日産 エクストレイル グレード比較(3/6)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:日産自動車株式会社/原田淳
日産 エクストレイル 20St・20Xt(4WD)/エコカー減税や補助金を考えて20Xtがお勧め
エクストレイルのバリエーションで中心となるのが、2.0Lの自然吸気エンジンを搭載した4WD車だ。
この条件に合うグレードが4つも用意されていることからも、バリエーションに占める割合が分かるというものだ。搭載エンジンは101kW/200N・mの実力で、性能的にはまずまず。
滑らかな変速を実現するエクストロニックCVTと組み合わされる。 なお、20Xにはエクストレイルのガソリン車では唯一、6速MTの設定がある。
このモデルにはエクストロニックCVTと同じ価格が設定されているほか、燃費性能は6速MT車よりエクストロニックCVT車のほうが優れているので、マニュアル車がお好きなら6速MT車をどうぞ、という感じの設定である。
4種類のグレードの価格帯は222万円台から247万円台までで、25万円くらいの間に4グレードが存在することになる。
まず20Sと20X、また20Stと20Xtの違いだが、S系ではポップアップステアリング、フルオートエアコン、17インチタイヤ&アルミホイール、本革巻きステアリングホイール&シフトノブ、オーバーヘッドコンソール、大型リヤシートアームレストなどが装備されない。
S系のグレードでもオプション装着が可能な装備も多いが、X系のグレードではこれらの装備がいずれも標準となるので、装備の充実度を考えたらX系のほうがお勧めだ。
装備の違いによる19万円弱の価格差はけっこう大きいが、買った後の満足度を考えるとX系のグレードを選んだほうが良い。2.5L車のところでも書いたように、ポップアップステアリングはエクストレイルで肝になる装備だ。 注意したいのは、20Xと20XtのエクストロニックCVT仕様の4WD車がエコカー減税の対象となるのに対し、20Sと20Stは対象になっていないこと。
取得税と重量税で13万4400円の減税になり、しかも10万円のエコカー補助金も受けられるから、20Xや20Xtを選ぶと20Sや20Stに対してグレード間価格差を超えたメリットがある。
税金を含めて考えると、20Sや20Stを選ぶ意味はないということになる。また20Xでも2WD車や4WD車の6速MT仕様はエコカー減税の対象にならない。この点にも注意が必要だ。
次に、20S・20Xと比べて20St・20Xtへ追加される装備は、前後席にヒーター付きシートが用意され、マッドガードが付き、オートスピードコントロール(ASCD)が装備されること。
これによる価格差は6万円ほどだから、どちらを選んでも良い。高速道路を走る機会の多いユーザーならASCDはけっこう有効な装備だ。
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