メルセデス・ベンツ新型Eクラス(W213)、先進技術満載で夏ごろ日本導入!新しい価値はEクラスから始まる(3/3)
- 筆者: 清水 和夫
- カメラマン:ダイムラーAG
荒れた路面でもSクラスゆずりの快適性
メルセデスはディーゼルだけでなくPHEVにも力を入れる。
新型EクラスにもC350eと同じようなシステムを持つE350eが存在する。C350eとの違いは9Gトロニックが採用され、バッテリーもモーターも進化しているので、パフォーマンスが向上している。
EV走行距離は約30kmで、EV走行の最高速度は130km/h。こまめに充電できるならオススメしたいが、バッテリーが空だと重いバッテリーが仇となることもある。PHEVを買う人は自分のライフスタイルと相談してからにしよう。
ドライバー・アシスト・システムも進化している。従来のミリ波レーダーとステレオカメラのセンサーフュージョンを駆使し、様々なニーズに対応している。
新機構としてはテスラに続いて自動追い越し機能付ディストロニックが実用化された。商品名は「アウトバーンパイロット」と呼ばれ、現在EU内ではドイツのみで認可されている。
実際にためしてみたが、ウインカーを使うだけで、となりのレーンに自動で車線変更が可能で、ついに自動運転の世界の入り口に立った気がした。
さらに進化したアテンションアシスト!
気になった機能は進化したアテンションアシストだ。ハンドルから手を離すとアラームがなるが、2~3回アラームを無視すると速度が自動的に低下し、最終的にはハザードが点灯して緊急停止する。もし、運転中に身体的な異常が発生しても最悪の事態は防げそうだ。
iPhoneを使ってリモートコントロールの自動パーキング、電話回線を使ったVtoXのコネクトシステム。まるでシリコンバレーに開発センターがあるのではと思うほど、先進技術にも積極的だ。
最後に試乗した印象を述べるが、試乗車にはエアサスペンションが備わっており、Sクラスゆずりの快適性が味わえた。荒れた路面もタイヤが見事に包み込む。しかしバネ上のボディはほとんどフラットライドだった。
新開発の2リッターディーゼルは、もはや、従来のディーゼルの常識を覆すほど静かで走りやすかった。日本ではガソリンターボも導入されるはずだが、ディーゼルとPHEVは十分に競争力があると思った。
[Text:清水和夫]
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