峠道を楽しく走れるのは、5ナンバー車のメリットだろう。ワイドな3ナンバー車が持て余す道幅でも、スイフトスポーツなら「アウト・イン・アウト」のライン取りが行える。優れた取りまわし性は、混雑した街中だけで効力を発揮するわけではない。

かつての日本車は5ナンバーサイズのスポーティカーを数多く用意したが、今では貴重な存在になった。軽自動車を除く5ナンバー車といえば、コンパクトカーとミニバンが圧倒的。スポーティに走るには、低重心のコンパクトカーが相応しいが、走りの楽しいグレードを設定する車種は少ない。その中で、ひときわ存在感を高めているのがスイフトスポーツだろう。

存在感の理由は、峠道で味わった上質な運転感覚だが、重要になるのはベース車の素性だ。現行スイフトは外観こそ先代型に似ているが、自然に曲がるハンドリングを生かしつつ、不満のあった後輪の安定性を大幅に高めた。走りの質はまったく異なる。

この質を高めたベース車に、さらに手を加えたことで、新型スイフトスポーツの走行性能も大きく向上した。

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最も注目すべき点は、ボディとサスペンションの強化だ。

開発過程では、まずはフロントサスペンションの取り付け部分と、ステアリングシステムの剛性を高めた。スポーティカーの基本として、確実に車両を内側に曲げることを考えて作られた。ただしこの変更だけでは、車両の回頭性は高まるが、後輪の不安定さを招く。そしてコーナリングやレーンチェンジにおける安定性のバランスが悪化する。

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そこでボディ後部のピラー(ルーフを支える柱)の下側、リアゲート付近などを補強し、悪影響を与える捩れを生じにくくした。トーションビーム式リアサスペンションは、スイフトスポーツ専用に刷新されている。このほか、モンロー製ショックアブソーバーを始め、スプリングやブッシュに至るまで、足まわりの構成パーツもスイフトスポーツ専用。外観はエアロパーツを装着したスイフトでも、中身は大きく異なる。

タイヤサイズは195/45R17。ブリヂストンのポテンザRE050Aが装着されている。これもセッティングはスイフトスポーツ専用だ。

エンジンは先代型と同様に1.6リッターのツインカムを搭載するが、各部のメカニズムをバージョンアップ。可変吸気システムを採用し、エンジンの回転数に応じて吸気の流れを切り替え、幅広い回転域で駆動力を高めている。吸気バルブの開閉タイミング、バルブのリフト量を変化させるVVTの働きも見直した。

エンジンの駆動力をホイールに伝えるトランスミッションも新設計。マニュアルトランスミッションは5速から6速タイプに改められ、2~5速は各ギア間のギヤ比の差を詰めている。峠道などを走る時、高回転域を保ちやすい。6速はギヤ比をハイギヤード化して、高速道路の巡航時などにエンジン回転を低く抑え、燃料の消費量を節約できるよう工夫した。

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ATは先代型が4速タイプだったのに対し、現行型は無段変速式のCVTに発展。エンジンパワーを有効活用し、動力性能の向上と燃料消費量の低減を図った。1.2リッターのノーマルエンジン搭載車に比べると、高出力化に合わせてCVTの容量も拡大されている。

以上のように新型スイフトスポーツは、多岐にわたって手を加えた。単に排気量の大きなエンジンを積むスポーティグレードではない。スバル インプレッサ WRX STIのように、別の車種として考えて良い内容だ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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