アウディ、次期A8にアクティブサスペンションを採用

48ボルトシステムが可能にした、理想のサスペンション

アウディは2017年6月22日、間もなく発売予定の新型アウディA8にアクティブサスペンションを採用すると発表した。新型A8のアクティブサスペンションは、快適性重視のユーザーはもちろん、ドライブ好きのオーナーにもスポーツカーのようなダイナミックなドライビングを提供するという相反する理想を両立させるシステムとなっている。。

アクティブサスペンションの優れた柔軟性は、今回初めて車両の主電源に採用された48ボルトシステムにより可能となったものである。新型アウディA8は、7月11日にバルセロナで開催される「アウディサミット」で、ワールドデビューを飾る予定だ。

4輪のホイールを路面状況に合わせて個別に制御する

新型アウディA8に新しく開発されたアクティブサスペンションは、完全アクティブ制御のエレクトロメカニカルサスペンションシステムで、個々のホイールを独立制御して、道路の状況に的確に対応させることができる。

各ホイールには、48ボルトの主電源システムにより駆動される電気モーターが備わっており、それらのモーターには複数のギヤ、チタン製トーションバーを内蔵したロータリーチューブ、カップリングロッドを介してサスペンションに1100Nmの力を加えるレバーなどが組み合わさっている。

フロントカメラが路面状況をリアルタイムに分析

エレクトロニック シャシープラットフォーム(ECP)は、フロントカメラからのデータをもとに、システムは道路の前方にある凹凸を検知して、事前にアクティブサスペンションを調整する。アウディが開発したプレビュー機能により、クルマがその凹凸に到達する前にアクチュエーターに適切なストローク幅を伝えて、積極的にサスペンションを制御する。

カメラからは路面情報が1秒間に18回送信され、サスペンションが適切なタイミングで事前に対応することにより、事実上揺れや振動を解消することができる。この複雑なプロセスにも関わらず、分析に要する時間は千分の数秒に過ぎないという。

アクティブサスペンションの目に見える効果としては、例えばコーナリング中のロールや、制動および加速時のピッチングを徹底して抑え込むことができる点だ。

新型アウディA8はスポーティに走らせても、ドライバーは車両を完璧にコントロール下に置くことができ、リヤシートの乗員も快適性を損なうことはない。

新型アウディA8用にチューンされたエアサスペンションとこのサスペンションコンセプトの組み合わせにより、まったく新しいドライビング体験をすることが可能。新型アウディA8は、優れた乗り心地を提供する一方、スポーティな走りを好むドライバーの要求にも応えるラグジュアリーセダンに仕上がっている。

車両のロールやピッチなどの不要な動きも制御できる

また、ダイナミックステアリングと後輪ステアリングを組み合わせた、新コンセプトのダイナミック オールホイールステアリング(4輪操舵)を採用。

敏捷性と安定性という相反する目標も同時に達成させながら、車両の取り回しに大きく関係してくる回転半径は、アウディA4の数値よりも小さくなっている。

ステアリング特性はスポーティかつダイレクトだが、その一方で、高いレベルの操縦安定性も確保されている。ステアリングフィールも、快適性重視の設定からフィードバックを高めた設定まで、幅広い調整をすることが可能だ。

衝突の可能性が検知されると、ボディを持ち上げ衝撃の負荷を軽減する

さらに、アウディプレセンス360°、セーフティシステムとの組み合わせで、新型アウディA8のアクティブサスペンションは、パッシブセーフティもまったく新しいレベルに引き上げらえた。

セントラル ドライバーアシスタンス コントローラー(zFAS)にネットワークされた多数のセンサーの働きにより、システムは衝突の可能性をいち早く検知する。25km/h以上での側面衝突が避けられないと判断された場合には、サスペンションのアクチュエーターを稼働させて、0.5秒以内に衝撃を受ける側のボディを最大80mm持ち上げる。

その結果、サイドシルやフロアの構造体など、車体のより強度の高い部分で衝突の衝撃を受けられるようになり、ボディを持ち上げない場合と比べて、乗員にかかる衝撃の負荷を最大50%低減させることができる。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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