クリーンディーゼル対決！マツダ CX-5 vs 日産 エクストレイル どっちが買い！？徹底比較(2/2)

【CX-5 vs エクストレイル／居住空間・装備対決】最新装備が魅力の「CX-5」と、SUVらしさが売りの「エクストレイル」

居住空間の広さは同程度。両車ともに、大人4名が快適に乗車できる広さがある。

リヤシートの足元空間はCX-5が少し広いが、大差はない。座り心地は、フロントシートのサポート性はCX-5が勝るがリヤシートの座面のボリューム感はエクストレイルで、この点もほぼ互角だ。

内装は「上質さ」という面では設計が新しいこともあってCX-5が優位だが、「SUVらしさ」といえばエクストレイルだ。

エクストレイルは、シートや荷室に防水加工を施していることが大きな特徴の一つ。荷室は水洗いが可能な造りで、遊びのツールとして使いやすい。

装備においてはCX-5が優位で、安全装備を充実させたことが大きい。

横滑り防止装置やサイド＆カーテンエアバッグはエクストレイルにも用意されているが、CX-5はさらに「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」を設定している。

レーザーセンサーの働きにより、時速4～30kmで走行中に衝突不可避と判断すると、自動的にブレーキを働かせる安全装備だ。斜め後方を走る車両の接近に気付かず、レーンチェンジを行おうとした時に警報を発する「リア・ビークル・モニタリングシステム」も含め、8万円弱でオプション設定としており（XD・Lパッケージには標準装着）、これは安いといえるだろう。

【CX-5 vs エクストレイル／価格対決】クリーンディーゼルモデルは「CX-5」が圧倒的に安い

価格の割安感はどうだろうか。

まずはガソリンエンジンモデルだが、CX-5の4WD・20Sは「241万円」。対して、エクストレイルの4WD・20Xttは「249万6,900円」。エクストレイルにはディスチャージヘッドランプなどが標準装着されているので実質的にはCX-5が4万円ほど割安となるが、大差ではない。

一方、クリーンディーゼルモデルはCX-5が圧倒的に安い。NOxトラップ触媒といった排気ガスの後処理装置を用いずにクリーン化を達成できたことも手伝って、4WDのXDは「279万円」。エクストレイル20GTの「317万6250円」を38万円以上も下まわり、装備の違いを補正しても28万円ほど安い。

なお、経済産業省によるクリーンディーゼル車の補助金は、エクストレイルが21万円、CX-5が18万円だ。エクストレイルはガソリンエンジン車との価格差が大きく、補助金額も3万円上まわる。補助金の交付を受けて買う手もあるが、値引きを伴った購入では補助金額が減額されるので注意したい。

また、補助金の交付を受けて購入すると6年間は売却などができないので注意したい。エクストレイルの場合、値引きも相応に増えているので、補助金の交付を受けずに買うことも考えたい。損得勘定を比べて判断すると良いだろう。

【CX-5 vs エクストレイル／総合評価】2車で最もお買い得なのは「CX-5」の「XDグレード」

CX-5とエクストレイルの総合的な評価としては、設計が新しいCX-5が買い得だ。

特にクリーンディーゼルターボは、CX-5が動力性能、燃費性能、さらに価格の割安感でも勝り、エクストレイルに大差を付ける。

機能や装備と価格のバランスから、最も買い得なのはクリーンディーゼルターボを搭載する「CX-5 4WD・XD」と結論付けたい。

ただし、CX-5はボディがワイドで取りまわし性に不満があり、SUVらしい野生味も乏しい。舗装路面における走行性能は全般的に優れているが、背の高いLサイズワゴンという雰囲気だ。

SUVらしい外観、防水加工を施した使い勝手の良い内装、柔軟な乗り心地、市街地での優れた取りまわし性などを求めるなら、エクストレイルを選ぶ価値も高い。グレードは2リッターのガソリンエンジンを積んだ「エクストレイル 4WD・20Xtt」が最も買い得だ。

ただしクリーンディーゼルターボは割高で、選択するならCX-5になる。

総合評価が高いのはCX-5だが、「SUVを手に入れる価値」を重視するとエクストレイルを検討する余地があるだろう。